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名曲の楽しみ 案内人 船木文宏
交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 ピアノ曲 室内楽 声楽曲 オペラ その他

管弦楽曲
classic 管弦楽曲
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788)
6/14更新
UCGA-7007
シンフォニア集 Wq182第1番〜第6番(弦楽合奏のための)
トレヴァー・ピノック指揮&チェンバロ イングリッシュ・コンサート
classic 管弦楽曲
ジョアッキーノ・ロッシーニ(1792-1868)
6/14更新
PTC 5186 106(Pentatone輸入)
序曲集
サー・ネヴィル・マリナー指揮 アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(ASMF)
classic 管弦楽曲
イーゴル・ストラヴィンスキー(1882-1971)
6/14更新
PHCP-20370
「兵士の物語」
ジャン・コクトー(語り手) ピーター・ユスティノフ(悪魔) ジャン=マリー・フェルテ(兵士)
アンヌ・トニエッティ(王女) イーゴル・マルケヴィッチ指揮 アンサンブル・ド・ソリスト

classic 管弦楽曲
ゾルタン・コダーイ(1882-1967)
5/31更新
UCCP-3302
「ハーリ・ヤーノシュ」
イヴァン・フィッシャー指揮 ブダペスト祝祭管弦楽団
classic 管弦楽曲
ジョルジュ・ビゼー(1838-1875)
4/26更新
TOCE-13150
劇音楽「アルルの女」(オリジナル版)
ミシェル・プラッソン指揮 トゥールーズ・カピトール管弦楽団・合唱団
classic 管弦楽曲
クロード・ドビュッシー(1862-1918)
4/26更新

TOCE-13199
フランス・ハープ名曲集
アンドレ・クリュイタンス指揮 パリ音楽院管弦楽団 アニー・シャラン(ハープ)
classic 管弦楽曲
グスターヴ・ホルスト(1874-1934)
4/26更新

UCGG-7008(SACDハイブリッド)
組曲「惑星」
アンドレ・クリュイタンス指揮 パリ音楽院管弦楽団 アニー・シャラン(ハープ)
classic 管弦楽曲
モーリス・ラヴェル(1875-1937)
4/26更新

UCGP-7037
管弦楽作品集
ピエール・モントゥー指揮 ロンドン交響楽団

classic 管弦楽曲
モーリス・ラヴェル(1875-1937)
4/26更新

BVCC-37421(SACDハイブリッド)
バレエ「ダフニスとクロエ」(全曲)
シャルル・ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団
classic 管弦楽曲
ベラ・バルトーク(1881-1945) 
4/26更新

BVCC-34109
弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
ニコラウス・アーノンクール指揮 ヨーロッパ室内管弦楽団
classic 管弦楽曲
イーゴリ・ストラヴィンスキー(1882-1971)
4/26更新

BVCC-34015/17
バレエ「春の祭典」
マイケル・ティルソン=トーマス指揮 サンフランシスコ交響楽団
classic 管弦楽曲
セルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)
4/26更新

COCO-70424
バレエ組曲「ロメオとジュリエット」
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮 ケルン放送交響楽団
classic 管弦楽曲
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)
4/26更新

TOCE-59029/30
バレエ「白鳥の湖」
アンドレ・プレヴィン指揮 ロンドン交響楽団
classic 管弦楽曲
フェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)  

TOCE-59025
劇付随音楽「真夏の夜の夢」
ヘザー・ハーパー(ソプラノ)、ジャネット・ベイカー(アルト)、
オットー・クレンペラー指揮 フィルハーモニア管弦楽団
classic 管弦楽曲
ルロイ・アンダーソン(1908-1975)  

BVCC-37280
ベスト・ヒット〜タイプライター&トランペット吹きの休日
レナード・スラトキン指揮 セント・ルイス交響楽団
classic 管弦楽曲 アントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741)

OP-30195(Naive/Opus111 輸入)
グローリア
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮
リナルド・アレッサンドリーニ指揮 コンチェルト・イタリアーノ
classic 管弦楽曲 ジョージ・フリデリック・ヘンデル(1685-1759)

MGCD921606(Glossa 輸入)
水上の音楽
エルヴェ・ニケ指揮 コンセール・スピリチュエル
classic 管弦楽曲 ベドルジーフ・スメタナ(1824-1884)

