和食の調味料の基本が「サ(砂糖)」「シ(塩)」「ス(酢)」「セ(醤油)」「ソ(味噌)」。なかでも塩は、和食に限らずどんな料理でも使われる調味料だ。しかも近年はご当地塩、ブランド塩とも呼ばれる塩が多く出回り注目を集めている。ではそれらの塩を、どう使い分ければいいのか。これまでの料理が一味変わる塩の選び方、使い方を「旬菜12か月」料理指導の関口絢子さんが提案する。
臭み消し、ヌメリ取り、色止め……幅広い塩の効用

| 臭み消しや色止めなどさまざまに効用がある塩には、粒の大きさから味の違いまで、多くの種類が発売されている |
料理において塩の効用は、味付け以外にもたくさんあります。野菜の下茹ででお湯に塩を入れるのは、塩に色止め効果があるためです。また、魚料理で塩を振るのは、味付けだけではなく臭み消しの効用もあります。この他、キュウリの板ずりで塩を振るのは表面の皮をしんなりさせるため、スイカを食べるときに塩をかけたり、お汁粉を作るときに塩を少々入れるのは甘みを引き立てるためです。また、里芋や生ダコのヌメリを取るときにも塩を使います。これだけでも塩は料理には欠かせない存在ですが、味付けでも、店頭に並ぶ塩の数々にはそれぞれ個性があるのです。
成分から使い方を選ぶ
プロの料理人は料理によって塩を選びます。それは塩辛さや後味に違いがあるからです。塩の主成分は塩化ナトリウムですが、この純度が高いほど塩辛さが主体の味になってきます。しかしニガリ成分のバランスによって味に違いが出てくるようです。その成分には次のような特徴があります。
- 硫酸マグネシウム:辛味とともに苦味を感じさせる成分。
- 塩化マグネシウム:微量ならば後味を甘く感じさせる成分ですが、多くなると苦味を感じさせます。
- 硫酸カルシウム:マイルドな甘味を感じさせる成分。
- 塩化カリウム:酸味をもたらす成分。
![]() |
| ひと口に塩といっても、製品によって成分の比率が異なり、塩辛さや後味の違いが出てくる。写真左は「宮古島の自然塩 雪塩」、右は「ボリビア アンデスの岩塩」 |

