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ゆっくりと島巡り 案内人 船木文宏

周防大島情報発信人  デジタル詩人 西山 喬(text & photo)(2006年7月5日更新)

私の故郷は島でした

日本三大潮流のひとつをまたぐ全長1,020mの大島大橋。1996年に無料化され観光客は増えたが島の若者流出を加速させた。これからの島の命運は無料化された橋を、島民が有効活用できるかどうかにかかっている
 山口県の東に位置する周防大島は瀬戸内海に浮かぶ。島といっても、本州と橋で繋がっているので島民と本州との交流を容易にしている。瀬戸内海で3番目に広く、外周が160km程度ある周防大島は、けっして小さな島でなく、休日には本州から遊びに来る方を多く見かける。
冬は、島のほとんどの場所で見かけることのできるミカン。夏が来ればもちろん海が。そのほかにも通年で楽しめる、温泉や600メートル級の山々を利用したハイキングなど、自然をいっぱいに満喫できる。
 島の出身者には民俗学者である宮本常一氏や、「兄弟仁義(北島三郎)」等の作詞作曲家である星野哲郎氏。若い層では、Jリーグ鹿島アントラーズの岩政大樹選手や、兄妹で歌手をしているマウンテンマウスなどがいる。周防大島町文化交流センターには、宮本常一氏の著作・蔵書が約2万点収められている。
島内のさまざまな所に宿泊施設があり、星明りのまぶしい島の夕べもゆっくりと楽しむことができる。歩いていると、すっかり癒される島である周防大島の日々を感じてほしい。
時代の流れに翻弄され農協がスーパー事業を撤退。地元で昔から営む商店の灯火を、誰が引き継ぐのか。島の未来は次世代に懸かっている
夏になれば僕らが潜りメバルを突く“月の沖”。白浜が残る観光客が知らないプライベートビーチは、永遠に僕らの、そして僕らの子どもたちの宝物にしたい
 もともとこの島は4つの町に分かれていたが、平成16年10月に4町が合併。周防大島の約22,000の人々は一丸となった。しかし、4町合併後も財政は厳しいらしく、なかなか思うように住民の生活はよくならず、中には批判の声も聞く。その反面で、今まで交流が無かった隣の地区との友好関係が深まり、若い世代では旧4町の枠をとりはらった活動なども見かけるようになった。
そういう若い世代を支えてやりたいと願う、周防大島の人たちも、ゆっくりと横の輪を広げていき、最近では旧4町という意識は薄れ
てきたように思う。合併は広い視野で見ると、確実に次の世代を育て始めていると感じている。
最近になってU/Iターンの若者によるカフェのオープンや、インターネットを使っての情報発信などが目立ち始めてきた。またそれに呼応するように町全体でも新しい動きを始めている。老舗がインターネットを仲介した商売を始めたり、それをUターン者が支援したり。現世代と次世代が力を合わすようにふるさとを大切に育てようとしている。その気風には素晴らしいものがある。
 夏が来ると島の人口は膨れ上がる。盆の帰省や、夏休みの観光・リゾート、日帰りの海水浴のお客様などでごった返す。ふるさと自慢になるが、郷里の海岸線には風情がある。潮風を受けながら青緑に透き通る海を眺める。沖には瀬戸内海の島々が浮かび、その間を縫うように入道雲が抜けていく。ここに住んでいて、毎日見ていてもなお目を奪われる。それは決して美しさのみではない。肩の力が抜ける、静けさの中には安らぎがある。
喧騒から離れた島という生活の場は、けっして良いところばかりではなく、時には寂しさも多くある。過疎の島は人口の減少が続き、先行きの不安もよぎる。過去を誇る農・漁業も担い手の不足が目立ち始める田舎。
ちかごろでは島民の努力により導入され、島の大半をカバーしているADSLを活用して、ふるさとの情報発信に力をいれている人も見かけるようになった。以前から情報発信に力を入れてきた人たちも、ネット環境の整備を大変喜んでいる。
「とったど〜!」と雄叫びが瀬戸内にこだまする。自分で突いた魚を、祖母に煮付けにしてもらう。自給自足的に生きられる島の自然にいつも、感謝の念は尽きない
 ふるさと周防大島は自然環境を目の前に残したまま、変わろうとしている最中である。今日を伝え、未来へつなぐ。新しい田舎を作っていくために。
服部屋敷入り口
僕らが生まれ育った“伊保田(いほた)”。いつも凪の瀬戸内海は、湖を思わせる。この景色を未来につなぐために、伊保田に僕らは住んでいる

[参考ホームページ] U/Iターンの若者に  
・ 宮本常一: 周防大島文化交流センター 【情報発信】 【カフェ】
星野哲郎 周防大島.com ami cafe 228
岩政大樹 島スタイル 瀬戸内ジャムズガーデン
マウンテンマウス 島アロハプロジェクト  
ブロードバンド化推進 周防大島デジタル詩人  
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