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もういちどオーディオ 案内人:船木文宏
専門店からの情報発信  

2006.7.12更新

Refino & Anhelo注目のシステム 「試聴スペースの主役をクローズアップ」38.ピエガを聴くためのお勧めシステム
SPEAKER SYSTEM PIEGA TS5 価格 262,500円(ペア/税込)
SUPER AUDIO CD PLAYER marantz SA-15S1 価格 157,500円(税込)
INTEGRATED AMPLIFIER marantz PM-15S1 価格 157,500円(税込)
■確かなな技術力が生きるピエガのスピーカーを、マランツでドライブ
 新進のスピーカーメーカー「PIEGA(ピエガ)」は1986年、スイスの北部チューリッヒ湖近くのホルゴンという町に、クルト・ショイヒとレオ・グライナーの二人がオーディオの夢を実現するために設立した、という。さて、その夢はといえば、
「世界中の誰もが聴いたことのないようなトゥイーターの設計」
だったのだそうだ。そして完成したのはリボンタイプで、その出来栄えは、
「旧来のあらゆるドーム・トゥイーターを上回るものだった」
店内で設置されたピエガ「TS5」とマランツ「SA-15S1」
「PM-15S1」。外観イメージが統一されて美しい
と自負するものであった。そのトゥイーターを組み込んだ製品が「C 40」で、これはトゥイーターとミッドレンジを同軸上に組んだコアキシャル構造のリボンユニットと、18cm口径のウーファー2個、18cm口径のパッシブウーファー3個による、3ウェイ6スピーカー(同軸を2個と数えれば7スピーカー)、1台75kgという重量級システムである。価格もペアで3,990,000円(税込)とかなりの重量級。
 かつてスピーカーは、オーディオ機器の中で、もっともハイテクから遠い、無骨ともいうべき存在であった。とにかく振動板を組み込んだユニットとキャビネットだけの素朴簡潔な構造のものだから、せいぜい素材や形を工夫して独自性を出すしかなかった。歴史を振り返れば、振動板素材の開発が話題の中心だった時期もあり、キャビネットの構造や形状が新製品の決め手であった時期もある。それが、CD登場の10年ほど前から、素材は従来の紙や布といった古典的素材から、人工衛星や航空機などに使われる特殊な金属までが使われたり、ユニットの形状も斬新なものが現れ、磁気回路もより強力なものが使われるようになるなど、ハイテク化の道を歩み始め、キャビネットの形状や構造も大きく変わってきた。
 そうした歴史の中で、精密機械では由緒ある国の二人の技術者が、スピーカー設計でトゥイーターに目をつけたのは、大いに先見の明がある。なぜなら、その時点から今日まで、オーディオはデジタル化の流れの中で、ダイナミックのレンジの拡大と高域再生の伸長、高SN比化が脚光を浴びることになるからで、その実現のためには高性能なトゥイーターが大きな役割を果たすことになるからだ。
 オーディオ製品の科学的な部分をきっちりと押さえて音楽の再現力を求めるのが、製品づくりの王道である。「耳の肥えた音楽家とエンジニアが何度も試聴を繰り返してチューニングをしたから、素晴らしい再現力がある」というのは、製造の最終段階をわかりやすく比喩的に説明した言葉に過ぎない。オーディオ製品は芸術品である前に工業製品なのである。ピエガの創立者がそのことをしっかりと踏まえているところが好感がもて、また信頼できるし、今後に期待もできるのだ。
 レフィーノ&アネーロの金子さんが、同社の「TS5」を薦めるのもそのような背景を踏まえてのことなのである。
 金子さんはこういう。
「PIEGAのTS5は、スリムなデザインですが、音がしっかりしています。スイス生まれのメーカーだけあって、デザイン的にも素晴らしいのですが、音はそれ以上に大きな魅力があります。しなやかで清々しい高域と、低域のストレートさ、そしてその両方向の特性が見事なバランスを保っているところが実に見事です。
 マランツのプレーヤー、アンプとの組み合わせは、TS5とデザイン的にもマッチしますし、音の面でも非常に相性がいいと思います。このSACDプレーヤーとプリメインアンプは、非常に人気の高い商品でよく売れていますし、購入さ
「マランツのプレーヤー、アンプとの組み合わせは、TS5とデザイン的にもマッチして音も非常に相性がいい」という金子さん
れた方の評判もとてもいいんです。SACDも楽しめるシステムなので、SACDを未体験の方もこれを機会に、ぜひSACDの高音質にも手を伸ばして欲しいと思います」
この縦長のキャビネットとユニットの配置も
「TS5」の“しなやかで清々しい高域と、低域のストレートさ”に貢献している
上がトゥイーター、下がウーファー。小口径だがピエガのノウハウが生きて再現力は十分

