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| Aura(オーラ)の「note(ノート)」と組み合わせた「G1300」。パーソナルなスペースにぴったりの柔軟な再現性が発揮される |
もういちどオーディオをやってみたい、そんなことを本気で思う中高年がいるのだろうかと、疑心暗鬼でいたのだが、どうやらまんざらでもないらしい。穏やかながらブームに近い人気となっているようだ。もしそうだとすれば、本欄にもいささかの貢献があるかもしれない。
しかし、本欄ではオーディオの楽しみをお伝えするに際して、どうしても本格的な機器をとりあげることになってしまいがちで、サイズ、重量、価格が必然的に、大きく、重く、高くなってしまうことが多い。これは、不親切なことだ、と常々反省をしている。そこでこれからは、身近なサイズや価格の製品からも優れた製品なら、これを積極的に取り上げていくようにしたい。ちょうどそう思っているときに、じつにタイミングよく目にとまったスピーカーがある。今回はこのスピーカーをぜひ紹介したいと思う。
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| ピアノ光沢塗装仕上げの美しい「バイオリンレッド」 | 渋い大人の雰囲気を漂わす「ファゴットブラウン」 |
オーディオをもういちど始めるとなると、真っ先に決めなければならないのがスピーカーだ。現在使用しているスピーカーに不満がなければ問題ないのだが、“もういちど”というからには、スピーカーも古くなってそろそろ引退に近づいている場合が多いだろうし、そもそもスピーカーなんか片付けてしまって持っていない、という人が多いのではないだろうか。そこで、まずスピーカー探しということになるのだが、実際に探し始めると手ごろなサイズと価格で“いいスピーカー”というのが、なかなか見当たらない。
1980年代後半までは、日本のメーカーも1台5〜10万円台で、かなり魅力的なスピーカーを作っていたのだが、その後の景気低迷期を境にしだいに、より安い小型の、ということはオーディオ的魅力に欠けるもの、あるいはぐっと高価なもの、ということは魅力はあるがやや縁遠いものへと2極化する傾向にあった。
そこで、今回の主役が登場する。フォステクス(Fostex)の小型2ウェイ・ブックシェルフ「G1300」である。最初にまずそのサイズを明らかにしておこう。外形寸法は横幅191mm、高さ396mm、奥行き228mm、そして重量は11kg。お手元にある30cm定規で実際の大きさを確かめていただくと、ちょうど電話帳を何冊か重ねた程度の手頃な大きさで、扱いやすく感じられるはずだ。
もちろんオーディオファン、音楽ファンとしては、スピーカーは本欄でもしばしば紹介している、大きくて重たい高級大型スピーカーに憧れるのだが、部屋のサイズや予算を考えると、あまり現実的な目標にはなりにくい。そして、大型スピーカーはなかなか思うような音で鳴ってくれないもので、扱いには相当なエネルギーを要する。その点で、小型2ウェイブックシェルフは、“もういちどオーディオを”と思っている人には、あらゆる面で理想的なのではないかと思う。
ただし、問題は性能である。小型2ウェイ機は種類が多いので、中には“どうしてこんな変な音がするのか”と逆感心(?)してしまうようなものもあるから、選択には注意が必要だ。その点、今回の主役「G1300」は、何の心配もいらない。メーカーのフォステクスは、以前オーディオに凝っていた方なら、自作スピーカーのユニット供給メーカーとして、その名を記憶している人も多いだろう。FM雑誌や良心的オーディオ誌で、たとえば長岡鉄男さんが何作品も紹介されていた自作スピーカーのドライブユニットは、そのほとんどがフォステクス製であった。
フォステクスは、もちろん、アマチュア向けユニットの専門メーカーではない。業務用、ハイファイ用のユニットも数多く作っているし、システム製品も業務用から一般オーディオ製品まである。何より、技術志向が強く、振動板素材の開発、成形などについては、現在のスピーカーメーカーの中でも、もっとも熱心なメーカーのひとつで、優れた成果をあげている。「G1300」に搭載された2つのドライブユニットも、フォステクスらしい技術をふんだんに積み込んだ、このクラスの製品では水準を大きく超える高性能を誇るものだ。
そして、仕上げの良さも見逃せない。ピアノ光沢塗装仕上げで、赤い「バイオリンレッド」と、茶系の「ファゴットブラウン」の2種が用意されているが、じつに美しい仕上げで惚れ惚れとする。
というわけで「G1300」は、性能的にも外観仕上げ的にも、何の心配もなく選ぶことができる製品だ。では次に、「G1300」の良さをどのように引き出すかを考えながら、もう少しその性能について調べてみよう。



