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●「たら、れば」の煩悩の中で
写真を撮っていて時には「絵描きさんはいいなぁ」と思うことがあります。仮に写実であろうとも描きたくないものは描かなくてすむし、1枚の中にフィクションとノンフィクションの世界を描くこともできるからです。
葛飾北斎の風景画なんか眺めてみると「私はボケなんていう姑息な手法は使わんぞ!」とばかりに隅ずみまでシャープに描写しています。あの「モナリザ」だって背景はしっかり描かれています。それでも絵の主題はボケることはないのです。
しかし写真はそうはいきません。カメラを構えてシャッターを押せば、好き嫌いに関係なく画角に入ってくるものはすべて描写されます。ですから、「こんなものが入らなければ」とか「空にいい雲があったら」とか「たら、れば」の煩悩の中で四苦八苦するわけです。
今回のテーマ「背景の選択とその描写」はこの煩悩をいかにして断つか、その手法を会話の中で具体的にとりあげました。
また、このテーマの大切な要素である画角や被写界深度などレンズの性能を理解し、その効果を作画にうまく使うことが上達の鍵となるので、望遠レンズと広角レンズについてもう一度学習してみましょう。
●レンズの特性を知る
画角が狭い、被写体の縦横奥行きすべてについて狭い範囲に絞られる―→背景の処理がやさしい
遠近感がなく、圧縮効果が高い
被写界深度が浅く、ピントの合う範囲が狭い
画面構成上、省略したりボカシの効果を使って写したい物だけを際立たせることができる
花、人物ポートレート、スポーツ写真などに向いている
手持ちの時は手ブレしやすいので、しっかり構え、手ブレ防止機能を使う
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