おとなのたまり場 > いつでも Bon vivant > はじめよう おとこの手料理 > 冬キャベツ
はじよう おとこの手料理 案内人 深川 達哉 懇切丁寧な調理動画で、初めてでも作れる季節の旬菜料理
旬菜編−旬菜12か月 2006.11.15更新

    連載 第2回   料理指導 関口絢子(料理クリエイター)

今日の旬菜 冬キャベツ 煮て甘く、生で瑞々しい味わいを堪能  「スタッフドキャベツ」「森のコールスロー」

  頁1 頁2 頁3

スタッフドキャベツ

「スタッフドキャベツ」とは詰め物料理で、仕上がりはキャベツの姿煮のような形になり、中に挽き肉が詰まったものだ。で、まずはキャベツの葉を1枚1枚剥がして下茹でする。これが意外に難しい。たいてい剥ぐ途中で破けてしまう。そこで次のようにすると剥ぎやすい。

最初に芯の回りに切り込みを入れ、その切れ目から外側の葉と葉の間に水道水を流し入れていく。こうすると水の重さが加わって剥ぎやすくなるのだ。たまに破けることもあるが、それも一緒に茹でる。剥ぐ量は、キャベツが半分の大きさになるくらいが目安だが、少し多めに剥いでおきたい。

材料(4人分)
キャベツ 1個(外側約半分を使用)
豚挽き肉 300g
パプリカ(赤) 1/2個
タマネギ 1/2個
卵 1個
生パン粉(挽き肉の量の約3割)
ナツメグ
コンソメスープの素
ローリエ(ローレル)の葉大2枚(小なら5枚)
パセリ
塩・コショウ
粒マスタード

お湯が沸いたら塩を少々入れ(葉の色をとどめるため)、葉がしんなりしたら鍋から取り出す。これはキャベツに火を通すというより、しんなりさせるためなので、じっくり茹でる必要はない。取り出したキャベツは、ザルなどに広げて粗熱を取る。このとき、葉と葉の間に空気が入るようにしておく。葉が密着すると熱がこもってキャベツの色が悪くなるからだ。


葉と葉の間に水道水を流し込みながら剥ぐと破けにくい。このように葉先からでも、映像のように芯を切り取った根本側からでもどちらでもよい
映像を見る 02.下茹で

旨味を引き立てる豚挽き肉

弾力が出てきたら刻んだ野菜を加えさらにこねる
映像を見る 03.野菜を切る
映像を見る 04.タネ作り

次は詰め物用のタネ作り。今回使ったのは豚挽き肉だが、鶏や牛・豚の合挽き肉でもいい。ただ、関口さんは、豚挽き肉は意外にあっさり味になりキャベツの旨味を引き立てるので、できれば豚挽き肉を奨めたいといっていた。挽き肉に入れるのはタマネギとパセリの葉のミジン切り(パセリの茎は後で煮込み用香味野菜として使う)、パプリカ(赤ピーマン)はあまり細かくせずに歯応えがある程度の大きさに切る。

挽き肉に、臭み消しの効果もあるスパイス、ナツメグに塩小さじ1、コショウを適量加えたら、粘りが出てくるまで手でこねる(塩でもむことで肉のタンパク質が結着して粘りが出る)。粘りが出てきたら卵1個と、生パン粉を挽き肉の3割程加えて再度こねる(生地が緩ければパン粉を足す)。もし乾燥パン粉を使うなら事前に牛乳を加えてしんなりさせておくといい。

生地に弾力が出てきたら、先の野菜を入れてさらにこねる。ほとんどハンバーグに近い作り方だが、ハンバーグでは炒めたタマネギを入れるが、スタッフドキャベツではさっぱりと仕上げるため生の野菜を入れるのだ。

詰め物をしたらキャベツの形に戻す

茹でた葉の上にタネをのせる。タネを3層に重ね、布巾を持ち上げて「巾着」のように形を整えたら裏返してタコ糸を放射状にかけ、指が入るくらい緩めに結ぶ
映像を見る 05.キャベツの成形

タネができたら、先に茹でた葉の間にこのタネを挟み、再びキャベツの形に戻していく。

用意するのは大判の布巾と料理用タコ糸だ。水に濡らして固く絞った布巾をまな板の上に広げ、キャベツの葉を30p径ほどの円を描くように並べる。イメージするのは葉を剥がす前のキャベツの形。巻き上がったときに根本側が上にくるように作るので、葉先側が真ん中にくるように重ねていく。

最初に敷くのは色が鮮やかで大きな葉がいい。数枚敷いたら、その上の7割ほどのスペースにタネの半分を平らにしてのせる。その上にまた葉を2層になるように数枚敷き、残りのタネの3分の2を広げ、さらに葉を敷き、最後のタネは丸めてのせる。横から見ると、裾野がゆったり広がる小山のような形になる。

ところで、葉を敷くとき、葉に芯があれば、敷く前に包丁でそぎ取って平らにしておくと後の作業がらくになる。

重ねた葉と挽き肉は、布巾の四隅を持ち上げてまとめ「巾着」のように絞って丸めていく。形が整ったら布巾を開き、形を崩さないようにして裏返しにし(ここで根本側が下になる)、料理用タコ糸で最初は十字に掛け、その十字の間に放射状に糸を回して結ぶ。糸は指が入るくらい緩めがいい(映像参照)。


旨味が染み込んだキャベツの深い味わい

鍋にキャベツの半分ほどが浸るくらいの水を入れて火にかけ、その水の量に応じたコンソメスープの素(一般に水300ccに固形コンソメ1個)、塩1〜2つまみ、コショウ適量を加え、ローリエ(ローレル)の葉を大きいものは2枚、小さければ5枚程度入れ、タコ糸で縛ったキャベツを入れる(ここにパセリの茎や余ったキャベツの葉や茎、冷蔵庫の残り野菜などを加えて一緒に煮込んでもいい)。

コンソメスープに香味野菜を入れ、蓋をしてとろ火で25分程度煮る
映像を見る 06.煮込み〜盛り付け

鍋に蓋をして、とろ火で25分ほど煮込み、煮上がったら、木ベラなどでキャベツの下を支え、タコ糸を持ってスープを切ってから、まな板に移し、タコ糸を外して切り分ける。切り分けたら、やや底の深い皿に盛り、スープをたっぷりかけ、粒マスタードを添えて完成だ。

キャベツの姿煮を切ると、ボリュームたっぷりの挽き肉が顔を出す。さらにパプリカの鮮やかな赤が食欲を刺激する。で、これが、コクがあるものの意外にさっぱりとした味わいなのである。なにしろキャベツが甘い。それもスープや豚挽き肉の旨味をたっぷり吸い込んでいるから深い味わいだ。だから写真にある2切れもペロッと食べてしまう。これからの寒い季節には格好の洋風鍋料理といえるし、熱燗にもワインにも似合う料理だ。

前のページへ戻る   次のページを読む
旬菜12か月 バックナンバー 釣魚12か月バックナンバー 料理のコツ バックナンバー


おとこの手料理トップへ戻る TOP