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写真で綴る自分史 もういちどカメラ 藤森元之

押しかけ写真塾 藤森元之 プロフィール
実践編 写真をさらに楽しく続ける! 第5回 東京の夜景〜イルミネーションを撮る
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  年末年始は、どこもかしこもイルミネーションやライトアップで飾られている。どれも美しいが、写真に撮るとなるとそれなりのコツがあるようだ。
 

古屋大先生から写真を2枚いただいた。前から写真をくださいとお願いしていたのだが、この年末、ようやく我が家に飾ることができた。

風景写真は現実の景観を写しているはずなのに、実際目にする景色とはおおきな違いがある。カメラで切り取った景色は、作者の眼力によって撮影対象から余計なものを取り除き、訴えたいものを強調しているので、そこに主張が出てくるのだろう。こんな写真を撮ってみたいものだと思う。


 

モンマルトルの風景(1970年)

ルピナスの丘(北海道美瑛2003年)

 

額に収まった新しい写真があると部屋が華やぐ。それで、自分で撮った写真も飾ってみようと思い立った。正月には自分で撮った写真の中から2枚ほど選んでプリントに挑戦し、飾ってみるつもりだ。日本には写真を飾る習慣が根付いていないが、日本の家屋でも工夫すれば飾る場所はあるはずだ。


さて、今回は夜景、とくにイルミネーションの撮影。都会の夜は人出が多く、イルミネーションがまぶしい。これをどう撮ればいいのか。デジタルカメラはCMOSセンサーやCCDなどの撮像素子が急速に進歩して、ISO感度を上げれば夜間の撮影がストロボなしでも撮れるようになった。

  「先生、夜景を撮るポイントを教えてください」
「夜景は、スローシャッターの撮影が必要になりますから、まずは三脚を用意しましょう」
「三脚の基本は何ですか?」
「中望遠、200〜300mmくらいまでのレンズなら、ブレないでしっかり支えるために、総重量3kg以上の三脚が必要です。できれば4kg以上が理想です」
「広角レンズもそれでいいのですか?」
「三脚は、大は小を兼ねるのです」
「長さはどのくらいあればいいのでしょうか?」
「カメラを装着してファインダーが目の高さになるくらいが撮影には使い勝手がいいですよ」
「夜景の基本はありますか?」
「ホワイトバランスはオートで、ISO感度は400くらいまでにしたいですね」
「1600とか、3200まで使えるカメラが出てきましたが、それは使うなということですか?」
「その写真をどう使うかによります。パソコンで見たり、WEBで使うなら1600でもかまいませんが、プリントしようと思ったら、画質が荒れない400までにしましょう」
「露出とシャッタースピードは?」
「近距離撮影より、中距離から全景写真が多くなりますから、露出はパンフォーカスが期待できるf5.6以上です」
「f5.6の絞り優先オートで撮ればいいわけですね」
「それを基本にして、微調整に露出補正を使えば大丈夫です」
「ピントの注意はありませんか?」
「光源が光の集合ですから、厳密にピントを合わせるのは難しいので、できるだけ絞り込むことです。そうすると三脚が有効になってきます」
「なるほど、そうですね」
「最近のイルミネーションは専門のデザイナーによって形や色彩効果、見る人への心理効果などが考慮されたアートなっています。ですから、それ自体を適正な露出と自分なりの構図で撮るだけでもきれいな作品になるのです」
「誰が撮っても同じ写真になりませんか?」
「なに? それだけじゃ満足できないですか?」
「自分の写真を撮りたいんです」
「それなら、自分で考えてみてください! 自分の感性が試されるのですから」
「イルミネーションというのは一見、とてもきれいですが、文明の爛熟の行き着く先を考えさせられますね……」
「そう思うのなら、その特徴を写真に写し取ってみてください。見る人に伝えられるような写真に」
「できるかなあ……」
「漠然と撮らずに、この景色は何が美しいか、それを考えながら撮れば、見る人に伝わるものです」
「わかりました!」

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