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写真で綴る自分史 もういちどカメラ 藤森元之

押しかけ写真塾 藤森元之 プロフィール
挑戦編 写真の心にチャレンジする!第1回 感動を写真に撮る
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  初級編、中級編、実践編と各6回ずつ“押しかけ写真塾”をやってきたが、写真撮影の全般にわたって撮影力が向上したのかどうか、確信がもてない。そこで、これまでの写真塾を振り返ってみることにした。
じつは、この間に写真術向上の階段を上っていると何度も意識している。きっかけは機材を新しくしたときで、最初はコンパクトデジカメからデジタル一眼にしたとき、次はレンズを換えたときだった。
初級講座は途中までコンパクトデジカメを使っていた。そのせいとは言いたくないが、やっぱり初級の写真しか撮れていなかったと今、思う。その原因は、コンパクトカメラだからたいした写真が撮れないんじゃないかと、撮影がおざなりになっていたことにあるようだ。
途中からデジタル一眼にしたことで撮影意欲が高まった。あれこれ撮りまくって、よさそうな写真が増えてきたが、よく見るとピントが合っていない。その大半は手ブレで、以後、弱点としてたえず悩まされることになる。カメラの機能の使いこなしにとまどうことも多かった。
写真が楽しくなったのはEOS 40Dにしたときから。若先生の明るい露出とピントのよさに惹かれて、同じレンズを使えばそうなるかもしれないと、先生のレンズEF24-70mmF2.8と同等のEF-S17-55mmF2.8を使い始めた。もちろん、それでいい写真が撮れるわけではなかったのだが、目標ができた。適正露出の効果に目覚めたのがこのころだ。
 

被写体をあれこれ変えて撮ってきて、ある日、突然、撮りたくなる好きなモチーフと撮る意欲がもてないモチーフがあることがわかった。

かねがね撮りたいモチーフをさがせと先生から言われてきたけれど、ピンと来なかった。好きな被写体さがしより、撮った写真を見て、「あ、こういうモチーフが好きだ、こんな写真が好きだ」という逆のプロセスで、好みの分野が次第にはっきりしてきたのだった。

どんな写真が記憶に残っているか、ここで振り返ってみよう。

 

その1:これまでに撮った写真の中で好きなのは「風を感じる風景」で、次の3枚。

コメント
このごろは空を見上げる時間が多い。明るい空もいいが、夜空の暗さにも惹かれる。空の青と流れる雲、風に揺れざわめく木々など、風が感じられる風景はなぜか心を揺さぶられる。この気持ちをフレームに描きとめておきたいと思う。スピード感の表現には、流し撮りも身に着けたいテクニックだ。
講評
どう撮ればもっと意図が伝わるか、それを中心に講評を進めます。
これだけ被写体をストレートに捉えていれば意図は十分伝わりますよ。でも、感動とまではいかないですね。作画のうえで「なるほど!」と思わせる、ひと工夫が欲しい、料理の隠し味かな。
工夫というとどんなテクニックかと思うでしょうが、このケースではもっと自然を注意深く見つめる眼こそ「隠し味」といえるのではないですか。つまり、風が運んでくる季節感を表現する光や色や匂いや空や雲などに思いを馳せると写真が変わりますよ、きっと!
もちろん第一印象は大切にしないといけません。プロだって本当のところよくわからないですよ、「どうすりゃいいんだよ」なんて撮るたびに四苦八苦しながらやってるわけです。頑張りましょう!
 

その2:撮ってみたかった写真は「自然と文明の接点」を感じる次の3枚。

コメント
人工物と自然の営みが共存する景色は、華やかさと脆さが同居して、記録として撮っておきたいモチーフ。その美しさや危うさを表現したいのだが、それを写真にとどめる撮影技術が追いついていかないもどかしさを感じる。この分野は概念が先行しやすいので、モチーフの発見を今後の課題としたい。
講評
頑張って撮った写真が「よくわからない」とか、好き嫌いだけで片付けられては情けない。そうならないために、見る人に好奇心を抱かせる写真を撮りたいものですね。
「平凡じゃないこと」「いい瞬間を逃さないこと」この2つだけ心がけると写真が変わると思いますよ。たとえば、日の出の写真、壮大な宇宙の営みは感動的です。毎年同じ場所で初日の出を撮ってみる、「あんなに感動して撮ったのに……どれもぜんぜん感動的じゃないよ!」これはよくある話です。冷静さと、辛抱強くシャッターチャンスを待つ心がけが肝要ですね。
それと、「何が写っているんだろう?」と注視してもらえるような手ブレのない確かなピントも基本中の基本ですね。
 

その3:かつて身近にあった景色で「懐かしさ」を憶える3枚。

コメント
少年時代に身近にあったがすでに過去のものとなった生活環境や、郷愁に彩られた山河の景色は、懐かしさの表現がモチーフとなる。記録としての撮影とともに、思い入れをしっかり表現して伝えたい。
講評
誰の心にも残る[記憶の風景]は価値観を共有できるモチーフです。色彩効果や、質感の描写などが比較的に大切な要素に思えます。もともと好きなモチーフなのですからセンスと感性を発揮して、楽しく自己表現に取り組みましょう。いずれにしても被写体をじっくりながめる眼がないといけません。「温故知新」もありですよ。
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