焼き物料理もおまかせ、炊飯器の意外な調理機能
「私が世に出て半世紀、毎日毎日ご飯ばかり炊いてきました。たまにお米とは違ったものが入ってくることもありますが、炊き上がってみれば五目ご飯です。生涯一炊飯器でもいいのですが、私の役割はそれだけではないことをみなさんは知らないようで、ちょっと残念です」 今回の炊飯器料理を食べた後にしみじみと炊飯器を見ると、そんな声が聞こえてくるようだ。 はじめちょろちょろ中ぱっぱ、赤子泣いても蓋とるな……というのは、竈(かまど)でご飯を炊いていたころの美味しいご飯の炊き方を詠ったものだが、それを電気で炊飯できるようになったのが1950年代。以後、炊くだけではなく保温もでき、やがて内釜の材質の改良、IH方式、全面加熱など、美味しいご飯を作るためにさまざまに開発されてきた。 最近ではお焦げご飯は当たり前。玄米でも雑穀米でも美味しく炊けるが、今回紹介する料理はそんな新しい機能がなくてもいい。普通の炊飯器で、まさかこんなものがという料理ができるのだ。どの炊飯器も持つ、ゆっくり加熱〜ゆっくり蒸らすという特徴を生かして、こんならくな手もあったのかという、炊飯とは別の調理機器として活躍するのだ。 そのひとつがオーブン代わりに炊飯器を使う焼き物料理。じつはこうした料理に最適の調理機器が電気炊飯器なのである。下ごしらえさえできたら材料を入れて、あとの調理は炊飯器まかせ。美味しさは折り紙つきで、ひと手間もふた手間も省略できる調理器具なのである。 今回作った「魚介と菜の花のスフレ」「数種のチーズのクリームマカロニ・グラタン」を作ってみれば、炊飯器の意外な調理機能を実感するはずだ。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||