 金子さんの言葉のなかの「バランス」に注目していただきたい。とかく人は自分が力を入れた点の効果を際立たせたいもので、近年では、
「新素材と独創的なキャビネットによる、超高域までの再生力、地を這うような重低音」
などといいたくなるのだ。わかりやすいから、ユーザーもついその気になって感激してしまうが、しょせん人間の可聴帯域は狭い。実音と認識できる周波数帯域は数10Hzから高々10数kHzである。その前後の帯域は、可聴帯域の「音」の質を高めるために必要なのである。だから、金子さんのいう「バランス」が大切なのだ。低音域と高音域が違和感なく両立していること、それが何よりも重要なのだ。少々見かけのスペックが狭くても、バランスがとれていれば「音」は充実し美しくなる。しかしその判断は、最初のうちは難しいので、お店の人にじっくり説明してもらうのが得策である。
 写真でおわかりのように、「TS5」は2つのウーファーとトゥイーターによる2ウェイ構成。キャビネットは横幅が狭い、いわゆる「トールボーイ」。トゥイーターはリボンではなく、ネオジウム・マグネットによる強力磁気回路を備えたポリプロピレン・ドーム型。ピエガのリボン開発で得たノウハウが十分に生かされたドーム型である。ウーファーはデンマークのピアレス社と共同開発したオリジナル設計。特殊なサスペンション機構を強化されたフレームにマウントし、ロングストローク化と高耐入力を実現したので、10cmという小口径ながら十分な低音再生能力を得ている。


 サイズも価格も手頃なこの優秀機を、さて何でドライブするかとなると、これはなかなかに悩ましいのだが、ここはひとつ、金子さんのお薦めにしたがって、マランツのSACDプレーヤー「SA-15S1」とプリメインアンプ「PM-15S1」を体験してみよう。金子さんがいう「音の相性がいい」というのは、説明が難しいのだが、オーディオでは重要な要素だ。もちろん人間関係でも、たとえば同じ職場に二人の人がいて、二人とも能力もあり人柄もいいのだが、どちらか一方とはうまく付き合えない、ということがあるものだ。
マランツのSACDプレーヤー「SA-15S1」

マランツのプリメインアンプ「PM-15S1」
 オーディオ製品も同じで、どこからみても立派なアンプなのだが、あるスピーカーとつなぐといい音がしない、しっくりしないということがある。この相性は実際に組み合わせてみて初めてわかることなのでやっかいだ。その点、お店のベテラン係員なら、普通の人の何百倍もの数の機器を聴いているので、相性にも詳しい。ぜひ相談をしてほしい。
 マランツはデジタル時代のプレーヤーやアンプに、多くの実力機を生み出してきたメーカーである。ここで組み合わされた製品は同じコンセプトデザインで作られたもので、フロントパネルのブルーのイルミネーションがアクセントになっていて実に美しい。肉厚な3ピースからなるフロントパネルと、サイドパネルはすべてアルミの押し出し材で構成され、どこから見ても取り付けビスが一切見えない。その重厚な雰囲気と、操作ボタンの配置が実によく溶け合っていて、この価格帯では群を抜く高級感を醸し出している。
 両モデルともマランツならではの実力派。詳細はそれぞれのホームページを参照してください。

仕様
 PIEGA TS5
 型式  2ウェイ3スピーカー、バスレフ型 フロアスタンディング
 使用ユニット  低域用:10cmMDSウーファー×2
 高域用:26mmLDSドームトゥイーター
 出力音圧レベル  90dB(W/m)
 インピーダンス  4Ω
 再生周波数特性  45Hz〜22kHz
 外形寸法  140(W)×1020(H)×160(D)mm
 重量  12kg
 備考  仕上げはポリッシュドアルミニウム(標準グリルカバーはブラック。シルバーグリルは別途税込5,250円/枚)

製品の詳細は: フューレン・コーディネイト

 marantz SA-15S1
 型式  SACD/CDプレーヤ
 再生周波数範囲  2Hz〜100kHz(SACD)/2Hz〜20kHz(CD)
 周波数特性  2Hz〜50kHz(-3dB、SACD)/2Hz〜20kHz(CD)
 ダイナミックレンジ  111dB(SACD)/100dB以上(CD)
 信号方式  1ビットDSD/16bitリニアPCM
 外形寸法  440(W)mm×123(H)mm×419(D)mm
 重量  13.5kg
 備考  カラーはゴールド/シルバー、リモコン付属

製品の詳細は: マランツコンシューマーマーケティング

 marantz PM-15S1
 型式  プリメインアンプ
 定格出力
(20Hz〜20kHz両ch同時駆動)
 90W+90W(8Ω/T.H.D=0.05%)/140W+140W(4Ω/T.H.D=0.1%)
 出力帯域幅(8Ω負荷、0.05%)  5Hz〜40kHz
 入力端子  ライン3/テープ2/フォノ1
 出力端子  プリアウト1/テープ2/スピーカー1/ヘッドフォン1
 外形寸法  440(W)×123(H)×444(D)mm
 重量  18.0kg
 備考  カラーはゴールド/シルバー、リモコン付属

製品の詳細は: マランツコンシューマーマーケティング

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