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名曲の楽しみ 案内人 船木文宏
交響曲 管弦楽曲 協奏曲 器楽曲 ピアノ曲 室内楽 声楽曲 オペラ その他

交響曲
classic 交響曲
フランツ・シューベルト(1797-1828)
8/23更新

CDC3393822
交響曲第9番 グレイト
サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
classic 交響曲
グスタフ・マーラー(1860-1911)
6/28更新

UCCG-3215
交響曲第7番「夜の歌」
ジュゼッペ・シノーポリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団
classic 交響曲
グスタフ・マーラー(1860-1911)
6/14更新

TOCE-13061
「大地の歌」
アグネス・バルツァ(アルト) クラウス・ケーニッヒ(テノール)
クラウス・テンシュテット指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
classic 交響曲
セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)
5/17更新

BVCC-38207/08
交響曲第2番 交響的舞曲 ヴォカリーズ パガニーニ狂詩曲ほか
ユーリ・テミルカーノフ指揮 サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団
classic 交響曲 フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)

99925(Brilliant 輸入)
交響曲全集
アダム・フィッシャー指揮 オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団
classic 交響曲 アントン・ブルックナー(1824-1896)

HMC901857
交響曲第7番
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮 シャンゼリゼ管弦楽団
classic 交響曲 ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)

UCGP-7048(SACDハイブリッド)
交響曲第6番「悲愴」
ワレリー・ゲルギエフ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
classic 交響曲 レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ(1872-1958)

WPCS-11145
「海の交響曲」(交響曲第1番)
アンドリュー・デイヴィス指揮 BBC交響楽団
classic 交響曲 ドミトリ・ショスタコーヴィチ(1906-1975)

UCCP-1073
交響曲第7番「レニングラード」
ヴァレリー・ゲルギエフ指揮 キーロフ歌劇場管弦楽団、ロッテルダム・フィル
classic 交響曲 オリヴィエ・メシアン(1908-1992)

POCL-5272(UCGD-7005 SACDハイブリッド)
トゥーランガリラ交響曲
ジャン・イヴ・ティボーデ(ピアノ)、原田節(オンド・マルトノ)、
リッカルド・シャイー指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
classic 交響曲 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)

BVCD-37401/02
若き日の神童モーツァルト〜初期交響曲集II
ニコラウス・アーノンクール指揮 ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
classic 交響曲 セザール・フランク(1822-1890)

BVCC-37445
交響曲二短調
ピエール・モントゥー指揮 シカゴ交響楽団
classic 交響曲 ヨハネス・ブラームス(1833-1897)

WPCS-11831/4 
交響曲全集
ダニエル・バレンボイム指揮 シカゴ交響楽団
classic 交響曲 カミーユ・サン=サーンス(1835-1921)

BVCC-37415
交響曲第3番「オルガン」
シャルル・ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団
classic 交響曲 アントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)

PTC5186019( Pentatone 輸入)
交響曲第9番「新世界」
ヤコフ・クロイツベルク指揮 オランダ・フィルハーモニー管弦楽団

classic 交響曲

ジャン・シベリウス(1865-1957)

WPCS-10649
交響曲第2&4番
サカリ・オラモ指揮 バーミンガム市交響楽団

classic 交響曲 エクトール・ベルリオーズ(1803-1869)

UCCG-1158
幻想交響曲
ミュジシャン・ドゥ・ルーヴル、マルク・ミンコフスキ指揮 マーラー室内管弦楽団
classic 交響曲 ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)

BVCO-37422/23
交響曲第2番&第3番「英雄」
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮 ザールブリュッケン放送交響楽団

