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1954年、歌手のメイベル・マーサー(Mabel Mercer
1900-84)の伴奏を務めていたピアニストのバート・ハワード(Bart Howard 1916-2004)が、彼女のために書いた曲。当時は「In
other words」(意:「言い換えると」)というタイトルで、3拍子の曲だった。
ハワードは他にこれといった作品はなく、あまり知られていない。この曲も当時はヒットせず、人気が出始めたのは1962年。ジョー・ハーネル(Joe
Harnel/ピアノ 1924-2005)と彼のオーケストラが、4拍子のボサ・ノヴァとして現在の曲名でリリースしたレコードがヒットし一躍有名になった。このレコードは、アメリカにおけるボサ・ノヴァ・ブームをもたらすきっかけとなった作品のひとつで、ハーネル自身、このヒットによって、62年度グラミー賞の最優秀ダンス楽団演奏賞を受賞している。また、60年代のアメリカ合衆国といえばアポロ計画の真っ最中。そのため「Fly
Me to the Moon」というタイトルに変え、一種、時代のテーマソングのように扱われたことが、この曲のヒットにつながったともいわれている。
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