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名曲の楽しみ
> 室内楽
ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687)
AV9807(AVSA9807/SACDハイブリッド)
太陽王のオーケストラ
ジョルディ・サヴァール指揮 ル・コンセール・デ・ナシオン
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)
UCCA-3127/30
ターフェル・ムジーク
ラインハルト・ゲーベル指揮 ムジカ・アンティクァ・ケルン
ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764)
CCS SA 19002(Channel Classics 輸入)
コンセールによるクラヴサン曲集(1741)
トレヴァー・ピノック(ハープシコード)、レイチェル・ポジャー(ヴァイオリン)、ジョナサン・マンソン(ヴィオール)
ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782)
67 105 (Capriccio 輸入)
室内楽作品集
ベルリン・バロック・カンパニー
ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687)
AV9807(AVSA9807/SACDハイブリッド)
太陽王のオーケストラ
ジョルディ・サヴァール指揮 ル・コンセール・デ・ナシオン
類稀なるヴィオール奏者にして、3つのアンサンブルを率いる才人ジョルディ・サヴァールが、自らのために1998年に設立したレーベルがAliaVox。「音楽家に必要なのは、レパートリー選択の自由、レコーディングの自由などだ」と語り、「大きなセールスは見込めなくても音楽的価値が極めて高い作品」の録音制作を進めてきた結果、メジャー・レーベルも顔色を失う数の受賞歴を誇るまでに成長を遂げた。楽器の響きの特徴をよく捕らえた、妥協のない音楽性あふれる録音バランスは、このレーベルの一貫した特色であり、オリジナルの素性の良さは、そのままSACDハイブリッド盤においても存分に生かされている。盛期フレンチ・バロックを代表するリュリの作品が集められたアルバムでは、クリスティやミンコフスキらのフランス系アンサンブルとはやや趣の異なった、陰影に富んだ音色と深みのあるリズムの躍動が特徴的で、独自の魅力を醸している。
◇1998年録音
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)
UCCA-3127/30
ターフェル・ムジーク
ラインハルト・ゲーベル指揮 ムジカ・アンティクァ・ケルン
ハンブルグ自由都市の音楽監督であったテレマンは、後期バロック時代を通じてバッハやヘンデルに勝る名声を享受していた偉大な音楽家だった。テレマンの優れた才能は作曲や楽器演奏にとどまらず、自作の楽譜出版と販売の商才にも長けていたようだ。「この作品はいつか私の名声を高めてくれる」と作曲家が予言した「ターフェル・ムジーク」もそうした作品集のひとつであり、序曲−四重奏曲−協奏曲−トリオ・ソナタ−ソロ・ソナタ−終曲の6曲で1巻を成す曲集が3巻で構成されている。「食卓の音楽」というタイトルは機会音楽としての実用性をうたうよりも、器楽作品全書のような象徴的な意味合いをもつ。こうした作品の意図を知れば、抜粋よりは作品の全体像を優れた演奏で聴きたくなる。ゲーベルの指揮の下で名手たちが次々と妙技を披露する4枚組の全集録音は、全体のバランス、演奏と録音の上質さにおいて他を凌駕する存在でありつづけている。
◇1988年録音
ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764)
CCS SA 19002(Channel Classics 輸入)
コンセールによるクラヴサン曲集(1741)
トレヴァー・ピノック(ハープシコード)、レイチェル・ポジャー(ヴァイオリン)、ジョナサン・マンソン(ヴィオール)
ラモーの粋が凝縮された極上の小品集を、極上のアンサンブルで聴く。31のオペラ、65のクラヴサン作品などを作曲したラモーは、フランス各地を放浪した後1722年に「和声論」を出版した。その後はパリに定住し、理論家・著述家の側面をもつマルチタレントぶりで一世を風靡した。唯一の室内楽小品集「コンセールによるクラヴサン曲集」には、ラモーのそうした特質が如何なく発揮されている。繊細にして雄弁なハープシコード、伸びやかな倍音のバロック・ヴァイオリン、深みのある7弦ヴィオール、3つの楽器が織り成す典雅な楽音の広がりを堪能するには、優秀な録音も必須の条件だ。DSD録音のマスターによるSACD/CDのハイブリッド盤。
◇2002録音
ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735-1782)
67 105 (Capriccio 輸入)
室内楽作品集
ベルリン・バロック・カンパニー
さり気ない楽音の響きが奥行き深い空間に消えて行く快感。古楽器の特質を知り抜いているようなカプリッチョ・レーベルの優秀録音盤だ。ヨハン・クリスティアンは大バッハの末息子で、「ロンドンのバッハ」とも呼ばれてバロックから古典への重要な橋渡し役を果たした存在。20歳年下のモーツァルトからも「心からの敬愛」を捧げられ、その書法は「歌うアレグロ」と称えられた。現在のピアノの前身であるフォルテピアノ(=ハンマーフリューゲル)をロンドンに紹介するなど、父親譲りの鍵盤楽器の確かな腕前は、演奏会と作曲の両面で生かされた。そうした作曲家の姿が眼前に生き生きと描き出されるような思いのする素晴らしい選曲、演奏、録音のディスクがこれ。旧東独出身の若手プレーヤーを中心とするアンサンブルは優秀で、特にチェンバロとフォルテピアノを自在に弾きこなすクリスティーネ・ショルンスハイムの上質なサウンドに注目されたい。
◇2001年録音