おとなのたまり場 > いつでも Bon vivant > はじめよう おとこの手料理 > 新玉葱
はじよう おとこの手料理 案内人 深川 達哉 懇切丁寧な調理動画で、初めてでも作れる季節の旬菜料理
旬菜編−旬菜12か月 2007.4.4更新

    連載 第11回   料理指導 関口絢子(料理クリエイター)

今日の旬菜 新玉葱 「新玉葱と豚しゃぶのサラダ・ゴマソース」「新玉葱とヤリイカのフリット」 春にしか味わえない、甘く瑞々しい新玉葱料理

  1頁 頁2 頁3

玉葱といえば血液サラサラ効果

新玉葱
辛味が少なく、甘く瑞々しいのが新玉葱の特徴

玉葱は頼りになる野菜である。焼いても煮ても炒めても美味しいし、なにしろ他の野菜に比べて保存性に優れている。例えばモヤシと比べると、その差は歴然だ。袋入りのモヤシは、封を切ったら翌日までに使わないと色も変わり、臭みも出てくる。ところが玉葱は、あったことさえ忘れていたのに、キッチンの片隅で(玉葱は冷蔵庫より、風通しのいい日陰が保存に向いている)何日も、ときに何週間も料理にそなえ、じっと待っているのである。そういう意味では健気な野菜でもあるのだ。

原産は中央アジアといわれ、紀元前のエジプトではすでに栽培もされていた。やがてヨーロッパに伝わり、16世紀にはアメリカに渡って、そこから明治時代に日本へ導入された。

今回の料理 新玉葱料理
映像を見る 01.今回の料理について

一方栄養面では生活習慣病の予防に効果があり、血栓溶解作用のある硫化プロピルも含んでいる(水にさらすと硫化プロピルは溶け出すので、生で食べるのが効果的)。いわゆる血液サラサラ効果で、ボンビバン世代にはまるで薬のような野菜といえるだろう。

ただし玉葱には涙を誘う成分がある。玉葱を切っていて「涙そうそう」状態になった人も多いと思う。涙の理由は硫化アリル。辛味成分でもあるこの硫化アリルが気化し、目や鼻の粘膜を刺激して涙に誘われることになるのである。この辛味や「涙」効果で玉葱を敬遠する人も多いが、じつは玉葱にはイチゴと同じくらいの糖度もあるのだ。疑問を持つ方は「ほうれん草のカレー」を見て(作って)いただきたい。このとき玉葱を飴色になるまで炒めたが、これが絶妙の甘みとなっていたのである。炒めることで硫化アリルを飛ばし、甘みだけを残したのが、この効果。ところが春の時季だけ、甘みが突出した瑞々しい玉葱が出回る。それが新玉葱だ。

皮(じつは葉)が少なく、切っても涙はなし。食べると水分が多く甘みが勝っているのが新玉葱の特徴だ。だからこの時季を待っていろんな料理に使われるが、ここでは「新玉葱と豚しゃぶのサラダ・ゴマソース」と、「新玉葱とヤリイカのフリット」で味わっていただきたい。従来の玉葱のイメージが変わること請け合いの美味しい料理なのである。


次のページを読む
旬菜12か月 バックナンバー 釣魚12か月バックナンバー 料理のコツ バックナンバー


おとこの手料理トップへ戻る TOP