COCQ-84080
連作交響詩「わが祖国」
カレル・アンチェル指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
classic 管弦楽曲 ヨハン・シュトラウスII世(1825-1899)

SICC-204/06
ニューイヤー・コンサート1989、1992
カルロス・クライバー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
classic 管弦楽曲 リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)

UCGD-7024
ツァラトゥストラはかく語りき
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788)
top
このソフトを購入する UCGA-7007
シンフォニア集 Wq182第1番〜第6番(弦楽合奏のための)
トレヴァー・ピノック指揮&チェンバロ イングリッシュ・コンサート
 ピノックとイングリッシュ・コンサートが破竹の勢いで急成長を続けていた時期の、記念すべき名演奏・名録音。1970年代後半から80年代前半、イギリスの若手演奏家たちはそれまで大学の研究室レベルの学究的でマイナーな世界にあった古楽器(ピリオド楽器)演奏を、ひとつのムーヴメントとして認知されるまでに精力的に展開した。その中でも抜きん出て優れた成果を挙げていたのがイングリッシュ・コンサートだった。そのメンバーは英欧の名だたるアンサンブルにおいても欠くことのできない存在となり、このジャンルの全体的な成長にも貢献した。そうした彼らの傑出した音楽性と演奏技術、それらが生み出す鮮烈なハーモニーなどが、C.P.E.バッハの作品に内包された革新性に呼応して、素晴らしい演奏に結実した。最後期のアナログ録音システムが捉えた、透明度の高い倍音の広がりは貴重。SACD化は潤いのある美音がよく生かされている。

◇1979録音


ジョアッキーノ・ロッシーニ(1792-1868)
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このソフトを購入する PTC 5186 106(Pentatone輸入)
序曲集
サー・ネヴィル・マリナー指揮 アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(ASMF)
 スッペやヴォルフ=フェラーリ、ロッシーニらの“楽しい”序曲集は、かつてはライト・クラシックと(軽んじて!)分類されたレパートリーだが、本気で録音に取り上げた一流演奏家も少なくない。マリナーの名は、最右翼として誰もが認めるカラヤンに次ぐ存在として挙げられよう。レーベルを問わず精力的に録音を続けているマリナーは、数年前には「最も多く録音した指揮者」として英メディアで紹介されたりもしている。その活動初期、まだメンバーも若いアカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(ASMF)とともにじっくりと時間をかけてフィリップスに録音した「ロッシーニ序曲集」、悪かろうはずがない。緻密なアンサンブル、軽快な足取り、ロッシーニ・クレッシェンドも屈託がない。今回、マリナーのこの録音にとっての皮肉な幸運は、フィリップスのレコード制作部門が事実上解散したことだ。その結果、マネージメント・バイアウトによって旧フィリップス・クラシックスの伝統は、Pentatoneレーベルとなって継承された。そして、オリジナルのマルチ・チャンネル・アナログ・マスターから、SACD/ハイブリッド盤として蘇ったのが本作。レコードに対する制作サイドの愛情までもが感じられる温かな一枚だ。

◇1974録音


イーゴル・ストラヴィンスキー(1882-1971)
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「兵士の物語」
ジャン・コクトー(語り手) ピーター・ユスティノフ(悪魔) ジャン=マリー・フェルテ(兵士) アンヌ・トニエッティ(王女) イーゴル・マルケヴィッチ指揮 アンサンブル・ド・ソリスト
 まるで良質のラジオ・ドラマを聴くように、コクトーの語り、名優ユスティノフの兵士らの共演を得たストラヴィンスキーの物語は、マルケヴィッチの指揮の下で生き生きと進行する。第1次世界大戦後の混乱の中、異国(スイス)で出会った作曲家(ストラヴィンスキー)と小説家(ラミューズ)がお互いの経済的困窮を打開すべく、巡業可能な小規模アンサンブルで上演できる「語り、演じ、踊る物語」とサブタイトルの付いた作品(演奏会用組曲版もある)としてコラボレートしたものが「兵士の物語」だ。タンゴ、ワルツ、ラグタイムといった舞曲で構成され、ロシア的管弦楽書法の縛りへの決別宣言ともなった。キエフに生まれ作曲家でもあったマルケヴィッチ(1912-1983)は、20世紀作品の演奏には特に優れた才能を発揮して、コクトーとの親交も深かかった。一級のアーティストたちと時代の流れがシンクロしたところに、名録音が生まれた。

