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2007.7.18更新 |
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平安時代から親しまれた夏野菜
濃い紫色の張りのある姿からは考えられない歯ごたえのなさ。加熱したときのよれよれとした張りのなさ。全体の9割以上が水分という栄養のなさ。こうした頼りなさにあふれた夏野菜が茄子である。しかし茄子はしたたかな野菜だ。マイナス要素に見えるこれらをプラスに転化する。
歯ごたえのなさは口に優しい歯触りになり、よれよれ状態になった果肉は調味料や旨味を吸収して、他の食材と協調しようとする。また、栄養のなさは低カロリー野菜として見直されるのである。
茄子の原産はインド東部。高温、高湿を好む野菜で、日本では平安時代にはすでに栽培されていたらしい。当時の名前は奈須比(ナスビ)で、この呼び名はいまも西日本に多い。ちなみにナスという呼び方は、室町時代の宮中の女性使用人の隠語から広まったといわれている。
また茄子といえば、水に浸したり塩を振ったりしてアク取りをするが、最近は品種改良でアクも少なくなり、加熱調理ではアク取りが省略されることが多く、なかには水茄子という生食できる品種もある。ほかにも小茄子、丸茄子、長茄子、大長茄子(これは40cmを超える)と形状もさまざまあれば、淡い緑色の青茄子や白茄子という種類まであるから、料理でも幅広く使われる旬菜なのである。
今回紹介するのは「焼き茄子のゼリー寄せ」と「茄子とカジキの挟み焼き シチリア風」という2品。
「焼き茄子のゼリー寄せ」は、シンプルな調理で茄子の旨みを夏ならではの冷製料理で味わうもの。「茄子とカジキの挟み焼き シチリア風」は、油との相性がいい茄子の簡単料理。どちらも茄子の個性を生かした料理で味は絶品! 頼りなさどころか、茄子の存在感をしっかり味わえる料理だ。