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| これが、スピーカーなのである。しかも1本で立体的音場を再生できる |
先ずは、写真をごらんいただきましょう。見た目どおりの1本の円筒である。全体の高さは、184.5センチ。身長でいえば今の若者でもちょっと高めになるだろうか。ガラス管の太さは約9.5センチ。全体の上部1メートルほどは透明なガラス管で、ほのかに内部の光で輝くイルミネーションが仕掛けられている。
これは、インテリア用のオブジェではなく、れっきとしたスピーカーである。しかも、高性能な再現力をもつ、高級機だ。全長の半分以上がガラス管というのは、これまで見たことがない。その上、1本だけで立体的な音場感を出せるという。サービスエリアは本体の周囲360度に広がり、減衰性が一般のスピーカーより低い。
それらの特徴から、このスピーカーは一般家庭の広めの部屋でも、企業や公共施設なら会議室やエントランスでも、適当な位置にポンと置くと、どこからでも同じ再現性の立体的な音が聴かれて、しかも聴く位置によって音量の差があまりない、ということになる。
このスピーカーシステムは、ソニーの「Sountina(サウンティーナ)」という。まだ発売前(6月下旬発売予定)なので、じっくりと試聴してはいないのだが、今年2月に行なわれた「A&Vフェスタ2008」で少し聴いた印象と、メーカー情報をもとに、今回は先取り情報としてお届けしたいと思う。
さて、ときにはオーディオの常識のあれこれを離れて、素直な気持ちで聴こえてくる音だけに集中して耳を傾けたい、そんなことを思う方も多いことだろう。オーディオの薀蓄はたまにはおもしろいが、始終では頭が痛くなるというもの。今回は皆さんも、オーディオライクな常識やらノウハウをちょっとの間忘れて、この新しいスピーカーの何たるかを一緒に検討してみましょう。
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| 部屋に置くとこんな感じになる。ガラス管はトゥイーターだ |
円筒形や球形のスピーカーは特に珍しいものではない。また、スピーカーキャビネットがガラス製というのもなくはない。そして、さらに特殊な形をした全方位指向特性が売り物の製品もいくつかあった。しかし、今回のソニー製「Sountina」は、本格ハイファイ志向の製品で、そこにはソニーが長年にわたって蓄積してきた、デジタルオーディオの技術がふんだんに詰め込まれたものなのだ。単なるインテリア用スピーカーでもないし、特別の分野に用途が限られた業務用機でもない。純然たるハイファイオーディオ製品なのである。久々に“ソニーならで”という言葉を使いたくなる出来栄えだ。
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| ガラス管下部のこの部分にアンプとウーファーが内蔵され、最下部には入力端子もある |
システム全体の構造は、バスレフ型の3ウェイスピーカーで、アンプを内蔵するアクティブタイプ。プレーヤーからの入力を直接下部の端子に接続するだけで再生できる。アンプは不要だ。
上部1メートルの円筒は、有機ガラス製の透明な筒で、これが何とトゥイーターの振動板(ダイヤフラム)となっていて、副次的にミッドレンジ(スコーカー)の共鳴筒の役割も担っているという。そしてそのミッドレンジユニットは一般的な7センチ口径のコーン型で、本体中央のガラス管最下部に下向きに取り付けられいる。その下の4本の柱の部分の空間が、バスレフの開口部。ウーファーはやはりコーン型で口径13センチ。筒の最下部にこれも下向きに取り付けられている。