◇1962録音


ゾルタン・コダーイ(1882-1967)
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「ハーリ・ヤーノシュ」(抜粋)
イヴァン・フィッシャー指揮 ブダペスト祝祭管弦楽団
 20世紀ハンガリーの国民的作曲コダーイにはいくつかの顔がある。バルトークと並んでハンガリー(マジャール)民謡の収集・研究(民族音楽学者)、コダーイ・メソッドとして世界に広まった音楽教育法の考案とその実践・普及(教育家)、などで多大な功績を挙げた真の芸術家である。代表作のひとつである「ハーリ・ヤーノシュ」は、しばしばハンガリーそのものと指摘される愛すべき管弦楽作品だが、作曲家の言では「(ナポレオン戦争に従軍した元兵士の)ハーリはまったくの農夫であり、グロテスクで想像力豊かなほら話はリアリズムと繊細さの素敵な混合物なのだ」。
フェレンチークとハンガリー国立管、ケルテスとロンドン響等々、名盤とされるディスクが少なくない中にあって、ひときわ精彩を放っているのが、このフィッシャーとブダペスト祝祭管の録音だ。兄アダムと弟フィッシャーの指揮者兄弟は、兄がブダペストとウィーンの選抜奏者でオーストリー・ハイドン管を組織すれば、弟はブダペストのベスト・メンバーで祝祭管を組織するという具合に、見事に切磋琢磨しあっている。その弟の入魂の「ハーリ・ヤーノシュ」、是非とも聴いていただきたい傑盤である。

◇1998録音


ジョルジュ・ビゼー(1838-1875)
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このソフトを購入する TOCE-13150
劇音楽「アルルの女」(オリジナル版)
ミシェル・プラッソン指揮 トゥールーズ・カピトール管弦楽団・合唱団
 ビゼーの代表的な管弦楽作品のひとつ「アルルの女」は、これまで作曲家自身の編纂した第1組曲と、その死後に友人のギローが編纂した第2組曲が対になって親しまれてきた。ビゼーはドーデの戯曲のために27曲の劇音楽を作曲していて、1827年の初演時にも音楽だけは好評を得たとされる。そして「オリジナル版」のうたい文句どおり、このプラッソン録音によって初めてその全貌が明かされたというのも驚きの事実なのである。もちろん30年を越す熟成のコンビが聴かせる滋味豊かな演奏は上質そのもので、資料的な意義にとどまることはなく、仏EMIらしいすっきりとしたバランスの録音と共に、彼らの粋な心意気が感じられる。

◇1985録音


クロード・ドビュッシー(1862-1918)
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このソフトを購入する TOCE-13199
フランス・ハープ名曲集
アンドレ・クリュイタンス指揮 パリ音楽院管弦楽団 アニー・シャラン(ハープ)
 フランスにはまともなオーケストラはない、とフランス人はいう。彼らのラテン気質によるものか、あるいは名手と称される奏者は多くいるのだが、総体としてのアンサンブルには難ありといったところか。しかしながら、そうした気質は時としてとんでもない名演を聴かせるのも事実で、フランス国外、特に日本では多くのファンを魅了している所以だ。とりわけ、現在のパリ管弦楽団の礎となってその存在を消滅させてしまた、パリ音楽院管弦楽団は、失われた名器と呼ばれ音楽ファンの永遠の恋人的存在となっている。モノーラルから初期ステレオ録音の時期に、名匠アンドレ・クリュイタンスを得てパテ・マルコニ(仏EMI)のカタログに残された録音には名作が多い。また、フランスの楽器製造会社エラールとプレイエルはともに、ハープの楽器としての完成に貢献したメーカーで、必然フランスは優れたハーピストを輩出している。アニー・シャランはリリー・ラスキーヌ直系の名手。「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」など、理想的な共演者を得て相互にインスパイアしあった名演奏となっている。

