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登山道に茶臼山山頂とあるところから樹林を分ける脇道ふうのところを西に数分進むと北八ヶ岳随一の展望台に出る。
紺碧の空に白く輝くのは、一番奥が最高峰の赤岳、その右に白さで際だつ阿弥陀岳、左のゆるやかな稜線が硫黄岳。
阿弥陀岳の右手にギザギザと見えるのは権現岳、その右のまろやかなのが編笠山。
硫黄岳の手前に見える立派な山が北八ヶ岳に含まれている天狗岳。 |
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見ている人がいたら苦笑されるかもしれないが、茶臼岳から南に下る道では毎回ボブスレー気分を味わうことにしている。
こんなことをやれる場所はどこにでもありそうだが、ここほど眺めが良く、距離が長く、早くもなく遅くもなく……という場所はそうない。
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大きな建物が麦草ヒュッテ。小屋のすぐ上がテレマークスキーのゲレンデになっている。
小屋のところから左上に伸びている踏み跡は、人が3人ぐらいいるところから真上に向かっているのが丸山〜高見石の稜線登山道。左斜めに伸びていくのが白駒池へと向かう林間ルート。
写真右隅に見える小さな建物はメルヘン街道沿いの公衆トイレ。
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高見石小屋は冬になると元気に見える。雪を溶かせば水が得られ、スノーモビルでメルヘン街道へと出られるからだ。白駒池に下る2本の道のうち傾斜の緩やかな方がそのスノーモビルの道。スキーツアーにもその道を利用できる。
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高見石に立つとコメツガやオオシラビソの黒い森が霧氷と雪で白化粧して広がっていた。
茶臼山、縞枯山が重なって見え、その左奥に蓼科山もダブって見える。足下には白駒池の水面(あるいは氷原)がある。
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北八ヶ岳の縦走路は、ほとんどが林間に埋もれている。ここは中山山頂で、ゆるやかな盛り上がりの一部に過ぎないが、樹林がとぎれる。
たちまち冷たい北風にさらされた。その寒さを体験するために10分間休憩したが、体は完全に冷え切った。樹林に飛び込むと暖かく感じるほど……。
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この日は中山峠から天狗岳(東天狗)へと縦走路をたどったが、樹林を抜け出た広い雪面で万に一つの滑落事故の危険を感じた。
引き返す道筋、樹林の中の急斜面での滑り台遊び。
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眼下に見える黒百合ヒュッテから天狗の奥庭と呼ばれる石積みのような山に登った。雪がすべてを包み込んで、最後はやっぱり滑り降りた。
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黒百合ヒュッテに泊まった朝、中山峠から天狗岳への縦走路を森林限界まで登った。とたんに広がる展望はすばらしく、天狗の奥庭の向こうに槍ヶ岳がくっきりと見えた。
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JR小海線松原湖駅からタクシーで稲子湯へ。そこからしらびそ小屋への道は雪の日はちょっと楽しい。あわてなければ問題ない程度に消えかかっていたりする。深い樹林がどこまでも続いていくという気分が楽しい。
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しらびそ小屋から中山峠へと登る道も、雪の日には新雪を踏む権利を獲得しやすい。北八ヶ岳のメインルートではなかなか得難いチャンスといえる。
とくにこの中山への最後の登りは雪と格闘するという感じを体験できた。雪崩の起きそうな急斜面だが、樹林の中の小さな雪面にすぎない。北八ヶ岳は箱庭的でおもしろい。
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中山峠から黒百合ヒュッテまではほんの5分ほどだが、この日はその短い区間でも圧倒的な樹氷のジャングルに包まれた。
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北八ヶ岳は雪国の山ではないので、冷たい霧(過冷却水蒸気)がぶつかった瞬間に氷となる霧氷や、それが風上側に伸びていくエビのしっぽが樹木を白く縁取っていく。
この日は、渋の湯から黒百合ヒュッテに向かった。
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北八ヶ岳は冬でも登山者が多い。……ということは、雪が降ってもすぐにだれかに踏まれてしまう。それが北八ヶ岳の安全度の高さのひとつの理由なのだが、道ぎわのこんな小さな新雪でも遊んでみたくなってくる。
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渋の湯からの道を16ポイント(約2時間)登ってきた。黒百合平で樹林がとぎれる。黒百合ヒュッテが目の前にある。青い空に白い雲が飛ぶ。道の雪は十分に踏まれて、夏よりはるかに歩きやすい。ルンルン気分の1日だ。
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こちらは国道で日本で2番目に高い地点といわれる麦草峠(1番目は志賀草津道路の渋峠)。標高2,127mとされているが、冬期は閉鎖区間だから、記録的にはちょっとずるいとも思う。
ともかく、麦草ヒュッテでクロスカントリースキーやテレマークスキーを借りれば、国道の周辺はペタペタと歩き回れる。滑走面にウロコのパターンがついているので登りにはそこそこ対応できるけれど、下りがこわいというのが超初心者の平均的な感想だ。
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麦草峠からメルヘン広場までの冬期閉鎖区間の6kmを2時間以内で下る。平均時速3kmには、もちろんこういう場面を含んでいる。
最初、歩くより楽だろうとザックを背負ったまま下ったが、すぐに転んで、なかなか起きられないという重労働を強いられた人たちが続出。予約したタクシーからの問い合わせが小屋に入って、急遽出動したスノーモビルがレスキューしてくれた。以来、ザック運搬兼レスキューのスノーモビルをお願いして、安心して転べるようになった。
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その時々の雪質によって、スキーの滑りはずいぶん違う。約6kmで標高差約330mを下るだけだから平均勾配は約3度。放っておくと止まってしまうところから加速して止まらなくなりそうな感じのところまでのいろいろな組み合わせ。早い人は1時間かからないから、早歩き以上のスピードは出ている。
中高年で山歩きを始めたひとのほとんどはスキーの超初心者なので、これも冥土へのいい土産話のたぐい。やみつきになった人もいる。
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