撮った写真を確認してみると、なんともつまらない。
「先生、注意する要点を教えてください。ちっともうまく撮れないんです」
「クローズアップの基本は5つです。これをいつも考えながら撮影してください」
- どこにピントを合わせるか
- どれだけ正確にピントが合わせられるか
- 写真として切り取るアングルが大切
- 光線をコントロールして、美しい表現にする
- 絞りのコントロールで、ボケ味を表現する
なるほど、先生の言うとおりであった。だが、どうすればいいのか。
そこで、先生の虎の巻『花の写真を撮ろう』をのぞくことにする。
「花の撮り方の基本は、図鑑的に撮ることです。そのためには、花の形態、生態が分かるように、花の全体像を表現したり、花、葉、茎の形・特徴を表現してみます」
「さらに、シャッターを押す前に、花の姿、形をよく観察することです」
「花は見頃ですか? 花や葉は汚れていませんか? カメラアングルは上から、横から、下から?」
そんなに考えることが多かったとは! 改めてクローズアップの大変さを思い知ったのだった。
「注意点はほかにもあるのでしょうか?」
「あります。花のまわりの環境を整え、目障りな物やゴミなどないですか? 枯れた葉や花柄は摘み取りましょう」
「背景はできるだけシンプルに」
などです。
「さらに、光の方向と背景の状況をよく見て、花に合った光線状態を選ぶことや、順光、逆光、斜光、それともトップライト?などを考えます」
「クローズアップって、奥が深い分野ですね」
それから先生は、基本を繰り返してくださった。
▼撮影しよう
- 手ぶれはダメ! 出来れば三脚,一脚を使う
- 花を大きく撮るときは、マクロモードで
- 花が揺れているときは、止まるまで辛抱する
- アングルを変えていろいろ撮ってみる
- 撮った後はモニタを見てピントの確認をする
- 構図はあなたのセンスで決まりです
「なるほど、わかりました。そうしてみます。でも、暗い気持ちになってきました」
「がっかりすることはありません。総合評価をすれば、今回のマクロレンズによるクローズアップの撮り方では作者の着眼の良さは素晴らしいものがありました。ただ『マクロは寄りだ』という意識が強すぎたように思いました。接近すればするほどピントをだすことが至難の技であることを理解できたのではないでしょうか」