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あるとき、ベテランの女性2人がなんでもない下りでスピードが上がらないのに気づいた。登りならパワー不足だし、足元の危険な場所でなら慎重ということで、原因は分かりやすい。ところが、危険でもないし、歩きにくくもない場所で、なぜだかわからないがスピードが上がらない。
歩きながらいろいろ観察してみると、推理がだんだん絞られてきた。
見すぎるのだ。自分の足さばきのすべてをきちんと見るのはいいが、見ないことも重要なのに。
最初に自転車に乗れるようになるまで、一番重要なのは視線を上げることだ。前輪を見ていたらハンドルさばきは右往左往するだけでほとんど前に進まない。視線を上げてできるだけ遠くを見られるようになると、自転車がまっすぐ進むようになる。
車の運転でも同じだが、遠くを見るということは、凝視をしないということを意味する。
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| ■黒部峡谷の水平歩道――2004.8.22 |
| 切り立った黒部の岸壁に刻まれた作業用道路。気を抜いてつまづいたりすると千尋の谷へまっさかさま……かも。 |
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