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名曲の楽しみ pops-rock編 案内人 船木文宏

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ポップスに深い影響を与える民俗音楽の魅力

民俗音楽というとPOPSとは余り関係がないように思われるかもしれない。しかし、ビートルズも、インドの楽器シタールに出会って大きな影響を受け、「ノルウェーの森」や「ラヴ・ユー・トゥ」「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」に、ジョージ・ハリスンによるシタールの演奏を取り入れた。また、サインモンとガーファンクルの「コンドルは飛んでいく」は、アンデスのフォルクローレの代表的な曲を、ロス・インカスという民俗音楽奏者の伴奏をバックに歌って大ヒットした。そこで今回はPOPSに大きな影響を与えている民族音楽が楽しめるアルバムをとりあげた。発売はいずれもキングレコード。

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中国の古琴〜姚公白/姚公白(ヤオ ゴンバイ)

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中国の古琴〜姚公白/姚公白(ヤオ ゴンバイ)

中国の古琴は、現在まで残っている中国の楽器として最古のものだという。古琴を演奏している姚公白(ヤオ ゴンバイ)は、高名な古琴奏者で研究家の父をもち、七弦琴の演奏などでも世界的に知られている。収録曲は荘重な雰囲気の曲から軽快でリズミックなものまで多彩。古琴の古雅な響きは心にしみる。時折聴こえる笛のような高い音も印象的だ。ブックレットには、わかりやすい解説と資料写真も掲載されていて参考になる。

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バリ パンデのバラガンジュールとシダンのアンクルン/クマラ・ブダヤ アンクルン・シダン

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バリ パンデのバラガンジュールとシダンのアンクルン/クマラ・ブダヤ アンクルン・シダン

バリ島のガベン(火葬)のパレードで、ドンスカジャンジャンと派手な音で行列の先導をしているパーカッションの一座、それがバラガンジュールである。葬儀の行列に取り付いてしまう悪霊を、やかましい音で追い立てるため意図的に出しいる音だ。しかしその音楽には、ある種の楽しさが感じられ、思わず付いていきたくなるような気にもさせる。

アンクルンはその中で使われる竹製の楽器で、ジャワ島に起源をもち、2本の竹筒からできていて、それをゆすって音を出す仕組み。インドネシアには、アンクルンをつかった心理療法もあるそうで、癒し効果もあるようだ。

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モンゴルのホーミー〜ガンボルド ヤヴガーン/タラブジャビーン・ガンボルド グンデンビリーン・ヤヴガーン

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モンゴルのホーミー〜ガンボルド ヤヴガーン/タラブジャビーン・ガンボルド グンデンビリーン・ヤヴガーン

「ホーミー」というと、アジアでは今も走っているキャブオーバー型マイクロバスを思い出す人もいるだろう。沖縄の方なら、上田正樹をはじめ放送禁止になった数々の「Hold me tight」と歌われる楽曲を思い出すかもしれない。しかし、ここではいずれとも違う、アルタイ山脈周辺民族の間に伝わる、喉歌と呼ばれる歌唱法のひとつのこと。特に西部モンゴル諸族に伝わるホーミーは世界的に有名だ。1人の声だけで、2声または3声を同時に発声する特殊な唱法で、ドローン(低音部の声)と倍音(高音部)を同時に発声する。神秘的な響きで魔力的な魅力に満ちている。

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南インドの法螺貝と寺院音楽/ティヤーガラージャ寺院の楽士たち

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南インドの法螺貝と寺院音楽/ティヤーガラージャ寺院の楽士たち

法螺貝というと、その遠鳴りするブォーブォーという音とともに「いくさじゃ、いくさじゃ」と叫ぶ武者たちの叫びが聞こえてきそうだ。日本では、戦国時代に合戦における合図や戦意高揚のために用いられ、また修行の山伏たちにも使われた。貝殻を加工した楽器は、日本以外にも東南アジア、オセアニアで見られ、南インドでも寺院の楽器として活躍したらしい。

このアルバムには、これまで一切の記録が許されなかったティヤーガラージャ寺院に降臨したという、5孔の壺太鼓、そして法螺貝から生まれたパンチャムカ・ヴァーディヤム、そして特殊なナーダスワラム(寺院専用のオーボエ)による音楽が収録されている。メロディ自体はシンプルだが、こうした民族楽器で奏でると、神々しく奥深い響きが音楽の深さを感じさせてくれる。

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インド/スルターン・カーンのサーランギー/ウスタッド・スルターン・カーン

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インド/スルターン・カーンのサーランギー/ウスタッド・スルターン・カーン

サーランギーは、動物の皮から作られた3本の主弦と、30本以上の共鳴弦をもつ。同じインドの楽器シタールを思わせる構造だ。北インドではメジャーな楽器で13世紀から演奏されていたという。ウスタッド・スルターン・カーンはサーランギーの国際的に知られる名手で、1974年ジョージ・ハリスンの全米ツアーにもラヴィ・シャンカルとともに参加している。共鳴弦が鳴り響く中に、独自のメロディーが揺れ動く浮かぶのに耳を傾けていると、深い瞑想的な気分に誘われる。

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