フランツ・シューベルト(1797-1828)
top
CDC3393822
交響曲第9番 グレイト
サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
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(CD)
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(CD-EXTRA仕様 TOCE-55790)
フランツ・シューベルト  初めてこの曲の総譜を見た作曲家のシューマンは「天国的な長さだ」といったと伝えられている。長いといっても、1時間以内に収まる程度であり、後のマーラーやブルックナーなどの交響曲にはもっと長いものがある。また「天国的な」が「長さ」の修飾語ではなく、「天国的で、長い」という具合に独立しているなら同感である。たしかに天国的な響きに満ちているからだ。しかしこの曲はこれまで、シューベルトのほかの作品に比べて、構成のスケールが大きく、壮大でエネルギッシュだという側面が強調されてきた感がある。多くの人はこの曲にいわゆる“シューベルトらしさ”よりも、男性的活力が旺盛で、人生と戦うというような力強いイメージを受け、曲の構造も複雑で多弁なものだと思いがちだった。しかし、ロマン派以降の多くのドラマティックで複雑な仕掛けの音楽を数多く聴いた者にとっては、むしろ歌謡的な旋律が耳に残るシューベルトらしい美しい曲に感じられる。分厚い和声に包まれながらクレシェンドする息の長いフレーズも、彼の歌曲に通じる人間愛に満ちた優しさに常に彩られているのだ。この曲は生前には演奏されることのなかった不幸な作品だが、じっと聴きこんでいくと、人生を肯定的にとらえ、多くの仲間たちとの友愛に満ちた生涯を送ったシューベルトの遺書とも思われてくる。 名演奏の多い作品だが、ここではサイモン・ラトル指揮、ベルリンフィル盤を選んだ。どの楽章も充実した響きでエネルギッシュに前進しするが、その底に優しくて深い歌謡性が十分に描き込まれている。ヨーロッパ音楽の伝統が体の芯までしみこんだラトルならではの名演といっていいだろう。 なお、通常CDの他にも、サイモン・ラトルのインタビューと演奏風景が収録されたCD-EXTRA仕様盤もあり、これも入手可能だ。

◇2005年6月ライブ録音(この項、案内人・船木)


グスタフ・マーラー(1860-1911)
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交響曲第7番「夜の歌」
ジュゼッペ・シノーポリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団
グスタフ・マーラー  指揮者の執拗な理屈っぽさと、抜群に腕の立つオーケストラの生む清らかで透明なサウンドが、上質なコラボレーションに結実したマーラー全集からの問題作。数多くのライバルを押しのけるようにブームの真っ只中に登場し、そのまま独自の地位を確保しているディスクだ。ヴェネツィア出身で、精神科医の資格を持ち、作曲家としても鳴らしたジュゼッペ・シノーポリ(1946-2001)が、宿敵ムーティの後を継いでフィルハーモニア管の音楽監督に就任後、9年がかりで完成させたマーラー全集の8番目の録音。ドイツ・グラモフォンの録音チームがロンドンに渡り、EMIやDECCAが得意とする録音会場トゥーティングで収録したサウンド・バランスは、ドイツ・グラモフォンらしからぬ(!)歯切れの良さで、倍音の広がりが目に見えるような仕上がり。最新のデジタル・オーディオ機器での再生にも十分に対応できるクオリティが確保されているのはさすがだ。その素晴らしさは、マーラーの交響曲の中で最も難解とされる第7番でも顕著に確認される。もちろんすべてはシノーポリの卓越した演奏表現あってのことであるのはいうまでもないが。

◇1992録音



グスタフ・マーラー(1860-1911)
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「大地の歌」
アグネス・バルツァ(アルト) クラウス・ケーニッヒ(テノール)
クラウス・テンシュテット指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
グスタフ・マーラー  旧東ドイツ出身のクラウス・テンシュテット(926-1998)が手兵ロンドン・フィル(LPO)と共に完成させた、マーラー交響曲全集の白眉となる録音でありながら、収録されたのは1982年と84年、発売は1992年という、何やら曰くつきの盤である。1979年にLPOの音楽監督に就任したテンシュテットは、それまでゲオルグ・ショルティのオケとして元気いっぱいに突っ走る演奏が身についていたこのオーケストラを、英国流のしなやかさを残しつつ、じっくり歌いこむドイツ風の堅固なアンサンブルに一変させてしまった。その手腕はただ者ではない。LPOとの蜜月はテンシュテットが喉頭癌発症で音楽監督を辞する1986年まで続き、その後も桂冠指揮者として死の年まで、両者の厚い信頼関係は続いた。マーラーの9番目の交響曲であり、「告別」と題された最終楽章をもつ、作曲家の死生観を代弁した作品を、テンシュテットは自らの白鳥の歌としたのだった。

