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| 鰹を茹でて干し、燻製にしたのが「荒節」で花カツオの原料になる。「荒節」を干し、味をまろやかにするため白いカビを付けたのが「本節」だ。宗田節(削り)は鰹節より濃厚な味があるが、少し香りにクセがある。鰹節の香りを出すなら厚削りがいい。そばのかけつゆによく使われる(写真は上から順に、荒節、本節、宗田節、厚削り) |
鰹節ができるまでにはさまざまな工程を経る。
鰹を三枚におろし、それを腹側、背側に分け、茹でて干したものが「なまり節」。それを燻製にしたものを「荒節」といい、花カツオの原料になるものだ。「荒節」の表面を削って天日で干した後、カビを自然繁殖させた(味がまろやかになる)ものが「本節」だ。一般にいう鰹節はこの本節のことで、この製法は江戸時代から始まり、出来上がるまでに1年近くかかるのだという。ちなみに、荒節を削った花カツオは「鰹削り節」、本節を削ったものは「鰹節削り」と呼ばれる。
同様の製法では鰹のほか、宗田(ソウダ)ガツオの宗田節、鯖(サバ)節があり、珍しいものではムロアジ、サンマ、サケ、ウルメイワシ、メジマグロ(本マグロの若魚)などもある。小林店長によれば、これらを本節にするときの共通点は魚に脂がないことだという。「脂分が少なく生食では美味しくない魚ほど本節に向いていて、クセのないダシが取れる」のだ。

これは煮干しにも共通する。煮干しはその名のとおり、魚を煮て干したもので、一般にカタクチイワシが多い。他にアジ、アゴ(トビウオ)などもあり、小さいものが煮干しに適している。というのも脂が少ないためで、鰹節などと同様、脂分が臭みの元となるからだ。
ひと口に煮干しといっても、マルミ屋の店頭にはさまざまな種類が並んでいる。たとえばカタクチイワシでも白煮干し、黒煮干し、かえり煮干しなどがある。
白煮干しは、暖かい海域で獲れたカタクチイワシで味はあっさり系。一方、黒煮干しは冷たい海域で獲れたもので味は濃く、そのぶん香りにクセもあるが、白煮干しの味に物足りないという人は、こちらを買っていくとか。かえり煮干しは、おもに瀬戸内で獲れる極小のカタクチイワシで、クセのないあっさりした味は讃岐うどんのダシにも使われる。
またアゴでも煮干しのほか、焼きアゴというものがある。これは煮て干すかわりに、焼いて脂を落としたものだ。手間がかかるぶん煮干しより高めの価格だが、香ばしい風味が味わえる。

ところで鰹節も煮干しも、気を付けたいのが湿気とカビ。だから冷蔵庫で保存したい。とくに鰹節は「1本で3〜5年近くは使えるので、料理する都度削って使うのが美味しく利用するコツ」と、小林店長は言っていた。
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