食材を和紙で包むのがコツ
下ごしらえが終わったところで、30〜40p四方のアルミホイルと料理用和紙(普通の和紙ならコピー用紙くらいの厚さが適している)を用意してから、塩がま用の塩を作る。塩で覆うとき足りなかった……ということがないように多めに作っておこう。例えば今回、2つの切り身で2個の塩がまを作ったが、このときの塩は、中型のボウルに半分強の量を使った。この塩に玉子1個分の卵白を入れるが、その前に泡だて器で軽く攪拌しておく。卵白を入れたら、水を60〜80cc加え、塩全体に卵白のふっくら感が出てくるまで手で混ぜていく(詳しくは映像を参照)。
和紙にタマネギを敷き、その上にスズキの切り身をのせ、シメジを添えて包む。次にアルミホイルに、厚さ1cm余りの塩を押し固めたら、切り身を包んだ和紙をのせ、これも1cm強ほどの厚さの塩で固めながら覆う。最後にアルミホイルを裾で丸めたら塩がまの完成だ(アルミホイルは断熱効果があるので上部は覆わないで、なるべく浅くまとめる)。
あると便利な卓上ガスバーナー
この塩がまは、上下から同時に焼くのがいちばんいい。ガスオーブンなら15〜20分ほど。表面に焼き色が付いたら完成だ。また、アウトドア料理で使うダッチオーブン(蓋に炭をのせられる)もいい。家庭のガスコンロで焼くなら卓上ガスバーナーを用意して、まず焼き網にのせ、アルミホイルの底部から中火で焼いていく。5分ほどしたら上部もガスバーナーで焼いていく。上部を焼くのは、中に火を通すというより表面の塩を固めるためで、固まってきたらひっくり返してガスコンロで火を通していく。このとき、塩がまは相当熱くなっているので、必ず軍手か断熱の手袋を使う。このやり方でも20分ほどで焼き上がる。それを皿に移し、塩がまを包丁で軽く叩いて割り、和紙を開けば湯気とともに美味しいスズキが顔を出す。
まさか塩がま焼きが家庭で作れるとは思っていなかったが、意外に調理はシンプルだ。なにしろ、味付けはいっさいなく、食材を塩で包んで焼くだけである。ところが、これがメチャ美味しい。タマネギの水分で適度な蒸らし加減になり、和紙がフィルターとなって絶妙の塩加減で食材に染み込んでいる。スズキは身がふっくらとし、この塩加減で甘みが引き立っているからたまらない。最初のひと口から一種感動的な味わいだったのである。
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