おとなのたまり場 > いつでも Bon vivant > はじめよう おとこの手料理 > 料理のコツ 29
はじよう おやじ流手料理 案内人 深川 達哉 「懇切丁寧な調理動画で、初めてでも作れる魅惑の特選料理
料理のコツ  2008.4.17更新

29. 一味変わる味噌の使い方


家庭の味は味噌汁の味といわれるほど、その家その家で使う味噌は決まっている。しかし味噌煮、味噌漬け、味噌田楽、酢味噌和え(ぬた)など、味噌料理はさまざまで、これまでも「釣魚」「旬菜」各シリーズでいくつもの料理を紹介してきた(下段の一覧参照)。こうした料理に応じていろんな味噌を使い分けると料理の幅も広がるのではと提案するのが、「旬菜」「楽食」シリーズの料理指導の関口絢子さんだ。その関口さんが、味噌の個性と料理に合った味噌を紹介する。

赤味噌はコクがあって塩分強め、白味噌はさっぱり味の甘みが特徴

味噌は米、大豆、麦を主原料にした日本独特の発酵調味料です。味付けや香りはもとより、臭い消し(サバの味噌煮など)や殺菌・保存効果(味噌漬け)もあり、さまざまな料理に使われます。

米、大豆、麦などの主原料に塩と発酵菌を加えて熟成させたものが味噌になります。ただし米や大豆、麦の配分の違いや熟成期間により、味や風味もいろいろと変わってきます。それでも味噌の個性は赤味噌か、白味噌かで大別されます。

一般に塩が多く熟成期間が長いと色が赤黒くなっていきます。これが赤味噌で、コクがあり、塩分が強いのが特徴です。

一方、塩が少なく熟成期間が短いと大豆の色が残ってクリーム色のような味噌になります。これが白味噌で、あっさりとして甘みがあるのが特徴です。

そこで次に、赤味噌系と白味噌系での料理の相性を紹介しましょう。

赤味噌といえば仙台味噌と八丁味噌

仙台味噌八丁味噌

主に東北地方で多く使われているのが赤味噌です。赤味噌は大豆が多く、熟成向きの味噌でもあります。その赤味噌の代名詞ともなっているのが味噌どころの仙台味噌です。

また、100パーセント大豆を使っているのが名古屋を中心とした八丁味噌で、こちらも有名な赤味噌です。これは大豆の旨味を出すために大豆麹を使い、熟成期が長いのが特徴です。こうすることで滑らかな味になり、アミノ酸が多くコクが出てくるのです。

こうしたコクがあり濃い味の味噌は、豆腐やコンニャクの田楽やふろふき大根の味噌ダレなどに向いています。淡白な素材と、赤味噌ならではのコクと濃い味がベストマッチとなるのです。

白味噌といえば信州味噌と西京味噌

信州味噌西京味噌

味噌は原材料のでんぷんを発酵菌が糖質に変えますが、なかでも糖質が多いのが米と麦です。これらを多くしかも塩を少なくして熟成期間も赤味噌に比べて短いのが白味噌です。その代名詞ともいえるのが信州味噌です。

また、香りもよく味噌のなかでももっとも甘い京都の西京味噌も、白味噌系ではお馴染みの味噌です。八丁味噌とは対照的な味噌で、こちらは肉や魚の味噌漬けなどに向いています。また塩分が少ないので、長期保存には向いていません。

ちなみに味噌の保存は常温でもかまいませんが、発酵が進み、色が変わることがよくありますので、冷蔵庫保存がいいでしょう。それも容器を開けたら早めに使うことをお奨めします。

味のブレンド、合わせ味噌

合わせ味噌

味噌それぞれの個性をブレンドしたものが合わせ味噌です。一般に多いのが赤味噌のコクと白味噌の甘みを合わせたもので、まさに旨味の足し算ともいえるブレンドです。

ブレンドした味噌は万能味噌ともいえるほど、使い方が広がります。味噌汁はもちろん、田楽や味噌漬け、味噌煮などさまざまに使えます。合わせ味噌は市販品もありますが、こだわりたい人は独自のブレンドを試してはいかがでしょうか。まずは赤味噌の仙台味噌と白味噌の信州味噌を1:1で合わることから始めて、そこから比率を変えて好みの味を見つけることをお奨めします。

味噌を使った参考料理一覧
キノコ汁
ゴーヤーと茄子の味噌炒め
そら豆と平貝の酢味噌和え(白味噌)
筍の刺身風 ネギ塩ダレとピリ辛味噌添え
酢味噌仕立ての冷製刺身(スズキ)
カツオの味噌たたき
かぶとの味噌汁(マダイ)
味噌煮(サバ)
味噌漬け(キンメ)
ナメロウ/サンガ焼き(アジ)
楽食12か月 バックナンバー
旬菜12か月 バックナンバー 釣魚12か月バックナンバー 料理のコツ バックナンバー


おとこの手料理トップへ戻る TOP