ビタミン、ミネラルいっぱいの緑黄色野菜ある世代の人にとって忘れられないアニメ・ヒーローが「ポパイ」だ。絶体絶命の場面で缶詰のほうれん草をパクリと食べて危難を脱する活躍に、当時の子どもは胸躍らせたものである。とはいえ、子どもたちは「ポパイ」ほど、ほうれん草を好きにはならなかった。しかしこのほうれん草、悪役ブルートを地の果てまで飛ばすほどの活力源はないまでも、じつに栄養豊富な野菜なのである。 ビタミンA、ビタミンCが豊富で、カルシウム、鉄分などのミネラル分もたっぷり。食物繊維も多く、ヨーロッパでは「胃腸の箒(ほうき)」といわれるくらい胃腸を整える効用があるのだ。一方ほうれん草には、腎臓結石の原因のひとつともいわれる蓚(しゅう)酸という成分もあるが、これは下茹ですることで除去でき、いまでは品種改良でサラダなど生食用のものも出ている。 原産はペルシア〜チベット地域といわれ、ひとつはヨーロッパへ、ひとつはシルクロードを辿って東方へ向かった。日本に渡って来たのは江戸時代前後らしい。 鮮やかな緑の葉は冷涼な気候に強く、収穫前に冷気にさらす「寒締め」を行なったほうれん草は糖度もビタミンCも増すので、冬がまさに食べごろなのである。ここのところよく見かける寒締めのちぢみほうれん草は、昔の味を思い出させる濃厚さだ。 で、今回紹介するのはスパイスたっぷりの「ほうれん草のインド風カレーとターメリック・ライス」。もう1品は、ほうれん草嫌いの人も思わず手がのびる、ケーキのような「サーモンとほうれん草のミルフィーユ仕立て」だ。 |
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