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日本には四季があります。季節や時間によって現れる限りなく多種多様な光が、私たちの生活に潤いを与えてくれます。光は太陽のめぐみです。毎日の生活の中で光が描くさまざまな表情をよく観察して、お気に入りの光を心の引き出しに溜め込むことです。
意図した作品を撮る際に、あらかじめ最適な光を読むことができれば、あなたの写真は今以上に深く、見る人の心を捉えるものとなるでしょう。光のコントロールとは、引き出しの中にデータベースとして蓄えられた、あなたなりの好みの光をうまく活かすことだと思います。太陽を自分の都合で動かすことなどできないのですから。
また体験談になりますが、「光へのこだわり」について、プロとして認識の甘さを痛感したある時のことを忘れることはできません。
40年以上も前のことです。わたしは映画監督の市川崑さんの撮影にスチールカメラマンとして同行し、真冬の越後湯沢ロケに行きました。撮影は大部分順調に進みましたが、空を描写するシーンが撮れません。とくに天候が悪いわけでもありませんが、来る日も来る日も監督はOKを出しません。私を含め20人ほどのスタッフは全員、為す術もなくコタツに入って待つばかりでした。映画の撮影現場を知らない私は状況が理解できず、それとなくスタッフの一人に、撮影ができないわけを聞いたのです。
監督は、光の状態と空の色、雲の姿が自分のイメージに合わない、妥協できない、と言われたそうです。私はそのとき、プロの世界の厳しさをひしひしと実感し、自身の認識の甘さを反省したのでした。
この体験を糧に、私はプロとして妥協のない作品づくりに取り組むことを心がけています。ここに添付した2枚の作例写真は、そのような妥協なしの心意気で撮影した光と海の表情です。
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