ピントの合っていない写真と合っている写真を並べて見比べるなんてことは、普通はない。しかし、こうして同じところにカメラを向けて同じ条件で撮影しても、構図の構成(切り取り方)のほかに、ピントによって写真の切れ味が大きく変わることがわかった。
写真は露出だと思っていたし、世間一般の人だってそうだと思っていたに違いない。露出はもう30年も前からオートで、普通は自分で合わせることはない。それで不自由しないから。
ピントはどうか。一眼レフのピント合わせがAF(オートフォーカス)になってから20年たつが、ピントも普通は苦労することがなかった。しかし、ちょっと待ってくれ、と最近は思う。写真をまじめに撮るようになって、ピントで写真は大きく変わることに気づかされた。
ピントのテーマで写真を撮ってみると、ピントの合った写真が伝える情報量の多いことにおどろく。
雑誌やポスターなどで私たちはいい写真を見慣れているが、それは私たちが撮る写真とは別物だとボンヤリと考えていた。いや、何も考えていなかったというほうが正確か。つまり、写真には2種類あって、プロが撮る力のある写真と素人が撮る甘い写真があって、その垣根は越えられないと漠然と感じていたのだろう。
それが、ピントを正確に合わせようと努力した結果、何枚かは2種類の中間に位置する、これまで撮れなかったような精度のピントが出せたのだった。そしてその写真は、するどく力強い写真になっていた。
ピントは重要だ!
今回のピント講習とそれを基にした講義は、そういった意味で目からウロコが落ちる思いだった。
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