◇1965録音


グスターヴ・ホルスト(1874-1934)
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このソフトを購入する UCGG-7008(SACDハイブリッド)
組曲「惑星」
ジョン・エリオット・ガーディナー指揮 フィルハーモニア管弦楽団
 平原綾香のヒットの原曲(ジュピター)といったほうが、この曲の世間的な通りは良くなってしまった。ホルストが太陽系の7つの天体(作曲当時!)をテーマに作曲した管弦楽組曲は初演と同時に大人気となり、20世紀中で最も多く演奏された英国製現代作品となった。数多い録音の中でも、初演指揮者ボールトのEMI盤と、世界的な人気レパートリーへのきっかけとなったカラヤン=ウィーン・フィルのデッカ盤は、現在も通用する優秀な録音と相まって外せないチョイスだ。一方、このガーディナー盤は、作品のキャラクターを反映してオーディオ的な優秀性を主張するディスクが多い中で、正統的オーセンティシティを主張するもの。
この作品の私的初演(1918年9月29日)は、当時のロンドンで最高の存在であったクイーンズ・ホールとそのオーケストラによって行なわれたが、そのホールとオーケストラはヘンリー・バルフォア・ガーディナーという文化人の提供によるものだった。そして、指揮者のジョン・エリオット・ガーディナーは彼のgrand-nephewにあたる。演奏も録音も、こけおどしなしの優秀さで、それはSACD化によってさらに魅力を増している。

◇1994録音


モーリス・ラヴェル(1875-1937)
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このソフトを購入する UCGP-7037
管弦楽作品集
ピエール・モントゥー指揮 ロンドン交響楽団
 特筆すべきはシンプルなメロディとリズムがひたすらクレシェンドしながらクライマックスに到達する、15分間の官能的な陶酔の世界「ボレロ」。管弦楽作品としての斬新なアイディアと完成度の高さに加えて、ラヴェルが舞踏家イダ・ルビンシュタインの依頼を受けて作曲した、モダン舞踏のための音楽でもある。ストラヴィンスキーのバレエ作品初演などを手がけているモントゥーは、「ボレロ」のこうした二面性を具現化するには理想的な指揮者であり、現在に至るまでその価値を保っている。またモントゥーがその生涯で関わった数々のオーケストラの中でも特別な存在であったロンドン交響楽団は、ちょうどこの時期が黄金時代とも呼べるひとつのピークを迎えていた。微妙なリズム処理や管楽器の小さな装飾フレーズなどが演奏全体のソフィスティケーションに、いかに重要な役割を果たしているか、指揮の技、演奏の優秀さが手にとるように実感できる録音だ。

◇1964録音


モーリス・ラヴェル(1875-1937)
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このソフトを購入する BVCC-37421(SACDハイブリッド)
バレエ「ダフニスとクロエ」(全曲)
シャルル・ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団
 1912年にモントゥー指揮で初演されたラヴェルの代表作だが、「溢れるほどの色彩感とヴィルトゥオジティ」(R.レイトン、Gramophone誌)でそのモントゥーの録音にも勝ると評されたのがこのミュンシュ盤だ。DECCAとRCA両社の音づくりの違いはあるものの、どちらも初期のアナログ・ステレオ音源の素晴らしさを知る意味からも、特筆されるべき存在である。ミュンシュが得意とする即興的ダイナミック・レンジの爆発までも、実は当時の録音技術はかなりのレベルまで対応していたことを、今回のSACD化は証明してくれた。旧型ノイマンのマイクロフォンやアンペックスのテープレコーダーに込められていた職人技を、最新の再生技術でようやく確認するという、時の流れを超越した不思議な音体験でもある。

◇1955録音


ベラ・バルトーク(1881-1945)
top
このソフトを購入する BVCC-34109
弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
ニコラウス・アーノンクール指揮 ヨーロッパ室内管弦楽団
 音楽作品の演奏における血(国、民族)の関わりを感じさせると同時に、演奏解釈・技術と録音における21世紀的なるものを強く意識させてくれるディスクである。血は世界史のほんの最近まで、ハプスブルグ家の築いた帝国の旗の下にあったオーストリア、ハンガリー、チェコの文化と言語のもたらす共通性と相互の反発であり、21世紀なるものは、そうした壁を易々と超越して普遍化してしまう、アーノンクールとその薫陶を受けたヨーロッパ室内管の演奏表現力である。作品が内包する、というよりはあからさまに要求しているハンガリー的なるものを、彼らほど鮮烈かつ優美に描き出した演奏があっただろうか。何よりも、演奏良し音良しの録音を聴きたければ、この一枚をチョイスして欲しい。