◇1982、1984録音



セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)
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交響曲第2番 交響的舞曲 ヴォカリーズ パガニーニ狂詩曲ほか
ユーリ・テミルカーノフ指揮 サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団
セルゲイ・ラフマニノフ  こってりと肉厚のロシアンサウンドを期待すると肩透かしを食うかもしれない。そのかわり、ラフマニノフがスコアに記した音符のひとつひとつが目に見えるように、克明に眼前に広がる。繊細でありながら過度に神経質になることのない、知的なバランスだ。ラフマニノフの最後の作品となった交響的舞曲は、亡命先アメリカにおけるクライスラー、ホロヴィッツ、ルーヴィンシュタインらとの親交の証でもあり、彼らのアドヴァイスが随所に生かされている。また、音楽で世の中を良くするという理想主義者でもあった作曲家の「人生最後の輝きだった」のかもしれない。ロシア・ソヴィエト芸術の権化でもあった旧レニングラード・フィル(現サンクトペテルブルク・フィル)の楽員たちから圧倒的な支持を得て音楽監督に選任されたテミルカーノフは、早くから西側でも高評を得ていた指揮者である。短期間の内にオーケストラが潜在的に持っていた美質を引き出して磨き上げた。そうした成果がこの録音に結実したもので、ロンドンのスタッフによる録音制作がその特質を際立たせている。

◇1992年録音



フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)
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交響曲全集
アダム・フィッシャー指揮 オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団
 「交響曲の父」ハイドンが遺した104の交響曲。いったい誰が全曲を録音しようなどと企て、またその大全集(CDでも33枚!)を購入するのか。ステレオ初期のドラティ盤(デッカ)に次ぐ全集録音に、ハンガリーの“若手”指揮者アダム・フィッシャーが着手したのが1987年。 14年後の2001年に完結したときには、ヴェテラン指揮者のひとりに名を連ねるまでに成長していた。企画の発端は、オーストリア・アイゼンシュタット市がハイドンの領主エステルハーツィ家の宮殿(現在は市庁舎)を会場として、毎夏催している音楽祭のオーケストラを組織することを依頼されたことだった。すでにウィーン国立歌劇場などでオペラ指揮者としての高い評価を得ていたフィッシャーは、ウィーン・フィルを主体にハンガリーの主要オーケストラのメンバーを選りすぐってオーケストラを組織した。毎年5月と6月の2ヵ月間だけアイゼンシュタットに集う特別なオーケストラだ。英国のレコード会社ニンバスが、音楽祭に合わせて全集録音を進行させることを決定して、プロジェクトは開始された。精選されたメンバーによるオーケストラの音楽性豊かな響き、ハイドンが実際に演奏した会場のオーセンティックにして理想的なアコースティック、そしてハイドンが作品のひとつひとつに織り込んだ物語を、立体的な鮮度あふれる演奏で描ききったフィッシャーの卓越した手腕。すべてが一体化して宝石箱のような全集に結実した。さらに我々には、ニンバスからライセンスを受けたBrilliant Classicsが破格のバジェット・ボックス・セットとして再リリースしてくれるというオマケまでついてしまったのだから、これは買うしかないのではないか。

