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写真で綴る自分史 もういちどカメラ 藤森元之

押しかけ写真塾  
藤森元之

第1回 桜の美しい風景を撮る 2007/5/9
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●まずは押しかけ入門
 小金井公園と日立の研究所で桜を写したが、画面の枠内に何を入れ、何を取り除くか、それを決めるのは、ほんとうにむずかしかった。写真のむずかしさと、何をどう写したいかというテーマを抱え、失敗の原因を探ろうと写真家の門をたたく。

 今回の講師は古屋光雄先生。
「先生、どうしたらもっといい写真が撮れるのでしょうか。教えてください!」
「何がうまくいかないのか、何が不満なのか、それをはっきりさせることですね。で、どうしたいの?」
「桜を風景の中にどう取り込むかを教えてもらいたいのと、空の青さをくっきりと写したいんです。それと、撮ろうとするとき、どの範囲を写せばいい画角になるのか、あれこれカメラを動かしたり、ズームで調節したりしてみても、どれがいいか、自分では決められません」
「なるほど。最初に、何がいい写真か、共通の評価軸を決めましょう。私は3つに絞っています」
「それは?」
「まず、着眼点(着想)です。被写体の魅力を見つけだす眼のことで、一番大切なものです。次が、構図ですね。絵作りのセンスといってもいいでしょう。基本を学べば、かなり上達します。3番目が表現力。感動を伝えるテクニック、技術といってもいいでしょう。この3つで評価します。それじゃ、出かけますか」

 押しかけ写真塾の会場は今回は、相模湖だ。

コメント
最初に城山公園に行く。空は曇っていて、景色にいまいち冴えがない。それでも1枚撮る
講評
曇天ではどんなに頑張っても無理。ロケハン(下見)の写真になってしまった。晴天のときにもう一度チャレンジするといい。空の部分を思い切りカットして、遠い山並みから桜の山と湖面の映りへ視線が誘導されて、気持ちの良い構図(対比、対称形の構図)だ。お天気なら美しい画面になったかもしれない。
●何をどこまで写すか
「どこからどこまでの範囲の景色を写すか、いつも悩みますね。それと、空をどのくらい入れるかも悩みの種。こんなとき、どうしたらいいでしょう?」
「曇天の時は、空を入れない写真を工夫することです。そのためには、構図を工夫しなくちゃいけない」
コメント
空を入れないで撮った写真がこれ。山里の風景にしてはちょっとバタ臭い雰囲気が漂っていた
講評
おや!ここは日本?と思えるような不思議な青根休暇村の風景。作者の着眼のすばらしさに感服した。 牧歌的なおだやかな雰囲気のなかで、3本のとがったメタセコイアの木が画面に緊張感を与えている。野道の曲線を取り入れたことで奥行きのある風景写真に仕上がった。画家の好みそうな構図。画面左と下の部分がやや退屈、ズーミングしてカットしたら完璧な構図になる
コメント
構図のお勉強の成果を表現しようと、斜線構図を意識して撮ったが、花弁と樹皮のバランスが取れていない気がする。色の重さのバランスも考えなくてはいけないのかな
講評
マクロ撮影で最も注意したいのはピント。 ピントは一点にしか合わないので、ここと思ったところにしっかり合わせる。花が揺れている時は辛抱が肝心で、手ぶれは論外。この写真、作者の意図は桜の花だが、ピントは木の幹にいっている。これではイメージどおりとはいえない。また構図上も右下部分にやや整理の行き届かない点がある
●講義―構図の基本型のおさらい
「構図の基本をお話しましょうか。基本型は7つです」
「わかりやすい構図の作り方は、山口高志さんの『構図で決めよう! 上手な写真の狙い方』(学研カメラムック)がわかりやすい本です」
古屋先生はきっぱりといった。
1.直線の構図 垂直線構図 上下方向への伸張感で画面を引き締める
  水平線構図 画面に広がりとのびやかさを生み出す
  斜線構図 リズミカルな動感を出す
2.曲線の構図 優美さや穏やかさ、距離感や奥行感を出す
3.三角形の構図 安定感と力強さを出す(逆三角形や複数の三角形を使う構図もある)
4.中央一点日の丸構図 安定しすぎて好まれないが被写体の存在感を高める
5.対比、対称構図 緊張感や落ち着いた静かさを表す
6.トンネル構図 画面に集中力や落ち着きをもたらす
7.パターン構図 繰り返しでリズム感や統一感を出す
「もうひとつ、『画面づくりの3分割法』は絵画やデザインの基本で、昔からよく使われている方法です」
注:3分割法=画面を縦・横とも3分割して、そのライン上に被写体を置いたり、交点の部分にアクセントになる
主要部を置く構図決定法のこと。カンタンにバランスのいい画面をつくることができる
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