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はじよう おやじ流手料理 案内人 深川 達哉 「懇切丁寧な調理動画で、初めてでも作れる魅惑の特選料理
料理のコツ  2008.1.24更新

26. ひと味変わる酢の使い方


塩と並んで最古の調味料といわれる「酢」は、洋の東西を問わず多くの料理に使われている。最近は健康食品としても注目されているように、酢は使えば使うほど体にいい調味料なのだ。その美味しい使い方を、旬菜・楽食シリーズで料理指導の関口絢子さんが紹介する。

原料の違いが風味の違い

「酢」は紀元前4000〜5000年ごろから作られていたといわれる調味料で、日本には4〜5世紀に中国から伝わってきたようです。なにしろさまざまな料理に使われています。マヨネーズやケチャップなどでも酢は不可欠で、最近は健康食品としても注目されています。というのも酢には疲労回復、食欲増進、殺菌効果など、さまざまな効用があるからです。

そもそも酢は、酒(アルコール)と密接な関係にあります。なぜかといえばその製法が、原料の糖化〜アルコール発酵〜酢酸発酵〜熟成などの工程を経るからです。簡単にいえば、原材料をアルコールにし、それを酢酸発酵させたのちに酢になるのです。だからお酒の原料はすべて酢になるといっていいでしょう。日本酒の米は米酢、イタリアやフランスのワインはワインビネガーに、イギリスでは麦がモルトビネガーになります。どれも酢ではあるわけですが、原料の違いが風味の違いになり、使い方の違いになります。

そこでここでは代表的な酢で、それらの違いと使い方を紹介します。

ブドウが作るフレーバー系の酢

ブドウを原料にしたワインビネガーやバルサミコ酢がこれにあたります。

まずワインビネガーはワインを発酵させて作ったもので、まろやかな酸味とブドウならではの香りの良さが特徴です。私はドレッシングでよく白ワインビネガー(写真)を使いますが、赤ワインビネガーもあって、使い方は白ワインビネガーとほぼ同じです。

バルサミコ酢はイタリアのモデナ地方を中心に作られるブドウが原料の酢ですが、製法がワインビネガーと少々異なります。醸造したブドウ酒を樽に入れ替えて何年も熟成させたものです。これ自体に味があるので、酢のイメージとはちょっと違う調味料です。それだけにグリルした野菜にかけるだけでも美味しいし、アイスクリームにかけても合う調味料です。こうした工程で作られるため価格は高くなりますが、最近は短期大量生産のバルサミコ酢も出ています。

栄養豊富な米酢系

日本人がもっとも親しんでいる酢が米酢です。日本料理の酸味として多くの料理に使われていますが、鼻をツンとつく刺激臭があるのも特徴です。しかしアミノ酸やビタミン、ミネラル類も多く、また少量で味を引き締めたり酸っぱくすることができます。ちなみに酢の物で使う「三杯酢」とは、酢:醤油:ミリンを1:1:1で混ぜた合わせ酢のことです。

黒酢は玄米を原料にしていて、1〜2年熟成させるので、栄養が米酢よりさらに豊富で、体にいい酢として注目されている酢です。独特のコクと強い味があり、少量でも料理のアクセントになります。栄養に魅力がありますが、色が黒っぽいので料理の色を変えることもあり、酢豚や炒め物、餃子のタレなどに合う酢です。

なお、JAS規格では「米と大麦を原料とし、この原料を1リットルあたり180g以上使ったもの」を黒酢と規定しています。

酸味と風味を楽しむ果実&柑橘系

最近は水割りにして健康飲料として飲んでいる人もいるリンゴ酢ですが、これにはふたつの酢があります。ひとつはリンゴを発酵させて作った果実酢。もうひとつは醸造酢にリンゴを漬けて、そのエキスを馴染ませた酢です。どちらにしてもクエン酸が入っているので、基本的に米酢と同じ使い方でいいのですが、リンゴの香りを楽しむ料理、または爽やかなドレッシングに使うといいでしょう。米酢とは違った風味を楽しむことができます。

もうひとつ、レモンやスダチ、カボスなど柑橘系の果汁も酢の替わりに使いたい酸味調味料です。例えば、タイ料理では酢の代わりに柑橘果汁がよく使われます。また鍋料理などでよく使われるポン酢は、こうした柑橘系の果汁のことで、そこに醤油を足した(ダシを加えることもある)のがポン酢醤油です。

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