おとなのたまり場 > いつでも Bon vivant > 名曲の楽しみ > JAZZ World Music
名曲の楽しみ JAZZ/WorldMusic編 案内人 船木文宏

JAZZ/World Music編 (10/25更新) JAZZトップへ戻る
Body And Soul/身も心も
  作詞:Edward Heyman(エドワード・ヘイマン),Robert Sour(ロバート・サウア),Frank Eyton(フランク・アイトン)
  作曲:JOHN W. GREEN(ジョニー・W・グリーン)
1930年、ジョニー・W・グリーンが、1920年代にブロードウェイで活躍した俳優、ガートルード・ローレンスの伴奏ピアニストをしていたときに彼女のために作った曲。彼女がロンドンに行ったときに、BBC放送で歌ったのがもとでイギリスでヒット。ブロードウェイのプロデューサー、マックス・ゴードンがアメリカでの権利を買い、レヴュー「Three's a crowd(スリーズ・ア・クラウド)」の中で使われ、リビー・ホルマンが歌った。その後、映画にも多く使われ、歌手にも歌いつがれて、有名なスタンダード・ナンバーとなった。美しいメロディもさることながら、1コーラスの中で何度か転調する複雑な曲構成や、コード進行の面白さもあって、ジャズ・ミュージシャンたちの挑戦意欲を煽るようで、入魂の演奏も数多い。
必聴オススメ盤
*

ムーヴィン

ダグ・アルネセン・トリオ

VACD-1002
このソフトを購入する

最近聴いたこの楽曲の中で、真っ先に思い浮かび、印象に残っているのがこのアルバム。昨年、約10年振りの新作が日本でも発売され、心待ちにしていた多くのジャズファンに、期待以上の傑作を届けてくれた、ノルウェーのピアニスト、ダグ・アルネセン(Dag Arnesen,1950-)。彼が94年に地元のトーラス・レーベルから発表した作品。輸入盤発売当時、ピアノ・マニアの間で徐々に話題を呼び、いつの間にか店頭から姿を消した。たちまち入手困難となり、レア盤の仲間入りをしてしまった。希少性もさることながら、その人気を決定づけたのが1曲目の「Body And Soul」であることはいわずもがな。冒頭1曲目でいきなりこの演奏を聴かされては誰もがシビレる、素直にそう思わせてくれる名演だ。2003年めでたく国内盤で再発。ジャケットはオリジナルと異なっているが内容は折り紙つき。


*

ナイト・ゴーン・バイ

エンリコ・ピエラヌンツィ・トリオ

VACD-1001
このソフトを購入する

イタリア人ピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ(Enrico Pieranunzi,1949-)が96年に発表した作品。マーク・ジョンソン(Marc Johnson<ベース>,1953-)、ポール・モチアン(Paul Motian<ドラムス>,1931-)といった、現代最高峰のピアノ・トリオによるスタンダード、オリジナルを織り交ぜた名演の数々。彼の手から次々と紡ぎ出される美しいメロディは、ことごとく我々ジャズ・ファンの琴線に触れてくる。美メロの洪水に埋もれる、この上ない心地よさ。彼のピアノをキッカケに、ヨーロッパ・ジャズ・ピアノというとてつもなく広くて深い海洋に船を出し、帰って来れなくなってしまった人間も少なくない。


*

ジャズ・ジャイアント

バド・パウエル

UCCV-9165
このソフトを購入する
 1949年2月23日、1950年2月のニューヨーク録音。メンバーは、バド・パウエル(Bud Powell,1924-1966)、レイ・ブラウン(Ray Brown,1926-2002)、カーリー・ラッセル(Curly Russell,1917-1986)、マックス・ローチ(Max Roach,1924-)。この頃の彼のプレーは桁はずれ、まさに絶頂期。このアルバムでは、冒頭から神業的なテクニックで、躍動感溢れるハード・グルーヴの鬼気迫る演奏で我々を圧倒する。「Yesterdays」「April in Paris」の情緒溢れる演奏に続き「Body And Soul」で締めくくられる。まるで時が止まったかのような、息をのむ美しさ。

*

ファーザー・デフィニションズ

ベニー・カーター

UCCU-5300
このソフトを購入する

1961年11月13日、15日、ニューヨークでの録音。ベニー・カーター(Benny Carter,1907-2003)、フィル・ウッズ(Phil Woods,1931-)、コールマン・ホーキンス(Coleman Hawkins,1904-1969)、チャーリー・ラウズ(Charlie Rouse,1924-1988)といった当代のサックス・スター・プレーヤーが一堂に会して行なわれた豪華セッション。「Body And Soul」といえば、コールマン・ホーキンスの1939年に録音したものが決定的名演として人気なのだが、その彼が20年の時を経ても色褪せることのない、豪快な音を聴かせてくれるのも嬉しい。名手たちによる美しいアンサンブルが最大の魅力。粋なスウィングを聴かせてくれる。


*

ジャズ・フォー・トゥナイト

スティーヴ・アレン

UCCU-9040
このソフトを購入する

映画『ベニー・グッドマン物語』の主役を演じたことでも知られるスティーヴ・アレン(Steve Allen,1921-2000)。ピアニストや俳優だけにとどまらず、歌手やプロデューサーなどもこなす多才ぶりを発揮した、まさに生粋のエンターテイナーだ。セプテットによるここでの演奏は、一流の職人らしく上手にメンバーをまとめ、お洒落で上品な感じの演奏を聴かせてくれる。肩ひじ張らずにリラックスして聴けるこういった演奏こそ、ジャズを聴くキッカケになってもいいのかなぁと思う。多くのニューヨーカーに支持された愛すべき彼の人柄が、ピアノの音色から伝わってくる。1955年録音。


名曲の楽しみトップへ
TOP