ラジカセから高級大型システムまで、ディスクに記録された音楽を再生するには、プレーヤー、アンプ、スピーカーという“オーディオシステムの3要素”が必要不可欠である。それらを栄養の基本3要素(糖質、脂質、蛋白)とすれば、ビタミンやミネラルに相当するのがオーディオでは「アクセサリー」と呼ぶものといえばいいだろうか。
無くても生命はなんとか維持できるが、健全に生きることはできない。そういう役割を果たしているのが、オーディオのアクセサリーたちなのである。その種類は外観の美しさを演出するものから、再生品質のキーを握る重要なものまで非常に多い。機器をセットするスタンドやラック、機器を接続するケーブル、音響空間を整えるパーティションやボード、接点クリーナー…、種類も数もじつに豊富に用意されている。主要機器の性能を十分に引き出すためには、オーディオではこういったものが不可欠なのだ。そして、これらの効果を確認しながら選んでシステムに取り入れていくのも、オーディオの楽しみの重要な部分だといっていいだろう。
![]() |
| 「音質対策コーナー」。魔法の小物がきっと見つかります |
多くのオーディオ専門店には、主要機器のコーナーのほかに、アクセサリーを集めたスペース、またはコーナーが設けられている。本欄の情報発信基地である「レフィーノ&アネーロ」では、主要機器の付近にその機器と関係の深いものが置かれていたり、カートリッジのように単独でコーナーをもっているものなどもあるが、今回は1階レジカウンター前の「音質対策コーナー」に注目していただきたい。
ここに置かれているものこそ、極端にいえば無くても音を出すには何の問題もない、という種類のものである。ところが、いったんその効用に気づいたなら、もう手放すことができない、というものもあるのがオーディオの面白いところだ。その代表的な製品として今回は、佐藤店長も“オススメの一品”として評価されている、除電ブラシ「SK-2」を紹介しよう。
「除電ブラシ」の名の示すとおり、「SK-2」はディスクに帯電した静電気を除去する“ブラシ”である。アナログレコード盤は塩化ビニール系、CD、DVDはポリカーボネートという非常に帯電しやすい性質の物質で作られている。メーカーの資料によると、アナログ盤では3,000V〜20,000V、CD、DVDでは300V〜500Vもの静電気が帯電しているという。
![]() |
| 不思議なものがいろいろとある「音質対策コーナー」 |
これをそのままにして再生すると、耳に聴こえる影響としては、プチパチというノイズであったり、高音域にまとわりつく音の濁りとして現れることが多い。このように聴いてすぐにわかる悪影響も問題だが、信号の変調やある特定帯域の歪みなど、ちょっと聴いただけではわからない害もあって、実はこれが再生の品質全体に与える悪影響が大きいのである。というわけで、ディスクの帯電は再生するたびに除去することが、本当は必要なのである。しかし、再生の度に除電作業をするのは面倒だから、まったくしない人が多いし、必要性をわかっていてもたまにしかしない人がほとんどだろう。「SK-2」はその点、実に簡単な操作で確実に除電できるので、手元に置いておけば、煩雑さを感じることなく自然にできる。これはまさに“一家に一本”必携のアクセサリーである。