◇2000、2001録音


イーゴリ・ストラヴィンスキー(1882-1971)
top
このソフトを購入する BVCC-34015/17
バレエ「春の祭典」
マイケル・ティルソン=トーマス指揮 サンフランシスコ交響楽団
 節度と品格のある熱演。マイケル・ティルソン=トーマス(MTT)とサンフランシスコ響が演ずる「春の祭典」は、もはやストラヴィンスキーも“クラシック音楽”となったことを聴き手に確認させるような「クールさと作品の本源的な革新性」の両面から圧倒されてしまう。MTTは自己の演奏を音響的なこけおどしや、したり顔の20世紀音楽の解説からは遠く離れたところに成立させているからだ。同時にコアなロック音楽ファンをも魅了し続けている原初的なリズムや斬新な和声の重なり合いは、よりシャープに磨き上げられていて、数多いこの曲の録音の中でも異彩を放っている。そして、MTTの聡明な語り口とオーケストラ・コントロールの練達ぶりを、さりげないバランスづくりで細大漏らさずに再現する録音の素晴らしさは感動的ですらある。この優秀な録音チームの存在が、後日MTTの自主制作レーベル立ち上げの原動力ともなったであろうことは、想像に難くない。

◇1996録音


セルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)
top
このソフトを購入する COCO-70424
バレエ組曲「ロメオとジュリエット」
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮 ケルン放送交響楽団
 「現役最高齢のマエストロ」としてその存在がようやく高い評価を得るようになった、遅咲きの巨匠スクロヴァチェフスキが、そうしたブレーク寸前の時期にDENONレーベルへ録音した珠玉の1枚。レギュラーな客演指揮で良好な関係にあったケルン放響を起用してのプロコフィエフでは、作曲家にして優れたオーケストラ・ビルダーとしての腕前を証明するかのように、作品の要求する音響世界
を過不足なく忠実に再現して聴かせてくれる。ブルックナー交響曲全集や、全集録音が進行中のベートーヴェンの交響曲でも特徴的なのだが、トランスペアレントなオーケストラ・サウンド、繊細な金管と大胆な弦楽合奏というパラドックスな演奏表現を浮き彫りにする名演奏だ。プロコフィエフとひとつの時代の流れを共有する演奏家の心の共鳴が聴こえてくる思いがする。

◇1994、95録音


ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)
top
このソフトを購入する TOCE-59029/30
バレエ「白鳥の湖」
アンドレ・プレヴィン指揮 ロンドン交響楽団
 魔法にかけられて白鳥の姿となったオデット姫と王子ジークフリートの悲恋の物語は、ヨーロッパに広く伝わるメタモルフォシス民話をもとに、チャイコフスキー自身が創作したともいわれる。もっとも有名で親しまれているバレエの音楽であり、管弦楽作品の秀作として演奏会では人気レパートリーとなっている。緻密な楽曲構成、親しみやすいメロディの数々、音楽に身を任せるだけで目の前には物語のパノラマが展開する。“全曲盤”のCDは数多いが、ここで注意すべきはチャイコフスキーが作曲したオリジナル・スコアの全曲演奏は少ない、という事実だ。定番チョイスとなっているアンセルメ盤(デッカ/1959録音)はプティパ&イワーノフ演出の舞台上演版(楽曲省略と演奏順の変更あり)がベース。優れたバレエ指揮者ランチベリーが、絶頂期のフィルハーモニア管を振った、舞台を彷彿とさせる演奏(EMI/1981録音)にも数曲の省略がある。このプレヴィン盤は全30曲を収めた“完全全曲盤”である。そして経歴上はバレエ上演と何ら関わりのない指揮者であるプレヴィンだが、一方では映画音楽の作曲でも鳴らした上質のストーリー・テラーの腕前をもっている。そのためだろうか、チャイコフスキーが音楽に託した物語は、その舞踏的実用性の呪縛を解かれて、自由自在に展開する“音画”となって飛翔する。ロンドン響のしなやかな弦と、明朗な管の響きをバランス良く捉えた録音の優秀さは、今なお色褪せてはいない。

