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毎日が山歩き 案内人 伊藤幸司(糸の会・登山コーチングシステム)  50歳を過ぎてからでも楽に山歩き、愉しく山登り、のんびり山遊びが楽しめる毎日を紹介します。

講座 2007.8.8更新  

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トリのエサ

私は、面倒くさいから「トリのエサ」といっているのだが、ミューズリーと呼ばれるアルプスの牧夫の携行食をここ数年、予備食兼非常食としてしている。
  このところ決定版と考えているのはフランス製の商品名「有機シリアル・ハイファイバー」でエルサンク・ジャポン(TEL0120-13-0343)という会社が輸入しているもの。袋には次のように書かれている。


――厳選された素材で作られ、ぜいたくなオーガニックミューズリー。フルーツ、ナッツ、シードを52%含み、植物繊維も豊富です。――


原材料名としては次のように書かれている。


――有機オートフレーク、有機レーズン、有機小麦フレーク、有機ひまわりの種、有機小麦ブラン、有機ナツメヤシ、有機アプリコット、有機ヘイゼルナッツ、有機アーモンド――


ミューズリー
■ミューズリー

ここで紹介した「有機シリアル・ハイファイバー」を私のポリ瓶に移したもの

値段は約500gで800円(+税)とかなり高価だ。私はこれを500ミリリットルポリ瓶2本に入れて常備している。一袋がだいたいその量といっていい。

初めは植物繊維はいらないという気分で「有機シリアル・ミューズリービオ」というのを利用していたが、「有機シリアル・ハイファイバー」のほうのデーツ(ナツメヤシの実)が甘さとエネルギー感とでさすが砂漠地帯の究極の携行食と思わせるパワーを発揮している。

べつに、この銘柄でなければいけないというのではなく、シリアル類にドライフルーツやナッツ、シーズをブレンドすればいかようにもつくれるから、広口のペットボトルに入れて携行してみていただきたい。ただしカスタムメードだと驚くほど高価なものになってしまう。


シリアルだとかフレークというと牛乳を入れて食べると考えるのが日本では一般的かもしれないが、乾いたまま口に入れるのが基本だと思う。そこにひとつ問題が起きてくる。

私は若いころからフランスパンを1本、水なしで食えるというささやかな特技をもっている。だから乾きものを苦にしない。手のひらに一口分出しては口に放り込んで食べ続けることができる。

乾きものだから保ちもいい。ザックの中に放り込んでおけば、いつでも利用できるので非常食ともなっている。同時に、これを予備食と考えると、行動食(講座34「行動食」の試行錯誤)を軽めに設定できる。余る量を持つのではなく、軽めに持って、足りなかったら予備食で、という考え方をすると、山の食べ物を下界で処理するという負担から解放される。

非常食にチョコレートを持つひとが多いが、夏には溶ける危険があるし、溶けないチョコレートはそれなりにまた問題だ。


いざというときにいつでも使えて、使わないときには手間いらずというのが私のおおいに気に入っているところとなっている。「鳥の餌」ともいえるけれど、寄席でいう真打ち登場という意味の「トリ」のエサかもしれないと思っている。

ただし、正直にいうけれど、それを行動食の代わりにするところまでは踏ん切れない。というのは、休憩時間に食べ続けて、歩きながらも食べたとしても、1食分を食べるのは重労働という感じがする。おにぎりの食べやすさと比べたら「乾きもの」の欠点が大きく出てくる。

かつてせんべい類をいろいろ実験したことがあるが、南部せんべいが主食になりうる淡泊さをもっていると思ったものの、腹一杯食べようとするとそれ自体が重労働という感じがした。ミューズリーにも同様の問題がある……のだ。

パン類ももちろんいろいろ試みて、日本のおにぎりと拮抗するものがあるけれど、それはまた別の機会に。

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