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もういちどオーディオ 案内人:船木文宏
専門店からの情報発信  
2008.3.13更新

Refino & Anhelo注目のシステム 「試聴スペースの主役をクローズアップ」 96 伝統的名機、タンノイCanterbury/SEをどう鳴らすか

SPEAKER SYSTEM TANNOY Canterbury/SE 価格 2,625,000円(ペア/税込)
SUPER TWEETER MURATA ES103A 価格 210,000円(税込/ペア)
TUBE PREAMPLIFIER AIR TIGHT ATC-1 価格 350,000円(税込)
TUBE POWER AMPLIFIER AIR TIGHT ATM-300WE(WE製300B使用) 価格 609,000円(税込)
CD PLAYER YBA CD 3 SIGMA/P 価格 892,500(税込)

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スーパートゥイーターの追加で、音の変化を楽しむ

スピーカーが同じであっても、それが置かれる場所によって、音はまったく違ってしまうということは、本欄でもたびたび触れてきた。しかしそれだけではない、つながれるアンプやプレーヤーによっても音は違ってくる。今回は同じ場所に置かれた場合を前提に、いつものオーディオ店「レフィーノ&アネーロ」の専門家に、鳴らし方の工夫をしていただいた。

まず、ジェネラル・マネージャーの佐藤昌之さんは、スーパートゥイーターを使う方法を提案された。詳しく伺ってみよう。


「Canterbury/SE」の上に村田製作所のスーパートゥイーター「ES103A」を載せた
――タンノイには、ご存じのとおり「ST-200(294,000円/税込・ペア)」というスーパートゥイーターがあります。これは、カットオフ周波数を14kHz、16kHz、18kHzの3段階に切り換えることができて、上は100kHzまで伸びているという、非常に優れた特性をもった製品です。

もちろん、タンノイの製品ですから、このカンタベリーとの相性は悪いはずがありません。そこで、「カンタベリー15/SE」に「ST-200」を加えてみるとどのような変化が生じるかといいますと、音場空間の表現力が増して、演奏されている場所のステージ感が明瞭に出てくるんです。それで、いったいこのスーパートゥイーターには、どんな魔法があるんだろうって思って、スーパートゥイーターだけの音を聴いてみると、これがまるで砂丘の砂が風で静かに流れていくような「サーッ」という非音楽的な音がするだけなんです。うっかりするとノイズと勘違いするような、雑音的な音です。しかし、これがスピーカー本体の再生帯域と一体化されると、あ〜ら不思議、先ほど申しましたように、空間が広がって、表現力がぐっと向上するんです。

スーパートゥイーターには、じつはこのような効果があるんですね。そこで今回は、あえてタンノイの「ST-200」じゃなくて、他のメーカーのスーパートゥイーターを使ってみたら、再現力にどんな変化が出るかを試してみたんです。

村田製作所の球形スーパートゥイーター「ES103A」

選んだのは村田製作所の「ES103」です。これも周波数帯域の上限は100kHzまでをカバーしています。タンノイのスーパートゥイーターを組み合わせたんじゃ、メーカーの意図どおりになって、つまらないと思う人もあるでしょうからね(笑)。それで、村田というわけです。興味がわきますでしょう? そういう“遊び心”もオーディオの楽しさ、おもしろさでもあるんです。

そういった変化をどんどん追いかけていくと、最終的にはメーカーが思っていた以上の結果が引き出せるかもしれない。そうしたらそれこそオーディオマニア冥利に尽きるじゃないかって、私は思っているんです。

さて、その両者の違いですが、タンノイの「ST-200」ですと、タンノイの音のイメージが、そのままスーッと上(高域)のほうまで伸びて、表情が開放的になった感じがします。ところが村田「ES103」をつなぎますと、音の表情が全体的に変わるんですね。もちろんそれは、いい意味での変化です。そして音像がビシッとしまるような感じも加わります。スーパートィーターの音が、下の周波数帯域に大きな影響を与えているためでしょうね。

タンノイのスーパートゥイーター「ST-200」

そして、このハウジングの形状の違いからくる要素なのかもしれませんが、タンノイの場合は広範囲に音場を作る感じがですが、村田の場合は音場はあまり広くないけれど、決められたスポットにビシッと焦点が決まって、そこにめがけて音がストレートに響いてくるという感じがします。

まぁ、スーパートゥイーターというのは、聴く人によってもかなり感じ方が違いますから、必ずしもすべての人が私の印象と同じにはならないかもしれませんが、自分であれこれやってみて気に入ったものを選ぶといいのではないでしょうか。そして載せる位置を動かしたり、向きを左右に振ったりするだけでもかなり印象が変わることにも注意してください。――


オーディオには“遊び心”が必要だと力説するレフィーノ&アネーロの佐藤ジェネラルマネージャー(店長)

スピーカーでも、タンノイのカンタベリーのような高級機になると、それ自体で完成した世界をもっていて、これにスーパートゥイーターや、スーパーウーファーのようなものを付け加えるのは“邪道”だ、という純粋主義的発想もあるだろうが、佐藤マネージャーは、むしろ積極的にいろいろなことを試したほうがいいという考え方である。それを“オーディオの遊び心”の一つだといわれるのである。


――レフィーノ&アネーロでは、超高級ハイエンド機器で演歌や昔の歌謡曲を鳴らしたりするんですよ。だってどんな音がするのか聴いてみたいでしょう? それが遊び心であり、あくなき探究心でもあるんです。そういうことから思わぬ有効な工夫が見つかったりすることもあるんです。遊び心をぜひ大切にしましょう。――
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