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写真で綴る自分史 もういちどカメラ 藤森元之

押しかけ写真塾 藤森元之 プロフィール
実践編第2ステージ 写真を続ける力とは!? 第1回 1年間の進歩を判定する
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  「押しかけ写真塾」で写真術の修行を続けて1年たった。カメラの操作や露出の選択、ピントの精度など、技術ではそれなりに進歩があったと思っている。
では、それでいい写真が撮れるようになったかというと、半分はそうだと思うし、半分はまだダメだと思ってしまう。
写真に重要なのはモノを見る目で、モノと撮影者の関係が写真にあからさまに表れることもわかった。だから、モノを見る訓練が必要になってくる。
今回は挑戦編第2ステージに入るに際して、現在の写真術のレベルを先生に判定していただき、次回からのテーマを設定したい。
 

我が家のベランダで、君子蘭が盛りを迎えている。
「きれいな花だね。なんという名前?」そう問われた妻がビックリしてわたしの顔を見た。

妻が長年育てていて毎年目にしているはずなのだが、今年になるまで気づかなかった。当然、名前など聞くこともなかった。

空や雲の表情、季節の移ろいもよく観察するようになった。夜空はただ暗いばかりと思っていたが、暗さにも段階がありさまざまな色があるし、晴れていれば雲も見える。夜明けの空はとくに美しい。薄明かりから朝焼けに変わるころ、地平から次第に空いっぱいに赤味が増していくさまは、何度見ても飽きることがない。

樹木や花もよく見るようになった。

花の色や木肌の色は、晴れた日は光と影のコントラストが美しいし、曇った日はやわらかな光が回って細部まで見せてくれる。

モノを見る目という観点で振り返ると、目に映る画素数が10倍になったくらい、見えるようになった。

細かいところに目がいき、注目できるようになると、撮るものが変わる。真実は細部に宿っていることがわかってきたのだと思う。さらに、主題だけでは物足りなくなり、想いをつたえるために前景や背景を利用しようと考えるようになった。

朝焼けに染まる2月の空
f3.2 1/500秒 ISO 800
 

わたしの撮影法は最初のころ、ねらいが1点で、そこに絞りを開放に近いところでピントを合わせ、前景や背景をぼかすことに熱中していた。初心者にとっては自分がボケ味のいい写真が撮れることがうれしいもので、わたしもそうした。そのためにテクニックを磨くのだと思っていた。

だが、今はそうではないと思う。写真というものは、自分が何に感動し何に思い入れているかを確認する一面があり、それを人に伝える手段としてテクニックが必要とされる。

しかし、テクニックの範囲はピントと露出だけにとどまらない。技術的にもっと追求しなければいけないテーマがたくさんあるのではないだろうか。

ねらった対象にもっとピントを合わせたいと思うし、露出を正確に合わせたいと思う。 だが、記録写真や記念写真ではなく、想いを表現する写真を撮ろうとすれば、カメラの操作テクニックだけでなく、モノを見る目を鍛えないといけないのではないだろうか。

着眼点を明確にして、被写体を観察し、背景の選択、フレーミング、構図なども考慮しなくてはいけない。これらの項目は技術として習得できるのかどうかわからないが、これを実践編第2ステージの目標としたい。

●高尾の自然科学園で撮影

高尾の駅は高尾山登山客と森林科学園の桜見物客でごった返していた。今回は森林科学園で里山風景と約200種類あるという桜の遅咲きを撮るのが目的。うす曇でちょっと残念な空模様ではある。

f11 1/200秒 ISO 200

コメント
空に向かってすっくと伸びる木々の伸びやかな姿を超広角レンズのパースペクティブを活かして撮る。空の青さを残しながら若木の緑がどの程度きれいに写せるかを見ながら露出を決めた
講評
直線的なメタセコイアの冬姿に、やわらかな新緑を配した画面構成がすばらしい。被写体の状況をよくみて露出のバランスを選択し、すぐれた作品に仕上げています。ワイドレンズを使いパンフォーカスで描写した画像はシャープで気持ちよい。
f8 1/125秒 ISO 200
コメント
桜のクローズアップはむずかしいが、曇り空だったので光が柔らかく、白い花びらのひだを撮ることができた。葉をきれいに写しこみたかったのでやや絞り込み、背景に黒ずんだ幹を選んだ
講評
背景の選択、描写、全体の露出も適正で主題を表現するワザはすばらしい。ただし、この画面では花と葉と主役が二つという構成になっているので、葉をすこし画面のすみに置くなどして花に視点がいく構図にしたい。
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