◇1987〜2001録音



アントン・ブルックナー(1824-1896)
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このソフトを購入するHMC901857
交響曲第7番
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮 シャンゼリゼ管弦楽団
ブルックナー  明快な解釈とサウンド・バランスで、マニアックなブルックナー演奏の世界に一石を投じた問題の録音。作曲家の頭の中にあった理想の響きは知る由もないが、まったりした分厚いシンフォニック・サウンドが、のた打ち回るように延々と響きつづける世界にどっぷりと浸りこもうと思ったなら、このヘレヴェッヘたちの演奏からは肩透かしを食らう。ブルックナーのスコアには、こんなにも明晰でインテリジェントな仕掛けが施されていたのだという事実を再認識させられ、さらには新たな発見とさえ呼べそうな音楽世界に酔いしれてしまう。アーノンクールとレオンハルトの偉業であるバッハ・カンタータ全集に、自らの合唱団を率いての参画で頭角を現し、バロック合唱作品の演奏では神格化された存在になったヘレヴェッヘだが、近年はオリジナル楽器を用いたオーケストラによるシンフォニック・レパートリーでも注目を集め(ベートーヴェン「第9」/KKCC-430)、ブルックナーにまで進出した。「ブルックナーこそがベートーヴェンの衣鉢を継ぐただひとりの作曲家だ」と賛辞を呈したワーグナーへの追悼でもある壮大な作品「第7番」に、新たな光を当てることに成功した秀演盤だ。

◇2004録音



ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)
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このソフトを購入するUCGP-7048(SACDハイブリッド)
交響曲第6番「悲愴」
ワレリー・ゲルギエフ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
チャイコフスキー  世界中を熱狂させている指揮者ゲルギエフが、ウィーン・フィルを得て2度目の「悲愴」を、オケの本拠、ムジークフェラインでライヴ収録したディスクだ。手兵のキーロフ歌劇場管弦楽団との最初の録音(1997年)と比較すると、明らかに温度の低い冷静な演奏であり、これがライヴと知って2度驚く。オケと指揮者が一体化してのストレートな燃焼を期待するならば、裏切られることになるのかもしれない。しかしながら、演奏の組み立ての緻密さやオケのコントロールのきめ細かさにおいて勝り、結果として表現の深みが増した演奏を前にすれば、自ずと不満の声は消え去る。性能的に勝る楽器(オーケストラ)を手にしたゲルギエフによる、自己の表現欲求のすべてが満たされた結果として、この録音は提示されたと理解すべきだろう。レーベル再編により、契約会社(フィリップス)でなしにDECCAの録音チームが制作にあたっている点にも着目。SACD化によって、理想的な再生にさらに近づくことが可能となった。

◇2004録音(ライヴ)



レイフ・ヴォーン=ウィリアムズ(1872-1958)
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「海の交響曲」(交響曲第1番)
アンドリュー・デイヴィス指揮 BBC交響楽団
ヴォーン=ウィリアムズ  イギリス民謡を素材にした「グリーンスリーヴス幻想曲」で親しまれるヴォーン=ウィリアムズは、ほぼ86年の生涯に9曲の個性的な交響曲を作曲した、近代英国の代表的作曲家だ。1910年に完成・初演された第1作は、「ウォルト・ホイットマンの詩によるソプラノ、バリトン、合唱と管弦楽のための」と付記され、「海の交響曲」と題された標題交響曲。合唱と独唱の声楽陣が大規模管弦楽を従えて、壮大な海の詩を歌い上げる、ダイナミックな作品であり、演奏家のみならず録音エンジニアにとっても腕の見せ所だ。作曲家とも親交の厚かったサー・エイドリアン・ボールト(1889-1983)のステレオ録音(EMI/1968年)を評価の定まった決定盤とするならば、奇しくもそのボールトが育てたBBC響を振ったデイヴィス盤は、音のひとつひとつを丁寧に磨き上げることで、先達と同じ流れに乗りながらも革新性を感じさせる演奏に結実している。総奏の大音響からソロのつぶやきまで、しっかりと受け止められた優秀録音。

