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藤森元之
それでは古屋先生の作例写真を見ながら問題解決の核心に触れてみよう。
ストロボの使用を想定して窓や額のガラスに反射の入らない場所を設定。
人物の配置と全体の構図を決める。
女性の場合は細かく観察して髪や服装の乱れがないよう配慮する。
いい表情を引き出すよう言葉をかけながら少なくても3〜4枚は撮る。
露出はやや明るめに、適正より半絞りオーバーでよい。
メガネをかけている人物がいる時はできる限り反射を防ぎたい。カメラアングルはやや上から、さらに気持ち顎を引いてもらうなどしてもらう。
この撮影の手順どおり、手間を面倒がらずに取り組まないと、喜んでもらえる写真はできないことが理解してもらえたと思う。
子供の速い動きを観察し、カメラのシャッタースピードと絞りの組み合わせを決めて、テスト撮影でチェックしてみる。
シャッタースピードの目安は、人物の速い動きを止めたいとき(カメラに対する動きの方向で多少違いはありますが目安として)は250分の1秒以上。
作例写真では躍動感を表現したかったために125分の1秒で撮った。
手前から奥の4人の子供たちにピントを合わせるためにはズームレンズの広角側に設定、絞りを小絞りにして焦点深度を深くした。
そのために背景をボカスことができず、すっきり感が表現できなかったのは残念だった。
いつもお行儀よく並んで<ニコパチ>という定番構図にこだわらない記念写真にも挑戦しよう。子供たちの躍動感が表現できた。
見たとおりこの写真は被写体の協力なしには成り立たない。記念写真は共同作業と考えよう。
人数が多くなると横幅が広がるし、カメラも遠くなるので、カメラに付属しているストロボの光量では露出不足になってしまう。こんな時は部屋の照明をメインにカメラのストロボを補助光として使う。
補助光としての使い方には、ケースバイケースで多様な方法がありますが、このような状況の下ではまずストロボなしの露出を測り、その値(シャッタースピードと絞りの組み合わせ)をカメラにセット(マニュアルモードで)します。そのままストロボ発光モードにして撮影、これでOK。
ホワイトバランスはオートのまま、部屋のタングステン光の黄色い色調が和室の温か味のある雰囲気を表現できた。
セルフタイマーを使う。時間は10秒。あらかじめ自分の入る場所をつくってカメラをセットしたらすぐ駆け込んで、「まだまだ、ハイ! ここで切れます」などと言ってシャッターの落ちるタイミングを皆に知らせる。
一枚撮ったところで「それでは本番いきます」とやれば、皆タイミングが分かっているので瞬きすることも無いし、表情も柔らかになる。
夏の風物詩を見物に来た浴衣姿の姉妹のウキウキした表情を捉えた。
祭りやイベントなどは背景がセットされているので、背景と人物のバランスを考える。
露出は背景が暗くならない程度にバランスをとるために、お祭りの七夕飾りのある背景の露出をチェックする。
背景を適正より暗くしたければ露出補正は-1、反対に明るくしたければ+1で決める。前の作例と同様マニュアルモードで設定、ストロボ発光という手順でOK。
私がよく訪れる湘南茅ヶ崎の浜で出会った中学生、「学校の帰り道よくここに来るんです」といって笑った日焼けした顔が健康的で可愛かった。「写真撮る?」と声をかけたら「ハイお願いします」と素直な返事がきた。
海をバックに2人の表情をアップでと思っていたが、足下の赤いシューズが並んでいる。靴を脱いで裸足で砂と戯れている少女たちの解放感が私のこころに届いたように思えて、この画面構成にした。
後日学校宛にこの写真を送ってあげたら少女たちと担任の先生から喜びのはがきがとどいて爽快な気分だった。
この写真のように画面の中で人物が小さく扱われても、存在感が表現できれば良い記念写真となるだろう。
以上作例を参考にワンステップ上の記念写真の撮り方について古屋先生のコツの一部を書いた。文章では難しく思えてもやってみれば楽しい共同作業。撮られた人たちの喜びと賞賛の声がこれからのあなたの写真ライフにとって大きな宝になることだろう。
●撮影機材
古屋光雄 Canon EOS-1 Digital
藤森元之 Canon IXY Digital 800 IS