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写真で綴る自分史 もういちどカメラ 藤森元之

押しかけ写真塾  
藤森元之
写真塾中級編 写真はむずかしいが、楽しいぞ! 第2回 ―露出の適正値を意図的に変える―
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  シャッターチャンスの一瞬を切り取るのが写真だと考えていたのだが、いい写真を撮りたいと思うようになってからは、手順を考えるようになった。
対象をじっと観察し、どう撮ればいいかを考え、適正な露出をさがし、ピント位置をピンポイントでセットしなくてはいけない、ここまでやっと到達した。
だが、到達したといっても、手順が考えられるようになったというだけのことだ。文章で書くと長ったらしくて、面倒くさい作業に思えるが、実際はそうむずかしいことではなく、どんなスポーツや技芸でも入門期には必須の作業なのである。
宿題のテーマを撮る
  「先生、前回は露出の意味を教えていただきました。今回はじっくりと、露出の現場指導をお願いします」
「露出の決定は、基本的にはカメラまかせで問題ありませんが、『表現』というレベルで考えると、自分で適正な露出値をさがす苦労をしてみないと次のステップに進めません」
「自分で苦労して身に着けろとおっしゃる……」
「そのとおりです。露出の変化で写真がどう変わるか、それを実感としてわからないと露出を理解したことになりません」
「ど、どうすればいいんでしょうか?」
「今回は、実地演習はしません。かわりに宿題を出しますから、その指令に従って撮影して、自分でどの露出値を選ぶか、それはなぜか、を考えてください」
「今までもそうして撮っていましたが……」
「いい写真も何点かありましたが、それは偶然の産物。意識して撮った写真ではなく、撮れてしまった写真です」
「そうなんですねえ……」
  落ち込んでいる暇はない。
  先生から渡されたミッションは次のようなものだった。
  【指令1】
 

段階露光で撮影しなさい。その3枚の中からいいと思う露出の写真を選び、その理由を考えなさい。

 段階露光とは、カメラが判断した適正露出値と、その前・後の暗めと明るめの両方に露出をずらして露光させる機能のことだ。指令では、3段階の設定の幅を3分の2段として撮影せよという。つまり、撮影は、適正〜 −2/3(アンダー)〜 +2/3(オーバー)という順で、3度露光する。これで風景、街、建物、花などを撮ってみるという指令だ。
 なお、以下写真の掲載順は、−2/3(アンダー)/適正/+2/3(オーバー)としている。

絞り優先 f6.3(1/320秒) 絞り優先 f6.3(1/200秒) 絞り優先 f6.3(1/125秒)
コメント
草花の写真は背景の処理にもよるが、おおむねハイキーな処理のほうがきれいになるようだ。左から−2/3(アンダー)/適正/+2/3(オーバー)。

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