◇1994録音



ドミトリ・ショスタコーヴィチ(1906-1975)
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このソフトを購入するUCCP-1073
交響曲第7番「レニングラード」 
ヴァレリー・ゲルギエフ指揮 キーロフ歌劇場管弦楽団、ロッテルダム・フィル
 20世紀最大のシンフォニストにして、冷戦時代のソヴィエトを生き抜いた、精妙な表現レトリックの作曲家ショスタコーヴィチが35歳(1941年)の時に書き上げた大作。「スターリンが破壊し、ヒトラーがとどめを刺したレニングラードのことを主題にした」とも指摘されるが、近代戦争の恐ろしさを描いたとするのが一般的。政変後の変革期のロシアを、キーロフの音楽家たちとともに生き抜いてきた熱血指揮者ゲルギエフが、この作品の演奏に新境地を開いたのも当然過ぎる事実だ。東西のふたつの手兵オーケストラを合体させてのライヴ演奏の記録は、いつ聴いても色褪せることはない。「私には彼ら(キーロフの音楽家たち)の生活を支える義務がある」と語っていたゲルギエフの芸術を、ロシアのプーチン大統領は次のように称えた。「私は任期を務めて消え去る身だが、ゲルギエフの存在は永遠だ」。

◇2001年録音(ライヴ)



オリヴィエ・メシアン(1908-1992)
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このソフトを購入するPOCL-5272(UCGD-7005 SACDハイブリッド)
トゥーランガリラ交響曲 
ジャン・イヴ・ティボーデ(ピアノ)、原田節(オンド・マルトノ)、
リッカルド・シャイー指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
 管弦楽で描き出される色彩表現の多様さの極みを聴く。プリミティヴなシンセサイザー、オンド・マルトノの特異な音色が、かつてのB級SF映画を彷彿とさせるエロティックな雰囲気を付与しながら音楽は自在に展開する。サンスクリット語で「愛の歌と、喜び・時・運動・リズム・生と死に寄せる讃歌」を意味するという造語「トゥーランガリーラ」では、10の楽章がそれぞれの「愛」の世界を現出させる。トロント響就任直後の若き小澤の演奏(1967録音/BVCC-37281)が評判をとったように、若手演奏家の感性と呼応する因子が大きい作品のようだ(デビュー当初のサロネン=フィルハーモニア管の演奏も鮮烈だった。1985録音/SONY廃盤)。シャイーは年齢的にはまだ若いが、キャリアとしては既に老練なものを築き上げている。コンセルトヘボウ管の古雅な響きをシャープでダイナミックな現代的なサウンドに変貌させたのもそうした手腕によるものだ。メシアン作品をしっとりと響かせてしまう技、阿吽の呼吸で絡むティボーデと原田の共演ぶりも、明瞭で奥行きのある録音とともに聴きものである。

◇1992録音



ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)
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このソフトを購入するBVCD-37401/02
若き日の神童モーツァルト〜初期交響曲集II
ジャン・イヴ・ティボーデ(ピアノ)、原田節(オンド・マルトノ)、
ニコラウス・アーノンクール指揮 ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
 モーツァルト生誕250年の年にリリースされる、巨匠アーノンクールの意欲作。これまでの演奏家活動の集大成とも言える秀作録音は、既発売の第T集(BVCD-34019/21)と対を成すもので、テルデックとBMG/DHMへレーベルを跨ぐかたちで、アーノンクール版モーツァルト交響曲全集が完成されたことにもなる。また、本作だけでみても、ひとつの企画録音の体裁をとるユニークなCD2枚組のアルバムとして独自の存在感を放っている。その理由は、アーノンクール自身がとても少年の作とは信じ難い完成度と感嘆する「初期交響曲作品」の堂々たる演奏に加えて、モーツァルト親子の手紙を題材に構成された朗読が、アーノンクール一家の出演によって曲間に収められていて、全体でひとつのラジオ・ドラマを聴くような演出がなされているためだ。もちろん言葉が邪魔と思えば、プレーヤーをプログラム再生させるか、単にスキップするだけでいい。