◇1976年録音


フェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)
top
このソフトを購入する TOCE-59025
劇付随音楽「真夏の夜の夢」
ヘザー・ハーパー(ソプラノ)、ジャネット・ベイカー(アルト)、
オットー・クレンペラー指揮 フィルハーモニア管弦楽団
 真の巨匠指揮者クレンペラーとフィルハーモニア管の心の通ったコラボレーションの証として、いつまでも輝きの失せないエヴァグリーンの1枚。軽快でしなやかな弦楽アンサンブル、洗練されて温もりのある木管の美音、余計な響きのない純粋なサウンドで爽快に切り込む金管、総体として醸成される音楽的な音響世界。優れて特徴的な英国オーケストラの性質を、フィルハーモニア管弦楽団として最良の形で組織立てたのが、EMIの大物プロデューサーでもあったウォルター・レッゲ。そのレッゲがカラヤンに次いでドイツから招聘した不遇の巨匠がクレンペラーだった。レッゲが自ら組織したオーケストラに対して解散宣言をした時にも、クレンペラーはオーケストラの側に立って彼らの自主独立運営へのサポートを続けた。指揮台の上でもほとんど体を動かさないクレンペラーの意図を、すべて読み取って反応するオーケストラ。メンデルスゾーンの愛らしい小品にも、彼らは変わりない真剣勝負で対して、類稀な音楽の綾が紡ぎだされた。EMI伝統の素直な録音エンジニアリングによる録音は、再生メディアが進歩するほどにその真価を発揮する素晴らしいもの。

◇1960録音


ルロイ・アンダーソン(1908-1975)
top
このソフトを購入するBVCC-37280
ベスト・ヒット〜タイプライター&トランペット吹きの休日
レナード・スラトキン指揮 セント・ルイス交響楽団
クラウディオ・モンテヴェルディ  セミ・クラシックというジャンルがもてはやされていた時代、アーサー・フィードラー率いるボストン・ポップス管弦楽団の全盛期に、このオーケストラのために次々と管弦楽の小品を提供していた人気作曲家がアンダーソンだ。「ワルツィング・キャット」「タイプライター」「トランペット吹きの休日」「プリンク・プランク・プルンク」等々、タイトルが並んだだけでもワクワクしてくるアメリカらしい小粋な音楽の数々。このジャンルの衰退(?)に比例するようにCDのカタログも薄くなってしまったようだが、それは決して作品の内容が薄いという意味ではない。さて作曲家も現役だった1950年代、東のボストン・ポップスに対峙するように、西海岸で人気を博していたのが、フェリクス・スラトキン指揮のハリウッドボウル管弦楽団だ。大戦の戦渦を逃れてきた欧州出身の優秀な音楽家たちが、映画のサントラ収録用に集った贅沢なオーケストラ、これを率いた名指揮者がレナード・スラトキンの父親だった。「父の思い出は彼の録音だけだから今も大切に聴いている」と語る彼にとっては、アンダーソン作品と父親の存在も微妙にオーバーラップしたことであろう。温もりや愛情がオーケストラのサウンドを通してどのように表現できるのか、その素敵な一例がここに在る。

◇1998年録音


アントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741)
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このソフトを購入するOP-30195(Naive/Opus111 輸入)
グローリア
リナルド・アレッサンドリーニ指揮 コンチェルト・イタリアーノ
クラウディオ・モンテヴェルディ  室内楽的なアンサンブルの妙を発揮させるスコアと作品全体で描き出すスケールの大きさを、見事に両立させた演奏であり、そうした音楽を優しく包み込むような録音がさらにその美しさを際立たせている。協奏曲以外のヴィヴァルディ作品では最も親しまれている「グローリア」だけに、競合ディスクも多いが、アレッサンドリーニが発揮するバランスやリズム、テンポへの優れた感性には特筆ものの耀きがある。「言葉と感情を神の栄光に並置した一大ページェント」(アレッサンドリーニ)がフィレンツェの眩しい陽光と共に眼前に展開する。エラートで研鑚後、自己のレーベル(Opus111)を立ち上げて成功すると、さっさと引退してしまった辣腕ヨランタ・スクラの芸術的な録音バランス。

