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毎日が山歩き 案内人 伊藤幸司(糸の会・登山コーチングシステム)  50歳を過ぎてからでも楽に山歩き、愉しく山登り、のんびり山遊びが楽しめる毎日を紹介します。

講座 2008.7.10更新  

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【講座59】風呂いろいろ


41度、プラス・マイナス

■那須・三斗小屋温泉――1998.11.11
三斗小屋温泉には2軒の宿があるけれど、煙草屋に泊まることが多いのは風呂のためだ。暗夜に混浴の露天風呂もいいけれど、内風呂はかけ流しで浴槽は三段になっている。からだに浸透する感じの湯だ

循環式の入浴施設では湯温は41度Cが基準になっているのではないだろうか。

私は温度計を持って入浴するほどのマニアではない(ちなみに温度計付き腕時計は風呂の温度を計るのに最適だ)が、湯船に取り付けられた温度計は見るようにしている。

アバウトな言い方になるかも知れないが、41度が適温なら40度ではちょっとぬるく、42度ならちょっと熱い。人によっては平熱が35度ということもあるので適温が41度とは限らないかもしれないが「プラス・マイナス1度」は、かなりはっきり体で計れると感じている。

その温度管理の仕方だが、掛け流しの天然温泉の場合にはいろいろな方法があるようだ。

草津温泉で有名な湯もみは人力で空冷作業をおこなうというふうにいえる。重要なのはたぶん、水で薄めないということだろう。

那須湯本の元湯鹿の湯のように、湯船を3つ、4つつなげることで、湯温を自動的に下げていけば、おだやかに適温に近い湯船が得られる。

安達太良山のくろがね小屋は、じつは岳温泉の湯元(源泉)にあたる。たまたま客がわたしたちだけだったとき、小屋の管理の人が「湯の温度はどうでした?」と聞いた。小屋の外に温度調節の装置があるらしい。掛け流しの天然温泉も、おおかたはなにがしかの手を加えることで適温を維持しているのではないだろうか。

霧島温泉の老舗、旧林田温泉の霧島ホテルの露天風呂には熱湯が高いところから滝のように落ちてくる。直接触れたらやけどする熱さだ。ところが湯漕が広大なので、居場所を選ぶことで適温を選ぶことができる。草津でも西(さい)の河原露天風呂は熱くない。かなり広い露天風呂にはぬるいところがたっぷりある。

一般に、内湯の湯温は安定が基本だろうが、露天風呂では外気温に影響されるということも含めて、湯温の幅が大きいと考えられる。

ユニークだと思うのは塩山の笛吹川温泉。浅くて広くて、ぬるい露天風呂がある。体全体を湯に浸そうとすると、自然に寝そべった姿勢になる。頭を適当な岩に載せると、あとは眠るだけという感じになる。実際にウトウトして、そのことによって満足するという感覚が得られた。

つい最近、鹿沼の石裂山の帰り、厚生年金の宿泊施設・ウェルサンピア栃木で入浴した。源泉が40.5度で湧出してくるそうで、源泉掛け流しの湯船がある。内湯はもちろん41度だが、高温浴漕として43度と、低温浴漕として37度が用意されていた。この温度バリエーションはなかなか合理的ではないかと思った。熱い湯が好きな人も、ぬる湯が好きな人もそれなりに満足することができるのではないか。


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