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毎日が山歩き 案内人 伊藤幸司(糸の会・登山コーチングシステム)  50歳を過ぎてからでも楽に山歩き、愉しく山登り、のんびり山遊びが楽しめる毎日を紹介します。

講座 2006.12.27更新  

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【講座29】旅館泊まりの山


瞬間、はずみで決めるしかない

これは私の癖というべきことなのだが、早くから計画を立て、準備して最善の状況を用意するということができない。1年前ということではない。半年前でもなくて、だいたい前の週になってあわてて宿を手配する。ほとんどの泊まりの計画は山小屋だから、原則として直前でかまわない。よほどのピークシーズンのときだけ早めに概数で予約しておく。

宿の場合、収容人員が少ないので、観光シーズンになるといい宿から早々と満室になってしまう。東北の温泉宿などは紅葉シーズンにはほとんど空きがなくなっている。困るから早く予約しておく……という作戦をとるべきなのだろうが、それをせずにやってきた。

じつは、宿が混んで本命がダメになってしまってから、あわてて探すのが、私はけっこう好きらしい。

いまはインターネットでいろいろ探せるけれど、基本的に、全国の旅館一覧や温泉宿一覧をもっていて、困ったときには全体を集中的に見渡して、必要なら1軒、1軒電話してみる(インターネットの空き室情報はそのチェックにありがたい)……というのは、本命がダメなら次、というのがあるのではなくて、計画そのものを切り替えて考えたいと考えるからだ。

ふつうの旅行計画ならランクを上下するとか、横並びの中から探すとかするのが賢明なのだろうけれど、私の場合はこのときとばかり、計画を一から練り直してみる。

たとえばアプローチルートを変えてみる。1日目の「腹ごなし」プランをリセットしてみる。とりあえず空いていそうな宿を安全パイと思われるところから探ってみる。

けっこう時間がかかるけれど、道路マップを見てタクシーの値段を考えつつ、かなり自由に組み立て直してみる……ことにしている。せっぱ詰まったときほど(ほんらい)やらなくていいことに集中できるというのが、締め切りを守れないライターの性癖の延長かもしれない。


山小屋の場合には選択肢が限られているし、泊まるところが決まれば、ルートも必然的に絞られてくる。しかし山麓の温泉宿などに泊まって1泊2日の山登りはいわゆる「前泊」だから、組み立ての自由度はかなり大きい。

こちら側の条件は、山小屋の1泊2食付き料金の6,500円(たとえば丹沢)から9,000円(たとえば北アルプス)あたりならみなさん了解してくれるので、旅館泊まりの場合にはとりあえず10,000円前後としておく。足場となる都市でビジネスホテルに泊まる場合にも、夕食をちょっとぜいたくにして10,000円前後とすれば、自由度がかなりある。

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