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| 出港後1時間ほどで、島の建物が肉眼で確認できるようになる |
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| さらに建物がはっきりしてくる。ここが島の北端部。いったい何が見えていたのかは、この後の連載で明らかになります |
船室なら横になって眠って行くこともできるが、船尾のデッキにある椅子席には、かなりの人が座って遠ざかる陸を見続け、白い航跡に見とれている。島旅人と同じ気持ちの人が多いのであろう。瀬棚港はどんどん遠くなり、山肌は次第に色を失って灰青色の壁となっていく。しかし、灰青色に沈んでいく水平線上には、風力発電の鉄塔だけが白く鮮やかに並んで見え続けている。
振り向いて進行方向を見やると、前方にはまだ何も見えない。わずかな距離でも海は30分も進むと、回りが海だけの大海原を進むことになるのだ。やがて、はるか彼方に灰青色の島影が見えてくる。奥尻島である。この日は雲のほとんどない晴天で、気温も北海道とは思えないほど高い。体感温度は優に30度を超えている。この暑さのせいもあってだろうか、前方の島の姿は、なかなかはっきりした形に見えてこない。
しかしさらに15分ほど走ると、灰青色の単なる横長の物体が、次第に色合いを増し、島らしき形に見えてきた。これが航路の醍醐味だ。今回は次第にはっきりと見えてくる島を追った写真をご覧いただくことにした。
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