◇1999、2000、2003録音



セザール・フランク(1822-1890)
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このソフトを購入するBVCC-37445
交響曲二短調
ピエール・モントゥー指揮 シカゴ交響楽団
 男気のある一本筋の入った演奏がフランスの巨匠モントゥーの身上だが、ドイツ的とフランス的なるものが融和したフランク作品の特質とはベスト・マッチだったようで、SP時代から3回の録音を重ねている。本作はその3度目にあたるステレオ録音で、実演では緊密な関係にあったシカゴ響との唯一のレコーディングでもある。SACD/CD化にあたり、新たに旧RCAのオリジナル3chマスター・テープからDSDマスターが起こされたもので、音質的に大きなアドヴァンテージとなっている。またカプリングされたストラヴィンスキーのバレエ音楽「ペトルーシュカ」はボストン交響楽団との演奏であり、黄金時代のアメリカ2大オーケストラの響きが1枚のディスクで楽しめる好企画ともなっているお買い得盤だ。

◇1961年録音



ヨハネス・ブラームス(1833-1897)

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このソフトを購入するWPCS-11831/4
交響曲全集
ダニエル・バレンボイム指揮 シカゴ交響楽団
 アメリカのオーケストラの中で、もっともヨーロッパ的な規律を維持しているのは、おそらくシカゴ響だろう。無能な楽員を容赦なく叱り飛ばして平然とクビにしたというフリッツ・ライナー、極限までドライヴするショルティらを経て、バレンボイムへ引き継がれた。音楽監督として、オーケストラに対する音楽的目標の設定が高いことと、それを実現させる指揮能力に抜群のものをもつバレンボイムのお陰で、シカゴ響のサウンドはこれまでにない柔軟さと柔和な表現力を得た。録音を聴けばわかるが、演奏中のオケのSN比が高い。ヨーロッパのトップレベルに比肩するだけの静けさで、演奏に集中している空気が伝わってくる。4つの交響曲に秘められている、ブラームスの保守を装った先鋭さが、見事なまでに牙を剥くことなく再現される。オーケストラ・ホールのライナー時代からの変わらぬ響きの良さも聴き所だろう。

◇1993年録音



カミーユ・サン=サーンス(1835-1921)
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交響曲第3番「オルガン」
シャルル・ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団
 「リビング・ステレオ」の商標でリリースされていたRCA制作の初期ステレオ・マスターを、最新のDSDリマスタリングを介してSACD/CDのハイブリッド盤で発売する企画の1枚。マルチ再生の環境であれば、オリジナル3チャンネル・マスターの音がそのまま再生されるという夢のような話が現実となった。特にこのディスクについて特記すべきは、長く所在が不明だったオリジナル・テープが、今回のSACD化を機に発見され、そのオリジナル・テープが初めて用いられたことだろう(従来のLP、CDはすべてが2chにミックスダウンされたテープをマスターとしていた)。音の違いは、CD層を再生しても明らかに聴き取れる。半世紀近くも昔のボストン・シンフォニー・ホールにタイムスリップして、当時のボストン響独特の響きをリアルタイムで体験するような、不思議な時間喪失の世界だ。もちろん、ミュンシュの演奏も現役盤としてトップクラスに位置付けられるもの。

◇1959年録音



アントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)
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このソフトを購入するPTC5186019( Pentatone 輸入)
交響曲第9番「新世界」 
ヤコフ・クロイツベルク指揮 オランダ・フィルハーモニー管弦楽団
 オランダに生まれたペンタトーンは、旧フィリップスの伝統を継ぐインディペンデント・レーベルだ。フィリップスのアナログ4チャンネル録音をリマスタリングしてSACD化するなど、技術と企画力に独自性を発揮している注目株。指揮者のクロイツベルクはロシア生まれで米国籍の俊英。英国ボーンマス響(1995-2000)を経てオランダ・フィルの芸術顧問に就任している。力強さと繊細さをあわせもつ現代的な音作りを身上とするが、立体的なオケ・バランスの構築能力は、まさにペンタトーンのDSD録音とぴったり合致する特性のようで、実に切れ味の良い「新世界」に結実した。第2楽章ラルゴも決してべたつかずにいながら、よく歌う。21世紀の「新世界」演奏として、録音と共に推薦したい。

