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毎日が山歩き 案内人 伊藤幸司(糸の会・登山コーチングシステム)  50歳を過ぎてからでも楽に山歩き、愉しく山登り、のんびり山遊びが楽しめる毎日を紹介します。
日本365名山 2007.3.14更新

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【研究34】鋸山

鋸山の向こう側

房総半島には千葉県が誇る最高峰・愛宕山(408m)を初めとして、2位・鹿野山(379m)、3位・清澄山(377m)、4位・御殿山(364m)、5位・富山(350m)などが林立するのだが、有名な鋸山も房総半島にあって、標高329mで第13位を占めている。

私は超入門の山歩きとして冬にその鋸山に登ることが多い。浜金谷の駅から直接登り始めて、常緑の森を抜けて見上げる石切場、さらにその上部へとドラマチックな道をたどる。北口管理事務所で600円の入場料を払って入る山頂部は日本寺境内となっている。ロープウェイや有料道路で入ってくる西口、無料の観光自動車道で入ってくる東口、あるいは階段の続く表参道がそれぞれゲートをそなえている。

日本最大という日本寺大仏や北口の百尺観音はいずれも磨崖仏というべきもので、昭和40年代の製作というもの。江戸時代に1,553体が刻まれたという千五百羅漢は世界第一の羅漢霊場として、中国にも及ぶものがないとパンフレットには書かれている。

江戸時代に隆盛を極めたという日本寺は鋸山を有数の観光地にしているわけで、そこには「山頂展望台」があって、冬の快晴の日には東京湾を隔てて富士山が眺められるというおまけがつく。そのおまけが私にはむしろ本命で、5位の富山や10位の伊予ヶ岳(337m)の計画も同様に考えてきた。


■金谷口登山道から見上げる鋸山の稜線 ― 1998.3.24

日本寺境内・山頂展望台の柵と人影が見えている。明治以降に大規模な石切場となる以前は「鋸山」ではなかっただろうに

ところが実は、日本寺境内の鋸山は石切場が切り残した鋸の歯形ではあっても、本来の山頂は含まれていなかった。裏鋸山などと呼ばれていたような気がするが、日本寺の「山頂展望台」からさらに奥にのびる稜線にそれはあった。

鋸山本来の登山道があるらしいと知って、半分偵察のつもりの計画を立てたのが2004年の9月だった。保田駅から鋸山ダムを経てのびる林道を1時間ほどたどると、「林道完成記念碑」というのがあり、そこから真新しい登山道がのびていた。

やせた稜線をたどって山頂まではあっけなく、その先に展望台ができていて、日本寺境内の山頂展望台を見下ろしていた。

そのときは道なりに進むと山頂展望台の少し下で日本寺境内の階段に合流した。

ところが2007年1月に同じ道をたどってみると、鋸山山頂側の展望台の先で道は通行止めになっていて、石切場方面への下山路が整備されていた。

その道は、浜金谷駅から上がってくる登山道が鋸山の石切場に突き当たったところに下っていく。かくして鋸山登山道は日本寺境内を通らずに、浜金谷駅から保田駅へと抜けることができるようになった。うれしくもあり、惜しくもありというところだが。


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