写真のおもしろさとは、まず自己表現ができるということですね。自分の感じたことを自分のアングルとか、自分の条件に沿って撮れる。「私はこう見ましたよ」という考え方を発表できることが大きな醍醐味です。長い目で見れば、いろんな被写体と対面するうち、その奥の、ぼくの場合なら自然とか海とか、そういった対象とのつながりがどんどん深くなっていく。より具体的な関係が分かるようになっていくわけですね。気づいてみると、やがて自分の中では「自然とはこういうものだ」という捉え方ができてきて、それが中心となって、世の中とか人とか、自然というものはこういったものなんだ、という理解に広がっていく。写真とは、そうした対象の理解に通じる「媒介」だと思うんです。