
 |
|
|
 |
|
|

|
 |


 |
キンメダイは甘さが身上の魚だ。水深300〜600mを泳ぐキンメ釣りは、オモリも仕掛けも竿、リールもすべてヘビー級、深海専用の道具で挑むマニアックな釣りだ。いや、釣りというより「漁」の風情さえある。
だが、そうした独特の釣りに応えるキンメの味は格別だ。釣りたての刺身の甘い味わいは、魚に興味のない人さえ魅了するくらい。それほどの魚だから入手が困難かといえば、そうでもない。鮮魚店であの鮮やかな紅色の姿をよく見かけるし、切身ならスーパーにも並んでいる。そこでここでは刺身になるほど鮮度はなくても、1尾まるごと使った三品でキンメの魅力を堪能しよう。まずは最後の一滴まで飲み干したい「ちり蒸し」だ。
|
 |
 |
 |
01.下処理(ウロコ取り) |
 |
 |
03.三枚おろし |
|
 |
 |
 |
 |

 |
 |
04.ちり蒸し/だし作り・蒸す |

 |
キンメダイ 1キロ級1尾のうちの片身 |
 |
マツタケ(エノキやシイタケでもいい) |
 |
タマネギ |
 |
顆粒のカツオダシ |
 |
塩 |
 |
酒 |
 |
薄口醤油 |
 |
ミリン |
 |
旨味調味料 |
|
|
|
 |
下処理〜三枚におろしたあとの片身は、さっと熱湯をかけて冷水にさらし、水気を取っておく。
次にダシは、水を入れた鍋に市販のカツオダシと少量の酒を加え、煮立ったら塩ひとつまみに薄口醤油を垂らして弱火にする。このときの味加減は、吸い物より少々濃いくらい。そこに旨味調味料とミリンを少量入れて火を止める。アルミホイルで作った器にキンメ、タマネギ、マツタケを入れ、ダシをひたひたになるくらいまで注ぎ、器の口を細くして蒸し器に入れて蒸すこと5〜6分ほどで完成。この極上の甘味がキンメならではの味で、相伴した人も感嘆の声を上げるに違いない。 |

キンメの定番料理が煮付け。煮付けでよく失敗するのが、甘辛くなってしまうことだ。料理本のレシピどおりにやっているはずなのに、どうしてもうまく仕上がらない。以前、こうした悩みを細山さんに尋ねたところ、こんな手があるのかという技を教えてもらったことがある。ここではその技とともに、プロの料理のようにかぶと煮に挑戦してみよう。
エラ、内臓を取ったキンメのかぶとは、上アゴ真ん中に包丁を入れ、頭を割いて開く。マダイのように骨が硬くないので、それほど難しくはない。これを熱湯で湯通し(霜降りともいう)して、冷水にさらす。この作業は魚の臭みを取り、また取り残したウロコや汚れも洗い流すためのものだ。
鍋にキンメがややひたひたになるくらいの水と酒を6:4の割合で入れ、そこに魚とゴボウ、ショウガ、レンゲで山盛りの砂糖を3杯加えて火にかけ、落とし蓋をする。煮立ったところでアクを取り、醤油を入れる。ここからさらに煮詰めていくので、醤油の量はちょっと薄い(少ない)かなというくらいの味加減だ。再び落とし蓋をして煮詰めていき、魚の目玉が白くなったところで出来上がり。火を止める直前、ミリンを加えて照りをつけ、盛り付けたあとにゆずの千切りをのせると、さらに本格的になる。
|
 |

 |
 |
06.かぶと煮/かぶとの下処理 |

キンメのかぶと(頭) |
ゴボウ |
ショウガ |
酒 |
砂糖 |
醤油 |
ミリン |
ゆず |
|
|
|


 |
 |
09.味噌漬け/味噌作り |

|
 |
ところで、意外に家庭で作らないのが魚の味噌漬けだ。これが簡単にできるので紹介しよう。コツは甘めに作ること。
アタリ鉢に味噌300〜400g、砂糖はレンゲで山盛り5杯、酒粕2枚を入れる。それを、煮切った(鍋を火にかけアルコール分を飛ばした)酒とミリン(1:1)で溶いていく。これを魚にたっぷりまぶすだけ。冷蔵庫に1〜2日寝かせ、食べるときは魚についた味噌をきれいに取り除き、弱火でじっくり焼くのがコツ。キンメの甘味と、甘めの味噌の旨味がクセになるおいしさだ。余った漬け味噌は保存できるので、私は釣ってきたメダイを漬けたが、これもおいしく食べた。ぜひお試しを。 |

|