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写真で綴る自分史 もういちどカメラ 藤森元之

押しかけ写真塾  
藤森元之
中級編 写真はむずか第1回―適正な露出を選択する意味―
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撮影は奥多摩鳩の巣渓谷へ
  鳩の巣駅周辺 散策マップ梅雨の晴れ間の撮影を狙ったが、あいにく連日の曇天続きで青空は見えない。それでもなんとかなりそうな7月22日、奥多摩へ。青空がなくても絵になりそうな鳩の巣渓谷を歩く。
コメント
鳩の巣駅から川沿いの階段を下ると、暗がりの中にいきなり滝が現れた。幻想的な双竜の滝だ。暗くてとても撮影できそうもないのでISO1600で三脚を使用。それでも絞り優先AEで開放、1/5秒だ。デジタルカメラの恩恵だろうか。水流が柔らかな絹布のように見える
講評
滝の一部を切り取った構図の良さが新鮮です。結果として流れの表現は定番ですが岩肌やシダの緑も狙いを妨げない程度に描写されて画面に味付けが加わりました。立派な作品です。
コメント
渓流沿いに水神様を祀った祠があった。光線の塩梅で鳥居の周辺が美しかったので撮影したが、どうということはない写真か。絞り優先AE
講評
感じたものを伝えるためにどこをどう撮るか諦めずにチャレンジしましょう。女性の顔を撮るときに一生懸命チャームポイントを探るようなものです。
コメント
水神様の祠の隣に咲く山百合。藪の間が開け、山百合が道案内しているようだ。絞り優先AE開放(f5.6)で1/800秒。背景の藪が適度にボケて、山百合が可憐に際立った。ちょっとうれしい写真だ
講評
コメントのとおり作者の気分がよく伝わってきます。絞りを開放にして背景をボカしたのが大成功、ワザも進歩しましたね。


コメント
シャッタースピードで流れはどう変わるかの実験。シャッター優先AEで上から1/250秒f7.1、 1/500秒f5.0、 1/1000秒f4。水が流れから水滴、氷へと変化する。これを理解していないと水流は撮れないことがわかる
講評
今回のテーマに合った良い試みでした。ただしシャッター速度の選択幅を低速から高速へ
もっと広くすると差別化がよりはっきりします。

コメント
超広角端(10mm)で切通しの奥行きを表現する。ピントをどこに合わせるかに迷った。三脚を使ったので、絞って全面にピントを出すか、それとも正面対岸黄緑の葉を強調するか。後者を選んだが、正解かどうか。絞り優先AE
講評
作者の意図どおり対岸の葉を強調できたでしょうか? 構図にやや問題がありますね。対岸の緑に視線が止まったようです。それなら画面の左半分、縦位置の構図にしたらいかがですか? スッキリした画面でテーマに合った写真になります。
コメント
先生の指摘どおりにトリミング。画面に力がみなぎってきた。画面の情報量は半分になったのに、それを感じさせない。ということは、右半分が無駄だったということ
コメント
撮影ポイントを少し移動させただけなのに、写った風景がまるで違うのにおどろいた。
左の写真はいろいろ写してやろうと欲張った写真。あれもこれもあるので、どこを見ればいいか目移りする。右の写真は、きれいな風景だな、吊り橋が高いところにあるなと、素直におどろいた写真。結果として、右の写真のほうが吊り橋の高さ、渓谷の奥行きなどを写している。まさに観光写真と表現する写真の違いだ。絞り優先AE
講評
右の写真が構図もよく、イメージが表現されています。渓流の美しさと橋の高さがうまく捉えられています。距離感(パースペクティブ)の表現にはワイドレンズが最適です。縦位置の構図なら橋の高さをさらに強調できたでしょう。
コメント
ふしぎな岩肌だなと素直に撮った写真が力強い。何枚か撮ったが、あれこれ写し込まないほうがいい写真になるようだ。でも、いろいろな要素を写し込みたい誘惑がいつもある。当分はその欲望との闘いになるだろう。絞り優先AE
講評
作者の意図が素直に伝わって好感の持てる作品です。晴天の光があれば被写体の表現はもっと力強くなったでしょう。自然は魔術師ですね、おもしろい!
コメント
水面に斜めに張り出した岸壁の下に、エメラルドグリーンの水流がある。構図もうまく決まったようだ。しかし、なにか足りない感じ。それはなんだろうか。先生に聞きたいところだ。絞り優先AE
講評
一緒に考えてみましょう。「流れにもっと変化、動きが欲しい」「岩にスポットライトが当たっているとドラマチックな表現になるかな?」「どこかワンポイント眼をひく強い色が欲しい」とないものねだりをして出るのはため息です。
曇天の光は柔らかく暗部までも描写します。この光線状態が撮影意図に沿わない場合はあきらめるか、再度機会をみつけて挑戦することになるのです。立派な構図なのに平凡な写真になったのは残念です。
コメント
もう1例。清冽な源流のスケッチ。強さがあるうえに凝っていないのがよかったかもしれない。絞り優先AE
講評
苔の付いた岩、疎らに葉をつけてひっそりとたたずむ木、画面を対角線に流れる白い渓流。作者の視線は渓流の一点に向かっているがこの作品からは周囲の深い森、渓谷を流れる清冽な水やその瀬音まで感じ取れます。バランスのよい構図で立派な出来映えです。
コメント
川沿いの道と聞いて気軽に歩き始めたのだが、鳩の巣から白丸ダムまでの渓流の道は思いのほかきつかった。最後の登りはほんとにきつくて、泣きたくなったくらいだ。これを登りきれば光明がさす、そんな思いで撮った坂道。とにかく暗くて1/5秒f7.1。絞り優先AE
講評
きつい登りの山道がうまく表現できています。この作品のように何を主役に据えるというものでなく状況描写の場合は特に距離感を生かした構図の良さが大切な要素となります。その意味ではやや物足りない構図といえます。
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