◇2003年録音



ジャン・シベリウス(1865-1957)
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このソフトを購入するWPCS-10649
交響曲第2&4番
サカリ・オラモ指揮 バーミンガム市交響楽団
 サイモン・ラトルの後任としてバーミンガム市響の音楽監督に就任したサカリ・オラモが、同オケとの本格的なレコーディング・プロジェクト(シベリウス交響曲全集)開始を告げた記念碑的録音(これ以前に「グリーグ管弦楽曲集」がある)。オーケストラは、レーベルがEMIからエラート(ワーナー)に変わったとはいえ、この時点ですでに音色は大きく変貌していた。力強くしなやかな弦合奏にその変化は顕著で、深い低弦の響きにのせて開かれるシベリウスの世界は、身震いしてしまうほどの感動を覚える。優れたヴァイオリニストとしての経歴はオケのサウンド改革に直結、サロネン、サラステ、ヴァンスカ等々、俊英指揮者を輩出しているフィンランド・シベリウス音楽院の名匠ヨルマ・パヌラ門下であることは、若手実力指揮者トップ集団の一員であることの証。オラモはやはり大器であった。旧エラートらしさを残す録音バランスに不思議な懐かしさを覚える、魅力溢れる1枚。

◇2000年録音



エクトール・ベルリオーズ(1803-1869)
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このソフトを購入するUCCG-1158
幻想交響曲
ミュジシャン・ドゥ・ルーヴル、マルク・ミンコフスキ指揮 マーラー室内管弦楽団
 ベルリオーズは古典派からロマン派への転換期ただ中にあって、作曲技法上のみならず実際の演奏における楽器奏法や楽器そのものも変貌の大きなうねりに遭遇していた。ピリオド楽器(=古楽器)演奏で鍛えてきた演奏家たちの感性がベルリオーズのオリジナル・サウンド再現に向いたのもごく自然なことだった。先鞭をつけたのはジョン・エリオット・ガーディナーでオフィクライドのような過去の管楽器も復活させたオーケストラの響きで度肝を抜いた。フランスを中心に活躍するミンコフスキは、手兵の古楽器オケ(ミュジシャン・ドゥ・ルーヴル)にモダン・オケを加えた大編成オーケストラを組織して「幻想」再現に臨んだ。ベルリオーズ・サウンドを特徴づけるドイツ的ともいえる管弦楽法と、楽器用法のアイデンティティの混沌さについて、当時はオケの楽器も転換期にあって、いわゆるモダンと古楽器が混在していたとの切り口で解答を探ったミンコフスキ。その見事なテジス(論文)がこれだ。

◇2002年録音



ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
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このソフトを購入するBVCO-37422/23
交響曲第2番&第3番「英雄」
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮 ザールブリュッケン放送交響楽団
 現役最長老指揮者が初めて取り組んだ全集録音プロジェクトの記念すべき第1作。その演奏は、ひたすらにカッコいい。「俺は作曲家だ!」と宣言した第2番に「ベートーヴェンここにあり!」を象徴するような第3番をカップリングして、満を持して全集録音のスタートを切った。激動の20世紀を中欧ポーランドに生まれて早くから指揮者として活動を開始したスクロヴァチェフスキの生き方は苦労の連続であり、その逆境を糧に成長を続けてきた稀有なアーティストだ。録音は第2番がホールでのセッション収録、第3番がライヴ素材を編集したもので、演奏の質の高さは同等ながら、オーケストラの響きからは微妙な温度差が聴き取れるところが興味深い。

◇2005年録音


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