|
春になるとが撮りたいものがいろいろあらわれる。木の芽がいっせいに膨らみ、色とりどりの花が咲き、光が明るく雲がやわらかなカタチになると、あちこち出かけるのが楽しくなった。
写真塾を始めて1年になる。写真塾の連載も初級編、中級編、実践編、挑戦編とステップアップして、4シリーズ24回になったので、1年で何が変わったのかを振り返ってみたい。
写真は瞬間の芸だとか、シャッターを数打ちゃいい写真が撮れるとか、いい加減な俗説があって、それを半ば信じていたように思う。
シャッタースピードが1/125秒とか1/60秒とか、撮影という行為はきわめて短い一瞬の動作なのでそう思いがちだが、それは大きな間違いであった。撮影時間は短くても、撮影に入る前に「どう撮るか」という設計図を丹念につくらなければろくな写真にはならないことが少しずつわかってきたのだ。
具体的に変わった点を上げてみよう。
1.シャッターを押す回数が減った。ろくな写真にならないことが事前にわかるようになった。
2.見た景色やモノにいきなりカメラを向けて、すぐ撮ることがなくなった。どう撮るか、このポジションが最適かどうか、考えるようになった。
3.ファインダーの情報が見えるようになった。絞りやシャッター速度、露出補正ゲージを確認するようになった。
4.画面の中をぐるっと見渡す余裕が出てきた。
5.カメラの操作がスムースにできるようになった。 6.周囲の状況に注意深くなり、景色を見る目が変わった。光線や陰影の具合とか、美しいモノ、きたないモノが目に入るようになった。
数え上げていくとレベルの低いことばかりで、そんなこともできなかったのかと嘲笑されそうだが、それが事実だ。 |