的な超低歪・超低ノイズが生み出す、音楽感動の新境地。天才的な発想と最先端のテクノロジーが結集し、アンプの無限の可能性を世界に示す、HALCRO」

注目は、「超低歪・超低ノイズ」である。思わず亡くなったオーディオライターを思い出したわけである。彼も理科系だったので、発想が似ているのかもしれない。
ここで少し復習をしておこう。「ノイズ」は楽音以外の、いわゆる「雑音」である。これがオーディオ機器にとって有害であるのは容易にわかる。仕様ではS/Nとか、SN比と書かれている。「S」は信号(Signal)、「N」はノイズ(Noise)で、その比率を通常「dB(デシベル)」という単位で表記している。この数字が大きいほど、低ノイズで優秀であることを示す。
「歪み」は単に「歪」とも表記するが、原語は「Distortion」。これが何者であるかは少し難しい。教科書風にいうと「元の波形にはない、伝送増幅途中で付加された変調波形」である。高調波歪、混変調歪、スイッチング歪、クロスオーバー歪などがその代表的なものだが、要するに、元の音楽信号とは別の、オーディオ機器を通ることによって発生する波形成分のことである。これがどの程度含まれているかを仕様では「%」で示す。この数字が小さいことが、歪の少ない優秀な機器ということになる。
オーディオの設計者(デザイナー)は、いろいろな理想を掲げて製品を作るのだが、それを大胆にそして簡潔に「超低歪・超低ノイズ」と言い切ってしまうのは、技術領域に相当な自信があることを示している。音楽再現に求められる、“しなやかさ”“高解像度”“フラットな帯域バランス”“より大きなダイナミックレンジ”などの、多くの要素は「歪とノイズ」を限りなく「無」にすることによって得られる、というのである。この一途さは、大リーガー“イチロー”の野球と野球技術の関係に通じるもののように感じる。
またこのハルクロのアンプは、外観デザインの素晴らしさも比類がない。無駄なことは一言も口にしないといわんばかりの静謐さを具現した美しいアンプである。独特の縦にスリットの入った大型のヒートシンクも、音の良さにつながっているだろう。回路部と電源部が独立2階建構造となったパワーアンプの姿は見るからに頼もしい重量感があり、しかも鈍重なイメージがまったくない。そして背面の端子類の品質も超高品質で、配置もよく考えられていて使いやすく信頼性が高い。
さて、この純粋技術指向のアンプは、実際にどのような音となって私たちの耳に聴こえるのだろうか? ぜひ一度レフィーノ&アネーロで現実の音を聴いていただきたい。 |