洋食料理のレシピでたびたび出てくるのがハーブとスパイス。料理ビギナーには、ハーブとスパイスの違いもわからなければ、それらの効用もわからずに使っている人も多いだろう。そこで、「旬菜12か月」の料理指導でお馴染みの関口絢子さんに、すぐに使えるハーブのコツをうかがった。
ハーブとスパイスは、どちらも料理の風味を豊かにする材料です。ハーブ(Herb)はラテン語で「草」という意味で、料理では一般に草本の葉をハーブと呼び(ローズマリーやタイムなど低木の木本類でもハーブと呼ぶ)、肉や魚の臭み消しや、料理の香り付けとして使います。身近なところでは、パセリや大葉もハーブになります。一方スパイスは、植物の茎や根、種子、樹皮などを原料にしているところがハーブと異なるところです。
ハーブを使うことで料理はどう変わるかというと、簡単にいうならレストランの味に近くなると私は思います。私の友人に、チキン・ソテーではいつも塩・コショウで味付けをしていたのが、ある日タイムを刻んで入れてみたら、驚くほど風味が変わったという人がいました。ハーブの効用とはまさにこのようなことなのです。
さらにハーブはブレンドすればするほど、香りや味に深みが出てきます。このとき、香りが強いハーブは少なめに、香りが軽いハーブは大胆に使うのがブレンドのコツです。なにより使い慣れることがハーブのおもしろさを知るいちばんの近道です。そこで、次に使用頻度の多いハーブを紹介しましょう。
タイム
南ヨーロッパ原産のシソ科の植物で、すがすがしい香りと辛みがあります。殺菌や防腐効果もあり、ハムやソーセージなどの加工食品でも使われています。料理では魚・肉料理の臭み消しに適し、刻んでソテーや煮込み料理に使うなど、幅広く活躍するハーブです。参考料理「大根のポトフ」
ローズマリー
地中海沿岸が原産のシソ科の植物で、南仏系の料理によく使われるハーブです。甘い香りとほろ苦さがあり、消臭、殺菌効果もあります。羊料理の臭み消しをはじめ、肉料理でよく使われる一方、この香りが好まれて刻んでクッキー作りでも使われます。抗酸化作用、活性酸素除去のポリフェノールも多く含むハーブです。参考料理「肉と野菜のプロバンス風煮込み」
チャービル
ヨーロッパ南部〜東部原産のセリ科の植物で、フランスではセルフィーユと呼ばれパセリと同様の使い方をされるハーブです。サラダ、ドレッシング、オムレツなどに使われるように、消臭効果より香りを楽しむハーブで、葉の形もおもしろいので料理の付け合わせにも向いています。参考料理「ホワイト・アスパラガスとポーチドエッグのサラダ」、「薄切り大根のロールサラダ」
コリアンダー
原産は地中海東部といわれ、別名「中国パセリ」の名で知られるセリ科のハーブは、世界中の料理で使われています。中国ではシャンツァイ、タイではパクチーとして麺料理や鍋料理の風味付けとして使われ、中南米ではスープに、南欧では魚介料理で使われます。参考料理「新玉葱と豚しゃぶのサラダ・ゴマソース」
