文字の読めない人が多い
いっしょに山に行く人で、60代以上の人の半分以上は文字が読めない。じつは私も同様で、めがねなしで地図を見ても用をなさない。みなさんは私が近視と思っているようだが、自動車の運転免許は裸眼でとっている。 |
足元の問題
遠近両用めがねをすすめるとかならず「足元があぶない」という人がいる。慣れないうちに階段などで足元が危ない経験をしたという意味なら初心的な誤解として許せるけれど、道具を使いこなすセンスのない人間がときに大きな声で主張するという場面が「足元が危ない遠近両用めがね」と「岩場で危険なストック」(講座15「ストックとステッキ」参照)に典型的に現れる。 奥澤康正『ぎもんしつもん目の辞典』(東山書房)のインターネット版によると、めがねをかけると近視の度が進むといわれることについて「…医学的根拠はありません。おそらく,メガネをかけている人がはずしたとき,急にぼやけて見えるので,裸眼視力がメガネをかけていなかった頃より低下した,近視の度が進んだ,と錯覚するのだと思います。…」と書かれている。つまり目が受け取る情報が変化すると脳での処理がとまどうというふうに考えられる。 足元を見るときには頭を下げて中距離の視野をその位置にピタリと合わせて見るようになって、はじめてめがねが肉体化したといえる。遠近両用めがねによって自分自身の目配りにまったく新しいものが付け加わったか、引き出されたか、というところまでいかないと話にならない。足元をきちんと見られるめがね、地形図や時計の小さな文字をきちんと見られるめがねを用意するということは、登山の危機管理の最重要項目といえる。 |
UVカット効果
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冬に雪の山でクロスカントリースキーやスノーシューで遊ぶとなると、サングラスをしてくる人が多い。 |
めがねはやっぱり不便だ
梅雨時から夏にかけて、濃い霧に包まれた登山道を歩いているとめがねが曇る。暑い日に汗が額から流れ落ちてめがねが曇るという人もいる。冬になると寒いところから暖かいところへ入っただけでめがねは曇る。視覚情報の入力という意味では、曇るめがねはバツじゃないかということになる。じつは、私にもそこのところがなかなか解決できない。 ―ガラス面の曇り止めには車のガラスに利用される熱線で温める方式があり、メガネの曇り止めで一般的な界面活性剤の塗布などの方式がある。
キヤノンが開発したのは厚さ数ミクロン、表面硬度が鉛筆硬度の3H〜4Hに相当する吸水ポリマー薄膜で、水分を半永久的に吸収・発散しつづけることによって曇りを防止するという方式だそうだ。
試作品は1998年の冬の長野オリンピックで報道カメラマンにテスト貸し出しをしている。その後、10月1日に発売し、冬のシーズンが終了したというところ。
キヤノンという会社は画期的な発明であればじっくりと腰を据えて、自社の主力商品に要素技術として組み込める品質にまで高めた上で、徐々に周辺に手を広げていくという戦略をとる。この「吸水ポリマー薄膜」による曇り防止技術は光学的性能においてレンズ本体への適応も可能と判断されているうえに、プラスチック素材への対応も可能という。― |