◇1997録音


ジョージ・フリデリック・ヘンデル(1685-1759)
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このソフトを購入するMGCD921606(Glossa 輸入)
水上の音楽 
エルヴェ・ニケ指揮 コンセール・スピリチュエル
クラウディオ・モンテヴェルディ  ヘンデルの最もポピュラーな作品だが、主君ジョージ1世の舟遊びのために作曲した野外音楽だとする曲の成立過程には確証がない。また、曲が演奏されたと思われる3回の王室舟遊びと、全曲を3つの組曲とする現在最も有力な考えとの関連も明確ではない。しかし、「水上の音楽」と呼ばれる愉悦に富んだ優れた作品は実在しているわけで、現代楽器によるフル・オーケストラ版や室内楽編成版から、古楽器のオーケストラ版まで、多種多様な演奏の録音が入手できる。ニケ盤はその手兵コンセール・スピリチュエル結成15周年を記念して、総勢100名に及ぶ大編成によるもの。半数は弦楽合奏が占め、それに24本のオーボエ、9本のナチュラル・ホルン、同じく9本のナチュラル・トランペットなどが加わって鳴り響くヘンデル・サウンドは、理屈を越えて壮麗な輝きに満ちている。

◇2002録音(ライヴ)


ベドルジーフ・スメタナ(1824-1884)
top
このソフトを購入するCOCQ-84080
連作交響詩「わが祖国」 
カレル・アンチェル指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
 いまだにある種の歴史体験的な生々しさを体現している名曲である点で、この曲は「現代音楽」と呼ぶべきなのかもしれない。プラハで開催される「プラハの春」音楽祭のオープニング・テーマとしても国際的に認知され、チェコの人々にとっては苦難の歴史を振り返る国民音楽でもある。ビロード革命と称されたチェコの民主化実現を祝して、母国にはせ参じたクーベリックとチェコ・フィルのライヴ録音も感動的だが、1968年のチェコ自由化をめぐる政変“プラハの春”で失意のうちにカナダへの亡命を決意した、名指揮者アンチェルの演奏は表層のセンチメンタリズムを超越した深みを感じさせるもの。この当時のチェコ・フィルのサウンドも、使用楽器の古さとともに良い意味での時代の音が感じとれるもので、その点でも得難い記録となっている。良質なアナログ・ステレオ録音だ。

◇1963録音


ヨハン・シュトラウス II 世(1825-1899)
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このソフトを購入するSICC-204/06
ニューイヤー・コンサート1989、1992 
カルロス・クライバー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 2004年7月に没した名指揮者カルロス・クライバーの絶妙な棒さばきで聴く、ウィーンの香りが一杯のシュトラウス。3CDセットのうち2枚にニューイヤー・コンサート初登場の1989年、残りの1枚に1992年の演奏が収められているが、とりわけ前者、'89年の演奏は秀逸。自然体でありながら、ウィーン的荒っぽさが程よくトリミングされて上質に仕立て上げられたウィーン・フィルの演奏は、後にも先にもクライバーの独壇場。カラヤンの一連の映像制作で鳴らしたUNITELの手になる録音は、演奏の本質を逃さずに、会場の熱気を上手くとらえた見事な職人技。

◇1989、1992録音


リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)
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このソフトを購入するUCGD-7024
ツァラトゥストラはかく語りき
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ドイツの哲学者ニーチェの未完の大作「ツァラトゥストラはかく語りき」を標題として、人類の起源から現代までの歴史を交響詩として描き出そうとしたR.シュトラウスの代表作。それよりも、冒頭1分半ほどの、オルガンの地鳴りからティンパニと金管の咆哮までの一節が、スタンリー・キューブリックのSF映画「2001年宇宙の旅」のテーマとして遍く知れ渡ったヒット曲だ。そして、当時のDECCAライセンス部門のアタマの硬さから(プロデューサー、ジョン・カルショウの指摘)、映画のサントラに実際に使用された音源であるのにもかかわらず、サントラ盤にはドイツグラモフォンの録音による、カラヤン=ベルリン・フィルの演奏が収録されたという、いわくつきの名作。ウィーンの録音会場にはなかったオルガンを別録りして合わせるなど、当時のDECCA録音チームの苦心作にして最良の仕事のひとつでもある。CDでも繰り返し発売されている音源だが、ここでは最近発売されたSACDハイブリッド盤を挙げておく。

◇1959録音


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