緑黄色野菜でトップクラスの栄養
久しぶりに人参をたらふく食べてみるか……なんてことを言われないのがこの野菜の悲しいところだ。カレーやシチューで、鮮やかなオレンジ色で存在を誇示しても、ついでに食べられる程度。ハンバーグやステーキでも付け合わせという脇役に徹している。冷蔵庫の野菜室でいつも出番を待っているのに、料理の主役に抜擢されることはまずない。 才能ならぬ栄養がないわけではない。それどころか抗酸化作用やガン予防に効果のあるベータカロテン、ビタミン類やカルシウム、鉄分などが豊富で、緑黄色野菜のなかでもトップクラスの栄養を誇るほどなのだ。ちなみにカロテンは、ニンジンの英名キャロットに由来している。
原産はアフガニスタンで、それが東西に広まり、独自に改良された。東洋に伝わった人参は中国で改良されて細く長い姿になり、臭みが少なく煮崩れしにくい品種となった。西洋では太く短い姿になり、カロテンを多く含むため臭みがあったが、それも現在では改良されている。 日本には江戸時代初期に東洋系ニンジンが伝わり、江戸後期に西洋系が入ってきて、現在多く出回っているのは西洋系である。 旬は9月から12月ごろ。ならば主役に抜擢するのは旬のこの時季だと作ったのが、サラダの「人参のラペ」と「人参つくねのクリーム煮&人参ピラフ」。まさに人参尽しの料理である。 突然の大抜擢に人参も戸惑うかと思ったら、これが見事に大役を果たして美味しいことこの上ない。これを味わったら、次から人参の見方が変わること間違いなし。もう一度人参をたらふく食べてみようとなる料理で、ぜひお試しいただきたい。 |
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