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| 主役の「SK-2」。何ということもない、ただのブラシ なのだが… |
魔法には流々たる細工が必要なのである。髭なんか1頭からわずかしかとれないから、ブラシを作るのは大変だ。実に貴重な“毛”である。しかし、その他の毛からは得がたいその“柔軟さ”は、盤面との密着面積を大きくし、触れ具合も良好で、除電効果が一段と高まるのだそうだ。アナログ盤の溝との接触度が向上することは実感できるのだが…。
ただしブラシ全体の毛が黒山羊の髭で出来ているわけではない。なるほど。この魔法のヒミツを握る髭はディスク面と接触するブラシの穂先に相当する部分にだけ使われていて、内部はアクリル系の人口毛なのである。この人口毛のアクリル繊維は穂先の15ミリ奥に結束されていて、表面が硫化銅と化学結合され導電膜が形成されている。この天然毛と人口毛の構成が、実はこのブラシの第2の魔法なのだ。“魔法”はもちろん修辞に過ぎない。実はちゃんとした科学的根拠を持つ特許となっている(1677237号)。
「SK-2」の魔法は、ブラシの金属部を親指と人差し指で挟むように持って(写真参照)、ディスクの表面を撫でると、コロナ放電現象が発生して、ディスクに帯電した静電気を人体に逃がすという手法なのである。
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| これが音に効くんですよね〜、という金子さん |
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| ディスクの表面を円を描くように、2、3回やさしく撫でて放電する |
レフィーノ&アネーロの金子さんによると、
「通常の除電はブラシで円を描くようにディスク面を軽く撫でて放電させるだけで十分です。もしも完璧に放電したいのであれば、これはメーカーさんに聞いたことで私はまだ実際に試していないのですが、ブラシで2、3回撫でてから、水でぬらしたティッシュペーパーを絞って半乾きの状態にして、そのティッシュの端をディスク表面に接すると、完全に帯電を“0”にすることができるそうです。まあ、そんな面倒なことをしなくても、普通にブラシで撫でてやるだけで大きな効果がありますけれど」
また何度も使っているうちに穂先や毛が汚れたときは、中性洗剤で洗って、よく水で洗い流し、しっかり乾燥すれば除電性能の劣化もなく長く使える(漂白剤や除菌液は使用不可)。簡単で音質向上に効果が大きいアクセサリーとして、ぜひ1本常備したい。また、ディスクだけではなく、プロジェクターのレンズに使うと、画質が安定するという。危険や害は一切無いので、ディスク面だけではなく、いろいろな機器で試してみたい。




