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2007.7.04更新 |
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か細い葉には栄養がいっぱい
臭いを嗅ぐだけで食欲がそそられる料理がある。例えばカレーやウナギの蒲焼き、チーズが焼けたグラタンやサンマの塩焼きなどがすぐに思い浮かぶ。舌で味わう前に鼻で美味しさを感じるわけだが、韮もそうした美味しい臭いを放つ野菜だ。あの独特の臭いが漂うと、餃子、ニラレバ炒め、チジミなどが脳裏に点滅する。韮自体の味の記憶はおぼろだが、食感と臭いにまつわる料理は忘れられるものではない。か細い姿には似合わず、なかなか強い個性の野菜なのである。
原産は中国西部といわれ、アジアではお馴染みの野菜で、日本でも『古事記』ほかに記載されているから、古くから親しまれていた野菜なのだ。旬は長く春から夏にかけてだが、夏こそ食べたいスタミナ野菜である。
韮はユリ科ネギ属。同じネギ属の葱の円筒形状とは異なり、見た目にはひ弱な扁平の葉を持つ韮だが、ビタミンA、Cやミネラルが豊富で、生活習慣病に効果のあるベータカロテンや、臭いの素になっている硫化アリルには内臓の働きを活発にする作用もある。なにより韮は強壮・疲労回復作用の生薬として用いられているほどだから、夏バテ、食欲不振のこの時季こそ食べたい食材なのだ。またあの臭いが苦手という人には、黄韮という種類もある。これはホワイト・アスパラガスのように、日光を遮断して育成したもので、臭いがずいぶん和らいだ韮だ。
今回紹介するのは「韮まんじゅう」と「葱韮餡(あん)かけそうめん」の2品。「韮まんじゅう」は、まんじゅうの生地から作る本格的な料理だが、これが意外に簡単かつ短時間でできる料理。「葱韮餡(あん)かけそうめん」は、夏ならではのそうめんを使った料理だが、韮の風味が爽やかで、夏とはいわずフルシーズン食べたいほどの美味しい1品だ。