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写真で綴る自分史 もういちどカメラ 藤森元之

押しかけ写真塾 藤森元之 プロフィール
挑戦編 写真の心にチャレンジする!第2回 アングルとポジション
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●同じ被写体で表現を変えて撮ってみる

今回の挑戦編は、高低差のある階段や坂道のある風景を撮ることで、カメラアングルやポジションについて理解を深めようというテーマを取り上げました。

押しかけ生徒のカメラマン氏は早速、資料となる雑誌を2冊購入して、撮る場所や掲載された写真で予備知識をインプットしています。このような事前の準備作業はよい作品を創るうえでとても力強い応援歌のようなものです。場合によっては下見をしてその場所のよい時間帯や光線の具合などチェックすることもあります。

さて、テーマのカメラアングルとポジションの効用は、前ページの会話の中で説明しているとおり、被写体への意図や思いを表現するためのテクニックです。

「逆光だからこっち向きで」とか「こっちのほうが後ろの景色がいいよ!」とか、カメラを手にしたら誰でも考える自然な美意識とでもいえましょうか。今回はその意識をもっと強く表現に活かす作品作りに挑戦です。

高輪に今も昔日の情緒を残す幽霊坂を撮った2枚の作例写真で解説しましょう。

大先生の作例A
f6.3 1/60秒 ISO 100
講評
坂への郷愁の思いを垣根に咲いている花に託して表現したもので、アングル、ポジションの選択と絞りによる坂道の描写をポイントに構成しています。
大先生の作例B
f5.6 1/50秒  ISO 100 露出補正+0.67
講評
寺やお墓を囲む長い築地塀、風雪を経た古い家屋、視界を遮るビル群など、目の前にある坂の現実をパンフォーカスで描写することで、時の流れに焦点を当てています

このように同じ被写体でも向き合うスタンスで表現が変わるし、そのためにアングルもポジションも変えて撮ることが理解できると思います。

もうひとつ、生徒さんの写真を見てみましょう。

最近、私は生徒さんが撮影している姿を遠目に観察していますが、これまでと大きく変わった点があります。彼はシャッターをきった後すぐにカメラの液晶を見ています。

ここまでは誰も同じですが、彼はその後、ファインダーを覗きながら地面をみたり、空を見たりしています。ピントや構図の確認、そして露出の補正などを考えている様子がうかがえるのです。

  いいぞいいぞ! 学習したことが身についているな! と 心中拍手を贈っています。私も生徒さんのこんな姿に励まされ、またともに上達への道を進みたいと思います。

ハードルはだんだん高くなりますよ、さて、今回の幽霊坂はどうでしょうか?

生徒の作例C
f2.8 1/250秒 ISO 200 露出補正+0.67
コメント
三田の幽霊坂。東京には幽霊坂が7か所もあるという。坂の左右にお寺が多いうえ、傾斜がとてもきつい坂だ。塀だけでは味気なかったので、花を撮り入れてポイントにした。致命的な失敗は、絞りが開放の2.8で、しかもかなりの広角。前に撮った写真のままの露出で撮影してしまったようだ
講評
この坂にたどり着くまでかなり歩いた。疲れが出て緊張の糸が切れたようだ。撮影の意図がはっきりしない画面構成。撮影データを見ると、露出への配慮が行き届いていないようだ。このケースでは絞り開放は適切といえないし、構図も花にこだわらず、正面から坂と向き合うポジションがいいと思う。

●古屋光雄先生(大先生)のプロフィール:
写真家。1934年生まれ、山梨県出身。大学卒業後、会社勤務を経てフリーランス フォトグラファーとなる。1976年、東京六本木に株式会社光スタジオを設立、コマーシャルフォト、エディトリアルフォトを中心に新誌社の出版物、企業 のPR誌、自治体の刊行物などで幅広く活動
●使用機材 :
生徒:CANON EOS 40D + EF-S17-55mm F2.8 IS USM
大先生:CANON EOS 5D + EF24-70mm F2.8L USM
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